OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

俺のギターは流離って泣く

2013-07-21 15:08:49 | 歌謡曲

さすらいのギター / 小山ルミ (ユニオン / テイチク)

昨日は久々におやじバンドのライプをやらせてもらいましたが、前回がハードロックに拘り過ぎて、些かヨレまくった所為もあり、今回は以前からの十八番中心の演目ということで、掲載のシングル盤A面曲「さすらのギター」を初っ端にぶちかましてきました。

もちろん、それは小山ルミのバージョンを忠実(?)に模したラテンロック風味が、やっている側にも気持良く、また、一座のスタアであるボーカルの熟女さんもノリが最高だった事は、自己満足以上の結果として、大きな拍手をいただいたのは、本当に嬉しかったですねぇ~~。

心から感謝、感謝であります。

さて、そこで小山ルミの「さすらいのギター」なんですが、ご存じのとおり、これは所謂ベンチャーズ歌謡に属するエレキ系歌謡ポップスであり、基本的にはベンチャーズの面々が作曲したメロディに独自の日本語詞を附するのが原則という中で、この「さすらいのギター」は決してベンチャーズがオリジナルではなく、北欧のインストバンドとして人気が高かったザ・サウンズが、1963年にヒットさせたのが、その最初と言われています。

しかしそれをベンチャーズが、1971年に「Manchurian Beat / さすらのギター」として、特に日本向けにレコーディング発売したのは当時、渚ゆう子に提供した「Kyoto Doll / 京都の恋」が超大ヒットした事により、些か人気に陰りが出ていたベンチャーズが再び注目された企画のひとつと思われます。

そしてこれが何よりも良かったのは、オリジナルのザ・サウンズのバージョンが如何にもの哀愁路線であった事に対し、ベンチャーズはハードなラテンロックのビートをミックスさせた情熱のアレンジで勝負しているのがポイントでしょう。

ですから、小山ルミのバージョンが、尚更にその点を強調し、イントロのド派手なラテンリズムの乱舞に続き、ディストーション効きまくりのギターに象徴される、まさにボーカルを煽るような演奏パートが印象的なのもムペなるかな、彼女の歌いっぷりの熱っぽさは最高潮!

忽ちにして昭和46(1971)年を代表する歌謡ポップスのメガヒットになりましたですねぇ~~♪

また、小山ルミにとっても、これが最大のヒットだったはずですし、欧陽菲菲や入江ゆみ、ザ・ピーナッツ等々、競作バージョンも夥しく作られていたほど、これは素敵な歌と演奏というわけです。

ちなみに小山ルミのバージョンは作詞:千家和也なんですが、歌詞違いのレコードも幾つか残されていますので、それは追々の掲載を予定しております。

それと気になるベンチャーズのバージョンは、実は録音当時のメンバーがドン・ウィルソン(g) とボブ・ボーグル(b) の創始者コンビ以外、ちょいと流動的だったそうですから、もしかしたらスタジオセッションのミュージシャンが起用されている可能性もあるように推察出来ます。

しかしそれでも立派なベンチャーズサウンドに仕上がっているのは、前述の二人が独自のコンセプトを維持しているからでしょう。

閑話休題。

そして特筆しておきたいのが、小山ルミの「さすらいのギター」が及ぼした影響というか、ここでイントロから炸裂するラテンビートのツカミが、翌年に山本リンダを復活させた「どうにもとまらい」に繋がっていると思うのは、サイケおやじだけでしょうか。

実際、小山ルミはセクシーアイドルであったという本質から、テレビや実演の場で「さすらいのギター」を歌う時には煽情的なアクションと見方によっては悪趣味ギリギリの衣装&メイクが強烈な印象でしたからねぇ~~♪

それをさらに拡大解釈したのが、「どうにもとまらない」以降の山本リンダという説も、一考の余地が???!?

ということで、夏はエレキ歌謡だなぁ~~~♪

それが本日の結論ではありますが、一般的にエレキな演奏を特徴づけるリバープよりは、ディストーション全開のハードロックなサウンドだって、これが気持の良いエレキ歌謡にジャストミートしてしまうという、その真実!

まあ、中途半端に古いなぁ~~、と失笑されてしまう事は百も承知、サイケおやじの本質は、結局そこにあると自覚しておりますです。

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ユーコのディスコ歌謡

2013-07-20 15:24:19 | 歌謡曲

セクシー・バスストップ / 浅野ゆう子 (RCA)

二度ある事は三度ある!

という故事(?)に倣い、ディスコ歌謡の三連発目は定番とも言える、浅野ゆう子の「セクシー・バスストップ」です。

ご存じのとおり、浅野ゆう子は今でこそ女優として超有名な存在ですが、昭和40年代後半に芸能界デビューした当時はアイドル歌手であり、しかもリアルタイムでは十代半ばでありながら、大人っぽかったところから、ドラマや映画の世界でも、それなりに活動していました。

しかし、その頃のアイドルとしては高身長で、脚の長さをウリにしていたあたりが同性からは嫌われていたようで、実際、ミエミエのミニスカやホットパンツ姿で登場する彼女に対し、サイケおやじの妹なんかは、思いっきりボロクソに!

また、そういう意味では野郎どもにとっても、浅野ゆう子には何か敷居の高い雰囲気を感じていたのも確かだったと思います。

つまりアイドルとしては、幾分親しみ易さが無かった所為でしょうか、しばらくの間、歌手としてはブレイク出来ず、ようやく出た最初の大ヒットが昭和51(1976)年に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「セクシー・バスストップ」でした。

もちろんこれは既に述べたとおり、定番ディスコ歌謡の認定を受けるわけですが、その元ネタはアメリカで流行っていたダンスステップの「バス・ストップ」であり、一説によるとバス停に並んでいる人の列からヒントを得たらしいんですが、大きく広まったのはNY周辺で活動していたファットバック・バンドと名乗る黒人ファンクグループが1976年に出したメガヒット曲「Do The Bus Stop」、そして同じ頃のテレビ人気番組「ソウルトレイン」の連携作業が大きいと思われます。

そして忽ち世界中に「バス・ストップ」類似のダンス曲が流行り出し、浅野ゆう子の「セクシー・バスストップ」も、そのひとつというわけですが、良く知られているとおり、作詞:橋本淳&作曲:筒美京平、そして編曲:高田弘のクレジットがあったとしても、その真相はカパーバージョンに他なりません。

と言うのも、実は件の「セクシー・バスストップ」は最初、Dr.ドラゴン&オリエンタル・エクスプレス名義のインスト曲として、昭和51(1976)年春~秋にかけて流行りまくったディスコヒットだったんですが、「Dr.ドラゴン=ジャック・ダイアモンド=筒美京平」という今日の既定事実がリアルタイムでは隠され、あくまでも洋楽扱いになっていたところが如何にも「昭和」の欧米コンプレックスと決めつけられれば、ミもフタもありません。

後に知ったところでは、ビクターレコードの企画として、和製ディスコサウンドを作り、世界に売り出す試みのひとつだったそうですが、それはそれとして、件のインスト曲「セクシー・バスストップ」は尺八や琴の音色を想起させる和物サウンドと東洋的なメロディが巧みに取り入れられ、さらにタイトなリズムセクションが前に出た秀作ですし、皆様ご推察のとおり、演奏しているオリエンタル・エクスプレスはスタジオミュージシャンによる実態の無いグループでしたから、仕上がり完璧!

まさにヒットして当然の結果でありましたが、実は告白すれば、サイケおやじは当時、インスト曲「セクシー・バスストップ」は絶対に外国産で、だからこそ、意図的な東洋趣味が表出しているのだと思い込んでいました。

ですから浅野ゆう子が「セクシー・バスストップ」を歌っていれば、それはてっきり日本語歌詞を附した純粋カパーバージョンとイメージされるわけでして、これは苦しい言い訳ではないつもりです。

ところが実際に浅野ゆう子のレコードを手にし、前述のクレジットを確認して吃驚仰天!?!?

その時になって、ようやく「Dr.ドラゴン=ジャック・ダイアモンド=筒美京平」という正体に接し、うっと呻いてしまったんですねぇ~~~♪

もちろん慌ててオリエンタル・エクスプレス名義のレコードを集め始めた事は言わずもがな、じっくり聴いてみると、その中身はキワモノ的な東洋趣味だけではなく、フィリーや西海岸系モータウン、あるいは後のユーロビートに繋がる欧州産ディスコサウンド等々、諸々の要素が時代の最先端であったニューソウルをキーポイントにして、巧みに纏められた流石のアレンジと演奏ばかり!

現在でも、なかなか面白く聴けるはずと思いますが、それを実践していたセッションミュージシャンの凄腕も侮れません。

このあたりは近々、オリエンタル・エクスプレスのレコードを紹介する段で触れたいと思いますが、肝心の「セクシー・バスストップ」における筒美京平と高田弘のアレンジの違いの妙は、やはり浅野ゆう子バージョンは歌入りという事で、基本ラインは同じでも、ギターやパーカッション、そして手拍子の使い方が伴奏カラオケの流儀に沿ったオカズ系であり、一方、Dr.ドラゴン=筒美京平はインストの強みを活かした各楽器の独自性をも聞かせる面白味がニクイところでしょうか。

個人的には両者共にコーラスワークが好みのツボにジャストミートしています♪♪~♪

ということで、筒美京平とR&Bやソウルミュージックの関連性は言うまでもありませんが、とにかくそれを歌謡曲に活かす感性や技量の凄さ、上手さは飛び抜けたものであり、同時期には岩崎宏美へ「ロマンス」や「センチメンタル」を提供し、浅野ゆう子にしても「セクシー・バスストップ」を契機に「ハッスル・ジェット」、そのシェリー版「恋のハッスル・ジェット」、さらには麻丘めぐみの「夏八景」という極みの和物まで作り出し、このディスコ歌謡という新ジャンル(?)を確立させたのですから、そういう大好物には素直に平伏すのがサイケおやじの立場です。

それらについても追々、拙プログでご紹介する所存ですが、浅野ゆう子には「ユーコ・イン・ディスコ」という、それもんばっかり集めた企画LPもありますし、同じく岩崎宏美にはラジオの人気DJだった糸居五郎のナレーションで曲間を繋いだ「ファンタジー」というディスコ系アルバムがありますので、要注意!

あぁ~、既にどこまで書いても想いは尽きないのが現実でありまして、どうか皆様には、そのあたりの独り善がりをご容赦お願いしたく、本日はここまでとさせていただきます。

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ドスコイ! 無国籍ファンキー歌謡のエルナンド

2013-07-19 15:32:23 | 歌謡曲

恋はウムウム / エルナンド (トリオレコード)

なんともドスコイなジャケ写も強烈な本日の1枚ですが、中身も特にA面「恋はウムウム」は、そのまんまファンキーなアップテンポの快楽歌謡曲♪♪~♪

実は最初にネタをバラしてしまえば、作曲したのがアメリカでニューソウルを創成した偉人のひとりであるカーティス・メイフィールド!

オリジナルは多分、メジャー・ランスが1964年にヒットさせた「Um, Um, Um, Um, Um」だと思うんですが、とにかくノーザンソウル風味を活かしつつ、ここまで歌謡曲化した企画は、エルナンドの芸名でド派手に歌いまくる、木村秀子の存在があればこそでしょう。

もちろんご推察のとおり、彼女は日米ハーフの実力派として、八代亜紀、五木ひろし、天童よしみ等々を輩出したテレビ歌謡コンテスト番組「全日本歌謡選手権(日本テレビ)」10週勝ち抜きのチャンピオンであり、メジャーデビューしたのは昭和47(1972)年だったと言われていますが、もちろんブレイクしていません。

しかしエルナンド・クルス、あるいはエルナンド名義で出したレコードは秀作ばかりで、歌謡曲ファンやコレクターには長らく愛聴されている幻の名盤揃いなんですねぇ~~♪

そして当然ながら、それらのブツの入手も容易ではありませんが、逆に言えば、遭遇発見した時の喜びは筆舌に尽くし難いわけですし、何よりも既に述べたとおり、エルナンドのボーカルは素晴らしいですからっ!!

ここでもノリまくった節回しからは、ソウル演歌の味わいも感じられ、加えて持ち前のリズム感の良さが古城マサミの仕込んだビシバシのアレンジにジャストミートの物凄さ!

思わずステレオのボリュームを大きくしてしまう衝動が抑えきれないのは、正常な精神の証明かと、断言しそうになります。

ちなみに作詞:亜湖のクレジットには、サイケおやじも再び驚嘆してしまうんですが、おそらく「亜湖」とは、これが発売された昭和52(1977)年当時、テレビドラマや映画、そして後には日活ロマンポルノに出演し、大きな人気を集めていた亜湖、その人じゃ~ないでしょうか?

ちょいと真相は不明なんですが、亜湖もまた、才能豊かな女優さんですからねぇ~、さもありなんと思います。

ということで、冒頭の話に戻れば、なんともドスコイなジャケ写のレコードを出してしまったのも、現在開催中の大相撲名古屋場所が、例によって外人ばっかりの優勝争いで、ちぃ~~とも面白くないという、そうした気分からなんですよ……。

別にサイケおやじは国粋主義者ではありませんが、このあたりの無国籍ディスコ歌謡でも聴いて、一発奮起を望みたい力士が多いのは哀しい現実でしょう。

そして燃え上がる非日常性こそ、倦怠した世の中に喝を入れる起爆剤だとすれば、歌謡曲も大相撲も、そんな楽しみを求める気分が生み出した、究極の娯楽と思うばかりです。

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最高だぜっ! 谷ちえ子の花の女子高♪

2013-07-18 15:16:22 | 歌謡曲

花の女子高数え歌 / 谷ちえ子 (日本コロムビア)

こ~いうものを好きだと言うと、ほとんど呆れられるのはリアルタイムからの現象だったんですが、しかし本日掲載のシングル盤A面曲「花の女子高数え歌」こそは、アイドル系ディスコ歌謡の極北的傑作なんですよっ!

まあ、とにかくイントロからニューソウルなファンキーグルーヴが炸裂しまくって、おまけに歌っている谷ちえ子のイナタイ雰囲気のジャストミート感が実に芸能的に秀逸でしたからねぇ~~♪

そして彼女の衣装がピッチピチのホットパンツのツナギみたいなデザインだった事も強烈な印象で、思いっきりクイコミしていそうなデルタ地帯~ヒップライン、そしてムチムチの脚線は、失礼ながら決してスタイル抜群では無かった彼女であればこそ、ミスマッチのセクシーイメージがキワモノ寸前!?

サイケおやじはテレビの歌番組でそれに接した瞬間、このシングルの絶対確保を心に誓いましたですよ。

ちなみに谷ちえ子は、例によって「スタア誕生」出身者でありますから、歌唱力も素晴らしく、

 わぁ~たしの場合わぁ~~ 演歌がすぅ~~きぃ~でぇ~~♪

と、サビのキメフレーズの見事さと前段のファンキーピートなリズム感は、実演でも絶対的な破壊力!

しかも石原信一の綴った歌詞のニヤリとさせられる遊び心、あくまでも昭和歌謡メロディに拘る中村泰士のセンスの良さ、さらには馬飼野俊一ならではの下世話なアレンジに納得させられる彼女の歌いっぷりは、これが作られた昭和52(1977)年の「何でも有り」の世相を今に伝えるものと思いますが、残念ながら、それゆえにの所為でしょうか、大きなヒットにはなっていません。

それでも絶対に忘れない、忘れようとしても、忘れられない名曲名唱として、「谷ちえ子の花の女子高数え歌」は唯一無二の輝きに満ちていますよ♪♪~♪

これは完全にCD化されていますので、聴かずに死ねるか!?

僭越ながら、サイケおやじが大推薦の昭和歌謡曲とさせていただきます。

ということで、谷ちえ子は結果的にフェードアウト組のひとりになったんですが、それでも以前、何時の間にか(?)俳優の小倉一郎と結婚していて、夫婦でテレビ出演していた記憶があるんですから、刷り込まれたイメージは絶大というわけです。

いゃ~、昭和歌謡曲って、本当に味わい深い世界ですねぇ~~♪

思わず痛感、再認識です。

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ガールズの本気で歌謡ロック

2013-07-17 14:13:59 | 日本のロック

Love Jack / Girls (フィリップス)

昨日は失礼致しました。

ど~しても、避けては通れない仕事の難題を直談判すべく、相手の縄張に乗り込んでと言えばカッコ良すぎますが、率直言えば、こちらのヘマに詫びを入れに行ったというのが真相なんですから、いやはやなんとも、お恥ずかしい……。

まあ、本音は愚痴りたい事も山の様にあるんですけどねぇ~~。

そこで気分転換に聴いているのが、本日掲載のシングル盤A面曲「Love Jack」で、結論から言えば、これがパワーポップなガールロックの決定版!

演じているガールズは説明不要、下着姿でライプをやることでブレイクしたアメリカのランナウェイズの和製フォロワーとして、これまた忽ち人気を集めたわけですが、その本家ランナウェイズが人気絶頂時にジャッキー・フォックス(b)、そして看板スタアのシェリー・カーリー(vo) までもが脱退するという騒動で落目になった影響でしょうか、彼女達も昭和53(1978)年には方針転換(?)して出したのが、この「Love Jack」でありました。

それは掲載ジャケ写からもご推察のとおり、デビュー時のアバズレ&ツッパリムードをスッパリ捨て去り、何か女子大生バンドみたいな、ちょっぴり生意気な雰囲気にも下心を刺激されるわけですが、既に述べたとおり、とにかく「Love Jack」は最高に素晴らしいわけですよ♪♪~♪

なにしろイントロからキャッチーなツインリードのリフとグッと惹きつけられるロック味満点のコーラス、そしてポップな曲メロが歌い出されれば、サビでは思いっきり歌謡曲してしまう解放感!

くぅぅぅぅぅっ~、たまりませんねぇ~~~♪

というのが、常にサイケおやじの本心なんですよっ!

当然ながら作詞:大野真澄&作編曲:柳田ヒロの制作スタッフも、そのあたりのツボを狙って押さえた良い仕事であって、だからこそ、ロックの本質から外れたシャリコマなぁ~んていう批判は愚の骨頂でしょう。

もちろんレコードでの演奏は彼女達本人がやったという確証は薄いわけですが、しかしテレビ出演やライプの現場では、ちゃ~んとガールズの歌と演奏で披露していましたし、おまけに白いホットパンツ&ミニスカ風キュロットの衣装も眩しく、さらにアイドルぽっい振り付けまでやっていたんですから、例えなんであろうとも、ロックが芸能で何故悪い!?

思わず居直ってしまうサイケおやじの気持を、ど~か、御察し下さいませ。

そしてニクイのが、リタのボーカルに顕著なワザとらしいセクシーさであり、バンドメンバーの総意も含めて、こんなの本当はやりたくなかった!?

なぁ~んていう、こちら側の邪推(?)を呼び覚ますところが、逆説的に素晴らしいんじゃ~ないでしょうか。

結果的にガールズは、これを最後に解散してしまうんですが、リタには歌謡ロックを歌い続けて欲しかったですねぇ~~。もちろんイリアが後にジューシィ・フルーツで再ブレイクした事は言わずもがなだと思います。

ということで、これがロックか? 云々の論争は別にしても、ガールズのような存在があったればこそ、昭和の芸能界は面白かったわけですし、本家のランナウェイズが伝記映画も作られるほど再注目されるのだって、相応の人気と価値が認められるからでしょう。

幸いなことに、彼女達の音源はCD化もされていますから、機会があれば、この「Love Jack」は、ぜひともお楽しみ下さいませ。

痛快ですよっ!

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休載ご容赦…

2013-07-16 14:33:42 | Weblog

毎度の事ではありますが……

緊急出張のため、本日の1枚は休載、ご理解下さいませ。

明日、帰ります(__)

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キャッツ・アイを忘れるもんかっ!

2013-07-15 15:16:37 | 歌謡曲

アバンチュール / キャッツ・アイ (ユニオン / テイチク)

昭和の芸能史に屹立するピンク・レディーには、当然ながらフォロワーが出現し、中でも昭和52(1977)年初夏、本日ご紹介のデビュー曲「アバンチュール」で飛び出したキャッツ・アイの破壊力は強烈でしたねぇ~~~♪

なにしろ掲載ジャケ写からも一目瞭然、セクシー優先主義のルックスと衣装に加えて、パンツ見せの意図がモロなアクションとフェロモン度数満点の歌いっぷりが潔く、忽ち注目を集めましたが、もちろんターゲットはギンギラギンの青少年!

そのオカズ性感度の高さは、キワドイ水着姿も含めて、同時期無敵だったのは間違いないところでしょう。

恥ずかしながら不肖サイケおやじも、瞬時に彼女達の虜になっていたわけですが、それにしても立ち位置左側の大谷親江=ノンと同右側の山中奈奈=ナナは、しっかりと歌も上手く、個人的にはピンク・レディー以上の実力があったと思っています。

極言すれば、すっかり婦女子向けの国民的なイドルに成り上がってしまったピンク・レディーがデビュー時に持っていた、その下品な部分を拡大解釈したのがキャッツ・アイなのかもしれませんが、それゆえに刺激的な麻生香太郎の作詞とニューソウル&ロッキン歌謡がど真ん中の作編曲に拘った馬飼野康二の仕事は絶品!

特にシャープなカッティングを貫くギターとランチキ系パーカッションの響き、さらにギョッとさせられるストリングスの使い方等々、これが刹那の歌謡ポップスという仕掛があってこそのフェロモン歌謡ってもんですよっ!

また肝心の彼女達のボーカルはコーラスワークも含めて、スタジオ録音の魔術があったにせよ、ちゃ~んとテレビや生ステージの現場では歌えていましたし、アクションはご想像どおりの美味しさでありました♪♪~♪

ところが人気急上昇中の翌年、突如(?)として大谷親江=ノンが失踪!

どうやら男と逃げたという話でしたから、芸能界追放は当然の成り行きであり、残された山中奈奈=ナナがスケジュールを埋めるために必至で孤軍奮闘していた姿も、忘れられません。

と言うよりも、ひとりになって尚更に歌が上手いことが証明された感もあったんですよねぇ~~♪

ちなみにその後、キャッツ・アイは自然解散となり、同じ所属事務所が穴埋め的にデビューさせたのが、これまた素敵なキューピットと名乗るセクシー双子デュオだったのも、予想外の嬉しいプレゼントでありました♪♪~♪

ということで、キャッツ・アイが残したレコードはシングルが4枚とベスト盤的なアルバムが1枚しかありませんが、全てが素晴らしいトラックであり、早すぎる消滅は勿体無いとしか思えません。

それらがCD化されているかは知る由もありませんが、ど~せなら、キャッツ・アイの映像も収めた決定版が出される事を強く望んでいます。

ただし既に述べた経緯がある以上、なかなか難しいかなぁ……。

実はサイケおやじは、20数年前になりますが、業界の知り合いに要望を出したところ、どうやらキャッツ・アイの話はタブーらしく、そっとしておかなければならないようです。

でもねぇ~~~、そういうリクエストは、サイケおやじだけでは無いと思うんですよっ!

少なくともリアルタイムでキャッツ・アイに接していた皆様ならば、同じ気持じゃ~ないでしょうか。

どうか願いが叶いますようにっ!

本日は、そうした心で文章を綴っているのでした。

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上手すぎるよねぇ~、由利江実子

2013-07-14 15:40:31 | 歌謡曲

夢の中を歩こう / 由利江実子 (RCA)

これも先日、出張時に若い者からの冷たい視線を感じつつ、それでもやめられなかった漁盤作業でゲットしてきたシングル盤なんですが、歌っている由利江実子も、そして肝心の楽曲「夢の中を歩こう」についても、全くの初対面でありました。

しかし薄暗い骨董屋の段ボール箱の中に雑多に入れられていた夥しい各種レコードから、あえてサイケおやじの掌中に収まったのは、ジャケ写の彼女の雰囲気が、なんとなく「岡崎友紀」だったからに他なりません。

もちろん本家よりは化粧も濃い感じですし、これが世に出たという昭和47(1972)年の芸能界を鑑みても、アイドルというよりは正統派歌謡曲、あるいは歌う女優さんのレコードというのが、狙いだったのかもしれません。

そして実際、針を落してみれば、「シャラララ」なコーラスも印象的なソフトロック調のポップス歌謡でありながら、由利江実子の歌唱が必要以上(?)に安定した上手さなんですから、そういう意味では面白味が足りないのが正直な気持ち……。

というよりも、作詞:杉けんいち&作編曲:馬飼野俊一のやり方に玄人っぽいフィーリングが妙に強く、こんな難しい譜割りで歌える彼女は、相当の実力が!?

そう思って、裏ジャケに掲載のプロフィールを読んでみると、やっぱりジャズ歌手という履歴がありました。

う~ん、テクニック偏重とは申しませんが、もうちぃ~っとはソツがあった方が歌謡曲は面白くなるんじゃ~ないでしょうかねぇ~。

あっ、岡崎友紀も歌は抜群に上手いんですが、それはそれとして、もちろん、由利江実子には何の怨みもないわけでして、それが如何にもサイケおやじの天の邪鬼ないやらしさですよ、はい。

ということで、本日は久々に映画を観たり、おやじバンドの練習にみっちり参加出来るという喜びが、こんな文章を綴らせてしまったご無礼をお許し下さい。

未だ人間が出来ていない旨、を痛感する次第です。

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もう一度会いたいよ、小鹿ミキ

2013-07-13 15:14:13 | 歌謡曲

いけない子になる時 / 小鹿ミキ (東芝)

さて、旅中だったサイケおやじも、なんとか無事に難題を乗り切り、現在は雪国の非常勤地に辿りついていますが、ウロウロと回った東南アジア、それと大差なかった九州~名古屋~東京へと続いた熱帯地獄とは正反対に、ここは大雨!?

実際はそれでも気温が30度近くはあるみたいなんですが、非常にひんやりと涼しく、とても同じ日本とは思えないほどです。

おかげで昨夜は久々にぐっすりと熟眠も出来ましたが、今度は洪水に心配が必要なんですから、いやはやなんとも、異常気象は日常茶飯事になるんでしょうか?

そこで本日取り出しましたのは、ジャケットは極めて夏の装いながら、中身は雨の歌という「いけない子になる時」です。

いゃ~、まずはなんと言ってもジャケ写に登場している小鹿ミキの愛くるしいスレンダーな魅力は、これが発売された昭和45(1970)年の雰囲気を今に伝えるものでしょう。

ご存じのとおり、彼女はモデルが本業でしたから、どんな衣装も自然体で着こなせる術を知りつくしていたわけですが、それにしてもキュートな笑顔の佇まいは素敵ですよねぇ~~♪

当然ながらリアルタイムでのタレント活動も売れっ子のひとりとして、テレビのバラエティ番組やドラマ、そして歌の世界や雑誌のグラビアでも人気を集めていましたが、残念ながら代表的なイメージとしての決定作は記憶にありません。

しかし、それでも小鹿ミキを忘れ難く思うのは、独りサイケおやじだけではないと思いますが、いかがなものでしょう。

まあ、キャラクター的には芸名も含めて、児島美ゆきと被るところは否めませんが、それにしても元気溌剌、明るく楽しく、オチャメだった小鹿ミキが昭和52(1977)年にやらかした火野正平とのグッチャグチャな不倫騒動は強烈でしたねぇ~~~!?

まあ、誇大な報道もあったとは思いますが、それによって彼女の芸能活動が縮小してしまい、結果的にフェードアウト……。

現在では名古屋で高級会員制クラブのママに転身している事が知られてはいるものの、往年のファンには懐かしさとせつなさの複雑な心境でしょうか。

そこで肝心のご紹介曲「いけない子になる時」は、妙に暗示的なタイトルではありますが、クラシック調のストリングを多用したアレンジと強いビートを活かした王道歌謡曲メロディが心地良く、おまけに初めて聴かれる皆様には驚かれるかもしれない小鹿ミキの幾分の太い声質が倒錯的な魅力かもしれませんねぇ~♪

う~ん、全く村井邦彦の作曲と渋谷毅の編曲はツボを抑えた職人技であり、山上路夫の作詞が既に述べたとおり、雨の情景と湿っぽい乙女心の毀誉褒貶(?)をズバリと表現しているとしか思えないのですから、実に良いです♪♪~♪

そして、こういうところが昭和歌謡曲の決定的な面白さのひとつだと思います。

ということで、名古屋は数え切れないほど訪れた都市なんですが、流石に小鹿ミキの店には行ったことがありません。

きっと有名人ばっかりが御用達なんだろうなぁ~~~。

という羨ましい気持と、現実に会ってしまったら……、なぁ~んていう負け惜しみの感情がゴッタ煮状態なのが、サイケおやじの立場というわけです。

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猛暑に夢見る歌を

2013-07-12 15:19:15 | 歌謡曲

シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト c/w グッバイ! グッバイ! グッパイ!
                                                                / 惣領泰則とジム・ロック・シンガーズ (日本ビクター)

もはや熱帯と化した日本の夏には、ベタベタしない音楽が必要ということで、本日は掲載のシングル盤♪♪~♪

演じている惣領泰則とジム・ロック・シンガーズについては、拙ブログでもボチボチと書いてきましたが、どちからといえばスタジオセッショングループ的な存在であり、それでも洋楽のバブルガムポップスにありがちな、楽曲優先の所謂「実態の無いグループ」ではありません。

それはリーダーの惣領泰則がシング・アウト~ブラウン・ライスで煮詰めてきた様々なアイディアの発展集成というか、少なくともサイケおやじにとっては、歌謡曲と洋楽ポップスの理想の融合を素直に楽しめるのが、ジム・ロック・シンガーズというわけです。

ちなみに惣領泰則は決して先頭に立って歌っているのではなく、あくまでもソングライター&アレンジャーであり、またプロデューサーとしての総合的な仕切りを堂々とやっているのが、その立場でしょう。

これは前述のブラウン・ライスを最初にアメリカで認めたMGMレコードの社長であるマイク・カープが、カウシルズやオズモンズ等々のファミリーグループをプロデュースするのと並行し、自らマイク・カーブ・コングリゲーションという混声合唱団を率いて、数多くのレコーディングを残し、広く人気を集めていた前例に沿うものと思います。

で、こちらのジム・ロック・シンガーズは惣領智子、広松美和子、比山貴咏史、牧ミユキ、河内広明=現・芹澤廣明が、このシングル盤のメインボーカリストに参加して、リード&コーラスを歌っていると推察されますが、他にも演奏パートには同じくブラウン・ライスで活動を共にしていた金田一昌吾(b) や市原康(ds)、さらには井上鑑(key) 等々の参加が、このシングル盤収録の両面曲と共にレコーディングされ、昭和52(1977)年に発売されたアルバム「グッバイ! グッバイ! グッパイ!」所収のクレジットデータで確認されます。

つまり、このシングル盤は件のアルバムからのカットではありますが、逆に言えば惣領泰則の音楽的意図が凝縮されたエッセンスとしてのジム・ロック・シンガーズが堪能出来ますよ♪♪~♪

まずはA面「シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト」をお聞きくださいませ。

このソフト&メロウな雰囲気の良さは、当時既に確立されていた我国のニューミュージックという新しい歌謡曲の中にあっても突出した味わいの深さで、柔らかなメロディ展開とジャズっぽいリズム、ゴージャスなコーラスワークの見事なコラポレーションなぁ~んて書いてしまうと、なんだかどっかの宣伝コピーみたいですが、それが本当なんですから、どうにもならない快楽主義は大絶頂♪♪~♪

う~ん、流石は惣領泰則の作編曲が十八番のエレピ多用主義で、お洒落の極みですねぇ~♪

さらに夢見るような歌詞の世界は「KURO & KYOZO」のクレジットで、もちろん名曲「プカプカ」でお馴染みの西岡恭蔵夫婦によるものなんでしょうかねぇ~、やっぱり和みますよ♪♪~♪

そして皆様ご存じのように、この「シティ・ライツ・バイ・ザ・ムーンライト」は同時期に惣領智子のリーダーバージョンも作られ、彼女名義のアルバムに収録されましたので、聴き比べも楽しいはずです。

また、これがど~しても避けられない運命(?)として、昭和59(1984)年に出たチェッカーズの初めての大ヒット曲「涙のリクエスト」を歌ってしまうのは、それがここに参加している芹澤廣明の作曲という因縁があるからでして、それを許容する惣領泰則の度量の大きさは、もしかすると他に元ネタがあるのか!?

と勘繰ってしまうところに、サイケおやじの天の邪鬼があったりします。

一方、B面の「グッバイ! グッバイ! グッパイ!」は惣領泰則が作詞作曲&アレンジの全てを司った軽快なカントリーロック風の歌謡フォークなんですが、その爽やかさの中に潜む絶妙のニューソウルっぽいスパイスが侮れません。

特にサビの展開とバックの演奏&コーラスワークが、黒いんですねぇ~♪

ということで、夏バテには、こういう音楽が一番効き目ありそうに思うですが、何故かきっちりした再発が行われていないのは、何故???

当然ながら夏バテ回復どころか、年中愛聴すれば、仕事や私生活の疲れやストレスなんか霧散すること請け合いなのが、惣領泰則の提供してくれる音楽の真相なんですがねぇ~~~~。

こんな願いは届くのでせうか……。

そこでとりあえず、残されたレコードを聴き続けているのでした。

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