OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

佐藤由美が素直に好きです

2020-08-17 19:33:22 | Singer Song Writer

19歳のトモ / 佐藤由美 (インビテーション / ビクター)

我が国の歌謡界に所謂ニューミュージックが定着しつつあった頃、その土台となっていたのはシンガーソングライターの存在である事に異論は無いと思います。

だからこそ、昭和50年代には同系数多の自作自演が出来るボーカリストやグループがレコードデビューしていたわけで、逆に言えば、オリジナル曲を持っていなければ、プロとはいえ、何時までもハコバンやクラブシンガーから抜け出せない現実の厳しさがあったのですが、さりとして演奏が抜群に上手くても、あるいは素晴らしい歌唱力があったとしても、ルックスという問題も避けてとおれず……。

ですから、殊更女性シンガーソングライターの場合、曲作りの才能とそれなりのルックスが最初っから求められたのがプロの世界であり、加えて歌唱力が必要だった事は言わずもがな、そこには三位一体となった雰囲気さえも大切なポイントだった様に思えます。

で、その意味でサイケおやじが当時、大いに注目して好きだったシンガーソングライターのひとりが、本日掲載のシングル盤A面曲「19歳のトモ」で昭和52(1977)年末にデビューした佐藤由美で、もちろん作詞作曲は本人が担当した、これが哀切の歌謡フォークであり、楽曲に潜むソウルっぽさを引き出しているのが乾裕樹の施したアーバン風味のニューソウルなアレンジなんですねぇ~~♪

実際、スローテンポである意味、演歌っぽい歌詞の世界観を所謂「コブシ」では無い、それでも日本人好みの「泣き節」に導いているのは、そこに効果的なニューソウルなストリングスやメロウ&ソウルフルなギターの響きでありまして、だからこそ彼女の程好く気持ちの入った雰囲気ボーカルが伝わってくるんですよ♪♪~♪

現実的には大きなヒットにはならなかったんですが、その頃の飲み屋の有線とかラジオの深夜放送では、しっかり流れていた隠れ人気曲だったんじゃ~ないでしょうか。

告白すれば、サイケおやじは昭和52(1977)年12月末、加山麗子主演の日活ロマンポルノ「肉体の門(西村昭五郎監督)」を鑑賞しに行った劇場の休憩時間に流れていた有線で、この佐藤由美が歌う「19歳のトモ」を初めて聞き、妙に気持ちが高揚したまんま、件の有線の事務所に電話で楽曲情報を教えてもらったのでした。

そして、彼女の才能と魅力はレコード会社にも認められていたのは、続けて翌年に発売されたアルバム「ロンリー・ガール」でも全開の素晴らしさ!

なんとっ!

自作の楽曲に加えて、アメリカのソウルバンドで人気も高かったウォーの意訳カバー曲まで違和感無く披露しているのは、彼女のクールで熱い節回しの歌いっぷりがあればこそっ!

これは追々にご紹介させていただく所存ではありますが、この傑作はCD化されているんでしょうかねぇ~~?

このあたりの嘆き節は彼女の諸作に限らず、同時代のシンガーソングライターのシングル盤やLP全般に言える事じゃ~ないでしょうか。

サイケおやじは事ある毎に、そんなこんなを憂いてしまうんですが、皆様にも機会があれば、佐藤由美のレコードだけでも、お楽しみいただきとうございます。

うむ、彼女の弱点としては、ありきたりな芸名(?)かもしれません。

しかし、歌の世界は魅力満点であります。

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2 コメント

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Unknown (58RNA3QD)
2020-09-30 00:19:49
佐藤由美をご存じの方をお目にかかるとは、うれしいです。
もし彼女の曲「ロマンティックな夜明け前」について聞き覚えなどあるでしょうか。
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アンリリース? (引用)
2020-09-30 10:51:59
下田逸郎関連の音源の中でも激レアの曲です。sm18975195と歌詞がほぼ同じという以外は詳細が不明で、歌手名と曲名もネット検索でなんとか判明した次第です。マスターテープの段階での音源で、正式にリリースされたかどうかも不明です。追伸:YouTubeに、この方のデビューアルバムからの曲が何曲かUPされてることが判りました。シンガーソングライターなので作曲は本人のペンによるものかもしれません。あと、下田氏と同じ事務所に所属していたようです。
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