■センチメンタル・カーニバル / あおい輝彦 (テイチク)
あおい輝彦は説明不要の大スタアであり、それは少年期の人気モデルから青年期にはジャニーズのメンバーとして歌に踊りに大活躍!
昭和30年代後半から芸能界では確固たる存在になっていましたが、今日では俳優としてテレビ時代劇「水戸黄門(TBS)」における佐々木助三郎=助さん、声優としてはテレビアニメ「あしたのジョー」における矢吹丈としての実在感も満点かと思います。
もちろん映画やテレビドラマ出演でも、他に強い印象を残している作品は夥しいわけですが、ジャニーズ解散後のソロ歌手としてのあおい輝彦が抜群の実力と実績を示していた事は言わずもがなでしょう。
そうしたイメージの基本にあるのは、万年青年というべき好感であり、育ちの良さゆえに、ひとつ間違えれば、ノーテンキになりそうな歌であっても、あおい輝彦ならばジャストミートの名唱になるんですよねぇ~♪
例えば昭和52(1977)年夏に大ヒットした本日掲載のシングル盤A面曲「センチメンタル・カーニバル」は、作詞作曲:阿部敏郎&編曲:馬飼野俊一によるオールディズ調の疑似GS歌謡なんですが、そのお気楽なノリがあおい輝彦の屈託の無い歌いっぷりによって、極限まで増幅されたフィーリングは唯一無二!
これはカラオケでも人気曲なので、我々のような中年者の御用達として、軽い気持で歌って、ノリまくれる仕込みがニクイばかりではありますが、そんんなこんなも、リアルタイムのあおい輝彦から自然に刷り込まれていたんじゃ~ないでしょうか。
ちなみに同曲は後に芳本美代子がリメイクカパーしていた記憶がありますので、もしかしたら現代のお若い皆様というか、既に三十代の諸氏にしても、親しみがあるはずと推察しております。
そして、例えなんであろうとも、夏にはこうした浮かれ気分の歌が必要なのは、何時の時代も同じでしょう。
ということで、あおい輝彦の歌は常に楽しく、心温まる世界を提供してくれますが、最近はあまり新曲を出してくれないのが残念……。
もう一丁、お願いしま~~す。