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「今後も、どの国にもスパイをやる」と、アメリカ  文科系

2014年07月13日 07時11分51秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
『実際、ドイツのメルケル首相の携帯も盗聴されていたわけだ。案ずるに日本の首相や自衛隊幹部の弱点・スキャンダル情報を入手するなど朝飯前だろう。もしその秘密監視情報をネタにアメリカが外交圧力を強め自衛隊の海外派兵を要求したら、集団的自衛権行使の国ニッポンの首脳陣はNO!と言い切れるのか。背筋が寒くなる』
 この文章は、本13日の中日新聞読書欄で『スノーデンが私に託したファイル』を評したノンフィクション作家、吉田司の書評の末尾にあったものである。折しも、ドイツの役人二人が、アメリカのスパイとして逮捕されて、ドイツはアメリカに対していよいよ強硬に出ている。ドイツの不安は当然のもの。なんせ、逮捕された1人はドイツ情報局の役人であって、アメリカによるメルケル首相盗聴事件の捜査情報をこの人物を通して盗み出そうとしたもの。そんなドイツのアメリカに対する主たる主張は、「独米相互間でスパイ禁止協定を結ぼう]というものである。対するアメリカはなんと応えたか。「どこの国ともそういう禁止協定は結ばない」。柔らかい言葉にも聞こえるが、この場合のこれは言い換えればこういう邪な主張なのである。「あらゆる国のスパイをしているし、今後もしていくつもりである」、と。
 
 過去の歴史を振り返れば当然であろう。冷戦時代のCIAの仕事は主として社会主義国家が相手だった。それが崩壊してこのCIAはどうなったか。全く縮小されず、外国の民間企業なども含めて拡大の一途をたどったものである。その果てが、このスノーデンの暴露、この著作である。吉田司の書評にも、こんな文章が出てくる。
『本書によれば、彼のダウンロードした機密文書にはあの〈グーグル〉や〈フェイスブック〉〈アップル〉〈マイクロソフト〉などネット関連企業がNSA(国家安全保障局)と秘密協定を結び、ユーザーのオンライン情報を国家権力に売り渡した事実が記録されていた。ネットは今や米軍産複合体に征服され、オーウェルの「1984年」も真っ青の人民監視マシーンに変貌したのである』

 関連するのかどうか、僕のエクスプローラー画面も誰かに乗っ取られて、閉鎖、新規開設しなければならなくなった。僕はこのブログ関連しかネットをほとんど使わないからこのサイトを憎んでの行為か、単なる愉快犯なのか、ホントに煩わしくって嫌な社会である。それも、世界最大国家が公然とすべてのネット網に侵入しているのであるから、当たり前のことと言える。新自由主義世界とは、人間たちが競争を通してここまで落ちていくものなのだろう。そして、民間会社が、国家や公的なもの、公共というものをどんどん壊していく無法世界なのでもあろうか。弱者にとっては何もよいことがない、文字通り弱肉強食社会である。

 なお、『スノーデンが私に託したファイル』の内容紹介、書評は当ブログにもある。6月4、5、10日の3連載拙稿エントリーは、この書の詳しい内容紹介のつもりだ。3回合わせると400字詰め原稿用紙10数枚というほど自分では力を入れて書いた積もりのもので、お読み願えれば嬉しい。過去エントリーの出し方はこう。右欄外のカレンダーとバックナンバー年月欄を使う。年月欄で14年6月をクリックすると上のカレンダーがその月分に替わるから、その該当日にちをクリックする。すると、エントリー本欄が当日分のエントリーすべてに替わるので、求めるものをお読みいただける。
コメント (10)
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