■昨日のおんな c/w 誘惑的な午後 / いしだあゆみ (日本コロムビア)
掲載したシングル盤は、いしだあゆみの昭和45(1970)年夏のヒット曲「昨日のおんな」をA面に収録していますが、ファッションスタイルは時節にジャストミートしていながら、彼女のポートレイトには愁いが滲み、加えて件の「昨日のおんな」が演歌っぽい仕上がりになっていたのは、未だ中学生だったリアルタイムのサイケおやじには、些か馴染めないものでした。
う~ん、いしだあゆみには、もっとポップス調の歌が似合うのになぁ~、等々を思いつつ、実はB面に収録された「誘惑的な午後」ばかりを聴いていたのが実相です。
なにしろそれは作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平による、ライトタッチの洋楽歌謡とでも申しましょうか、とにかく楽しいビートポップス風味が感度良好♪♪~♪
なんでこっちがA面にならなかったのか、不遜にも当時はそんな思いのサイケおやじでありました。
ところが時が流れ、すっかり初老の現在においては、A面曲「昨日のおんな」が愛おしいわけですよ。
それは作詞:なかにし礼&作曲:井上忠夫が企図した、湿っぽい歌謡曲の保守本流であり、途中で一瞬、「ブルー・ライト・ヨコハマ」のメロディに接近する曲展開も憎めませんし、森岡賢一郎のアレンジも、そこへの狙いをビシッと定めているんでしょうか、なかなか聴き飽きのこない仕上がりは、何度でも聴きたくなる不思議な味わいが、たまりません♪♪~♪
うむ、やっぱりこっちがA面で大正解だったんでしょうねぇ~。
というか、いしだあゆみの大人の魅力が、イノセントな少年期のサイケおやじには理解不能の世界!?
とすれば、齢を重ねるのも、悪くはありません。
それを自分に言い聞かせているのでした。
http://www.youtube.com/watch?v=SZ1OzwNFCbs
コメント&ご紹介、感謝です。
それでまちがいございません。
独特のコブシが魅力かと(微笑)。