昨日の拙稿に書きたかったことなのだけれど、書き損ねたことを一言。
どうもバーチャルなサッカーオタクがいるらしい。僕の息子にもその口の要素が強いし、ここに書いて来られる人の一部にもそう感ずる。サッカーゲームなどの影響なのだろうかとも感ずることもある。彼らの特徴は、こんな感じだろうか。
世界的有名選手個人個人についての知識は細かくある。だけど、サッカーで最も大切な「組織流動全体のリアルな法則の論理」がないようなのだ。あっても4-4-2とか4-2-2-2とか4-1-2-3とかの陣形の話、あるいはパスサッカーかカウンターサッカーかと言ったこと。
その他の組織流動の基本的諸要素の話が非常に通じにくく、得点についての「個人打開力」の話だとか、あるいはその直前の段階のクロス、スルーパス、クサビ、ポストなどの個人能力、精度など得点戦術の話が主であったりする。そして、ヨーロッパの有名選手を超人のように思っているのではないかとも感ずる。
これは、現実のサッカーとは別の世界であるか、その劇画化であるか、とにかくそういったものだろう。劇画では、クリロナやルーニー、イニエスタは、リベリやファンペルシーと比べてさえ遙かに上を行く超人でなければならないのだろう。そして、そこに浸っていると、こんな事も起こるのではないか。上の拙稿のように「長谷部がルーニーと結構マッチアップできたと語っていた」とか、「長友がファンペルシーと格闘もスピードも負けなかった」とか言われると、「10年早い」とか言って反発したくなる。
スポーツに夢を見るのは良いことだとは思うが、現実のサッカーを語るときにはそのようにつきあって欲しいのだけれど、別の世界との平行線なのだろうか? 登場人物名は同じなのだから、僕の方は楽しくつきあいたいのだけれど。