ラジオについての続きです。
今回はラジオ放送直前の状況です。
日本のラジオ放送は、1925年にスタートしますが、
それ以前、アメリカのラジオ・ブームは日本にも伝わり、
ラジオ・ブームが起きています。
1919年には、東洋ラジオが発足。
東京でのラジオ放送と受信機販売を始めています。
若者を中心にラジオ熱が高まっていったようです。
無線の専門雑誌も登場しています。
今日の若者がインターネットの虜になったり、
小学生がケータイに夢中になるのと同じでしょうか。
この新しいメデイアに注目したのは、
電気メーカーだけではありませんでした。
積極的だった業界の一つに新聞社があります。
大阪朝日新聞、東京朝日新聞などが、相次いで、
ラジオの実験放送を行っています。
放送されたのは、歌やハーモニカの演奏、ニュースなどです。
ここにもうラジオの特色が出ています。
名古屋でも少し遅れて、愛知新聞が同じ様な実験放送を行っています。
新聞社が何故ラジオに強い関心を持ったのか?
新聞と同じ様に多数の人々に情報をおくるメデイアであり、
競争相手になることを直感的に認識したためと思われます。
(これはインターネットの登場した時に新聞が示した
関心がそれほど強くなかったこととは対照的では?
新聞・電波・インターネット、すべてに関心を持った企業に
広告代理店があります。)
ちょっと余談ですが、ラジオが普及していった昭和に入って
農村で、青年会が、新聞VSラジオの討論を開催。議論白熱。
しかし次第に新聞派が劣勢に。
この時、新聞派の一青年が「ラジオじゃ、弁当は包めまい」と
喝破。
形勢が一挙に逆転したそうです。
このエピソードは新聞とラジオの特性の違いを見事に
突いています。
新聞は「紙」という素材なくしては存在できない。
情報を運ぶためには、物質として輸送される必要があるということ。
時間と空間の制約があります。
一方、ラジオは空間と時間を一挙に飛び越え、
空間を異にする人々をつなぐ力を持っているわけです。
(ラジオより早く普及した電話も同じです。
電話が普及して新しい問題がおきています。
一つはイタズラ電話。これはオレオレ詐欺まで続いています。
もう一つは女性の長電話。
なぜ長電話するんでしょうね?これは今は、もうないかな?
ないとしたら、何が変わったんだろう?)
ラジオにも弱点はあります。音声のみのメデイアで記録性では
新聞に太刀打ちできません。
こうしたメデイアの違いが、競争しながら、共存するという
関係のなかでお互いに発展していくことになります。
あの玉音放送も、ラジオという声のメデイアと、
新聞という活字のメデイアがあって、恐るべき力を発揮したのでしょう。
なかなか大変ですが、つづく予定。
今回はラジオ放送直前の状況です。
日本のラジオ放送は、1925年にスタートしますが、
それ以前、アメリカのラジオ・ブームは日本にも伝わり、
ラジオ・ブームが起きています。
1919年には、東洋ラジオが発足。
東京でのラジオ放送と受信機販売を始めています。
若者を中心にラジオ熱が高まっていったようです。
無線の専門雑誌も登場しています。
今日の若者がインターネットの虜になったり、
小学生がケータイに夢中になるのと同じでしょうか。
この新しいメデイアに注目したのは、
電気メーカーだけではありませんでした。
積極的だった業界の一つに新聞社があります。
大阪朝日新聞、東京朝日新聞などが、相次いで、
ラジオの実験放送を行っています。
放送されたのは、歌やハーモニカの演奏、ニュースなどです。
ここにもうラジオの特色が出ています。
名古屋でも少し遅れて、愛知新聞が同じ様な実験放送を行っています。
新聞社が何故ラジオに強い関心を持ったのか?
新聞と同じ様に多数の人々に情報をおくるメデイアであり、
競争相手になることを直感的に認識したためと思われます。
(これはインターネットの登場した時に新聞が示した
関心がそれほど強くなかったこととは対照的では?
新聞・電波・インターネット、すべてに関心を持った企業に
広告代理店があります。)
ちょっと余談ですが、ラジオが普及していった昭和に入って
農村で、青年会が、新聞VSラジオの討論を開催。議論白熱。
しかし次第に新聞派が劣勢に。
この時、新聞派の一青年が「ラジオじゃ、弁当は包めまい」と
喝破。
形勢が一挙に逆転したそうです。
このエピソードは新聞とラジオの特性の違いを見事に
突いています。
新聞は「紙」という素材なくしては存在できない。
情報を運ぶためには、物質として輸送される必要があるということ。
時間と空間の制約があります。
一方、ラジオは空間と時間を一挙に飛び越え、
空間を異にする人々をつなぐ力を持っているわけです。
(ラジオより早く普及した電話も同じです。
電話が普及して新しい問題がおきています。
一つはイタズラ電話。これはオレオレ詐欺まで続いています。
もう一つは女性の長電話。
なぜ長電話するんでしょうね?これは今は、もうないかな?
ないとしたら、何が変わったんだろう?)
ラジオにも弱点はあります。音声のみのメデイアで記録性では
新聞に太刀打ちできません。
こうしたメデイアの違いが、競争しながら、共存するという
関係のなかでお互いに発展していくことになります。
あの玉音放送も、ラジオという声のメデイアと、
新聞という活字のメデイアがあって、恐るべき力を発揮したのでしょう。
なかなか大変ですが、つづく予定。