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保安院の大罪(90)「フクシマ」、悪行一覧表(2)  文科系

2012年11月13日 18時17分37秒 | 国内政治・経済・社会問題

2 事故処理経過での「失敗」とか「工作」とか

今回の一覧表は事故処理経過における数々の「失敗」とか「工作」とかをあげてみたい。こんなに違う2つの言葉を並べなければならぬのは、こういうことなのである。福島の事故処理経過を観ていくと、失敗なのか確信犯つまり隠蔽などの工作なのか、その区別が全く付かないのである。単なる天災のようなものならば、こんな執拗に僕も追わなかったろう。「失敗と言い合わせてはいるものの実は確信犯」ばかりに見える。こんな重大事故処理にあまたの頭脳が関わっていて、失敗と言うには単純すぎることばかりが目立ち過ぎるのである。すべてが責任回避とか、ガス抜きのように思えて、あまりにも国民を国民と扱っていないような無責任な政治ばかりが目だって、どんどん腹が立ってきたのである。

①スピーディの非公開は、北西方面に逃げた人々に多大な放射能を浴びさせた。該当町長の一人が、「これは殺人ですよ!」という有名な言葉をのこした事件である。国の責任者は後にこう述べている。「公開という考えが及ばなかった。反省している」。
 ところで、中日新聞がこの2月頃情報公開請求で入手した文科省資料にはこんな文章があったと報道された。
『文書には「世界版SPEEDIの試算結果は、関東および東北地方に放射性雲が流れるという結果。これらをみて、三役(文科相、副大臣、政務官)は一般にはとても公表できない内容であると判断」と記されている』

②高濃度汚染水の垂れ流しも過失ということになっている。それも、こともあろうにこんな言い訳が開陳されたものだ。海への流出口の目視箇所が瓦礫に覆われていて長く気付かなかった、と。これらの「失敗」が、最近の次の報道の大元になったのは間違いないだろう。原発から北20キロも遠くでとれた海底棲息魚などの放射能濃度が一向に下がらないのである。
 昨年5月13日の拙稿を抜粋する。
【 以前2号機が高濃度汚染水を垂れ流しにしていたと、大問題になったことがある。ところが、その2号機の垂れ流し目視点検が、4月20日で打ち切りになったのだという。そして酷いことに、こんなことが書いてあるではないか。
『福島第1原発3号機から11日、高濃度の放射能に汚染された水が海に流出していることが分かり、ほぼ同じ状況で流出した2号機の二の舞となった』
『11日昼に作業員がこの立て坑に水が流れ込んでいるのを見つけた。水位は上がっておらず、近くの海に漏れ出していると判断した』
 そして、今回の何よりも唖然とした話が、こうだ。
『3号機の立て坑は開口部にがれきが積み重なった状態で、11日に取り除くまでそもそも目視確認を一度もしていなかったことも分かった』 】
 一体この高濃度汚染水垂れ流しは、、いつから5月11日まで続いていたのだろうか。

③福島県立医大の副学長が本年1月、日本甲状腺学会会員の医師にこんな文書を出したらしい。
【2次検査の対象にならない子どもの保護者からの問い合わせや相談には「次回の検査を受けるまでの間に自覚症状が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます」】
 これは、事故時18歳以下であった子ども36万人対象のうち、線量が高かった警戒区域13市町村、38,114人の子どもの検査結果発表にまつわるものである。チェルノブイリに詳しい医師などから大きな反論を喰らった文書だった。
 被爆児童の甲状腺追跡をなるべく福島だけに囲い込みたいということなのかなどと、勘ぐりたくなる。

④これは最近のことだが、「東北地方計約700カ所の放射能測定ポストすべてに10%ほど測定値が低くなるような過失があった」と報道された。原因は、計測器組み立て方のミス。なんでも脇に置いた電池関連の鉛が一部の周辺放射能を遮っていたというのだ。個人などの測定値に比べるとあまりにも数値が低いと話題になったところから調査、発見させられた「ミス」ということであった。10%低かっただけとは誰にも信じられていないのが、悲喜劇的な光景に見える。

(この項2は、⑤以下まだ続く)
コメント (2)
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ザックジャパン(53) 長谷部誠の復活  文科系

2012年11月13日 09時19分55秒 | スポーツ

 ドイツはボルフスブルグの長谷部誠が、監督が交代したとたんに全ゲームにレギュラーとして復活している。前監督の下ではベンチにさえ入れなかったような長谷部が、10月25日監督交代の後は4ゲーム全てに先発なのだ。とともに、チームも3勝1敗と勝って、順位を上げてきたから面白い。移籍を希望した長谷部を気に食わないなどと、前監督に噂された独裁的性格がはしなくも示されたと思うのだが、どうだろうか。
現在のボルフスブルグは勝ち点11で、18チーム中16位。その上は9位が勝ち点14というのだから中位群の団子状態に追いついてきたというわけだ。長谷部が出場してからリーグ戦たった3ゲームで、5位のレバークーゼン(細貝のチーム)を負かすなど勝ち点6を得ている(現在総勝ち点11)のだから、まだどんどん上がって行くと思う。ちなみにカップ戦では、3位のフランクフルト(乾がいる、上り坂チーム)も負かしている。ちなみに、上記のこのレーバークーゼン戦について、こんなニュースもある。

【 長谷部に高い評価 サッカー独メディア採点
 [ケルン(ドイツ)共同]先週行われたサッカーのドイツ1部リーグで、3-1で勝ったレーバークーゼン戦に終盤まで出場したウォルフスブルクの長谷部誠は大衆紙ビルトが2で専門誌キッカーが3と比較的高い評価を受けた。
 採点は最高が1で最低は6。1-2で敗れたマインツ戦にフル出場したニュルンベルクの清武弘嗣が両メディアから3と、チーム内では最高に並ぶ採点。0-2で負けたバイエルン・ミュンヘン戦にフル出場したアイントラハト・フランクフルトの乾貴士はビルトが4でキッカーは3だった。[ 共同通信 2012年11月12日 19:13 ] 】

 この長谷部について、同じドイツの岡崎慎司が彼のブログでこう書いているのがまた、とても面白かった。岡崎の人柄も表れているようで、微笑ましくもあった。
【 てかやっぱり試合出るのが楽しくてしゃーないわ
後はやっぱり日頃の練習やったりを
全力でやっててずっと良ければ監督は使ってくれるんやと感じた
これはやっぱり世界共通なんやと思う!
試合で使うのは監督やけど、監督に使おうって思わせるのは自分の努力なんやな~
とふと思った
だから長谷部さんが試合に出たことがめちゃ嬉しかった
多分サテライトで苦しくても全力でやってたんやなと思う
そういう人間にやっぱりチャンスは訪れるんやなと!
俺もそういう人間でずっといたい
てかこれは長谷部さんに限った事ではない
細貝はじめは同級生で頻繁に電話したりするけど
バァーっとサッカーの話して、
出れるか分からんけどっていう環境から今はずっと試合に出だしてるし 】

 何度も言うがこのドイツ全体が現在、破竹の勢いである。進行中のヨーロッパチャンピオンズリーグ戦の全グループで首位に立っている。Bグループでは、内田のいるシャルケがアーセナルを押しのけて。Dグループで香川がいたドルトムントは、スペイン、オランダ、イギリスの各昨年度優勝チームを退けて。Fグループでもバイエルンが首位なのである。そんな訳なのだろうが、マンチェスターユナイテッドのファーガソン監督はドルトムントを優勝候補の一角に挙げている。

 ザックジャパン不動のキャプテン・長谷部誠、来年1月が来てやっと29歳。まだまだやれるはずだ。
コメント (1)
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