■マイ・ダーリン 東京 / 城野ゆき (クラウン)
本日の主役たる城野ゆきはサイケおやじと同世代の皆様であれば、おそらくは昭和42(1967)年に放送されていた東映製作による特撮スペースドラマ「キャプテンウルトラ(TBS)」におけるアカネ隊員でありましょう (^^)
これは皆様ご存じのとおり、番組そのものが爆発的な人気を集めた「ウルトラQ」&「ウルトラマン」終了からの放送ということで、前2作品との比較が最初っから避けられず、特に宇宙が舞台ということで、野外ロケが出来なかったところから、スタジオセットのチープ感は子供にも感じられる弱点として、如何にも現実味が希薄……。
というか、もちろんドラマそのものは完全なるSF作品ですから、本来は「現実味」なんてものは邪魔になって然るべきではありますが、やはり「地に足がついていない」という無重力な雰囲気が滲み出ていたんでしょうか、登場人物への感情移入がイマイチ、物語展開へ入り込めない要素だったのかもしれません。
ところが、ここに登場していたアカネ隊員の美しくもスマートな存在感は清純でありながら、思春期の少年を魅了する「何か」を漂わせており、まあ……、それは今になっての考察ではありますが、リアルタイムのサイケおやじは失礼ながら、前述「ウルトラQ」&「ウルトラマン」に出演していた桜井浩子とは決定的に違う、慎みのあるセクシーさ?
―― みたいなものがあったんじゃ~ないか?
そんなふうに思いながら後年、件の「キャプテンウルトラ」を再鑑していた事を告白せねばなりません (^^;
さて、そこで本日掲載したのは、その城野ゆきが昭和43(1968)年7月に出した、これが公式歌手デビュー作と思われるシングル盤でして、つまりは前年に放送されていた「キャプテンウルトラ」の終了後の発売になるわけですが、それにしても作詞:水沢圭吾&作曲:中川博之、そして編曲:高橋五郎が提供のA面曲「マイ・ダーリン 東京」はミディアムテンポのムード歌謡がド真ん中 ♪♪~♪
程好いジャジーなアレンジで、ギターの音色もソフト&ジェントルな雰囲気を盛り上げている中で歌う城野ゆきの正統派でありながら、所々で恣意的なフェロモン節を披露しているあたりが如何にもの仕上りでして、決して子供向けのレコードではありません。
後に知った事ではありますが、彼女は東映での女優活動初期には清純派として売り出され、それなりに映画本篇でも目立つ役柄を演じていたとはいえ、その頃の東映は任侠路線がメインとなり、城野ゆきとしてはテレビに軸足を移していったところで出演したのが「キャプテンウルトラ」だったとすれば、同時期に女優として活動していた小川知子が歌手としてもブレイクした流れから、彼女にもレコードデビューのチャンスが訪れたらしいですよ。
結果的に、この「マイ・ダーリン 東京」はヒットしたとは言い難く、以降も数枚のシングル盤を出していながら、やはり城野ゆきは女優であり、件のレコード諸作は、あの「アカネ隊員」が歌っているというコレクターズアイテムになっているわけです。
もちろん、サイケおやじにしても、そ~ゆ~趣向からゲットした1枚ではありますが、彼女が演じたアカネ隊員こそは、最も初期に「大人の女性」を感じさせてくれた特撮ヒロインじゃ~ないでしょうか (^^)
ですから、こ~ゆ~疑似フェロモン歌謡を演じていたって、全く自然の流れで聴けてしまう気がするんですよ、サイケおやじには (^^)
ちなみに件の「キャプテンウルトラ」終了後に同じ番組枠でスタートしたのが「ウルトラセブン」である事は説明不要、そこに出演していたアンヌ隊員=菱見百合子=ひし美ゆり子の脅威的(?)人気は現在も継続しているほどではありますが、サイケおやじは最初、「アンヌ」は「アカネ」からの流れでと思い込んでいたという、もうひとつの告白をせねばなりません (^^;
う~ん、そんなこんなの思い込みの強さは、この頃のサイケおやじには既に形成されていたということで、本日は失礼させていただきます <(_ _)>
城野ゆきさんも美形、日本髪、着物姿が似合いますね!
録画したDVDを観賞してます。それに付け時代劇に出演する女優さん、歌手のみなさんは綺麗です。(当たり前と言えばそうなんですが)