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新聞の片隅に載ったニュースから(番外編ⅩⅥ 2014.7.21)   大西五郎

2014年07月21日 19時09分37秒 | Weblog
「新聞の片隅に載ったニュースから」の№157(7月19日)で、安倍首相が九州財界人と料亭で会食した際、九州電力の貫会長から川内原発の再稼働を要請されて「川内はなんとかしますよ」と答え、国民の安全よりも経済界の要請を重く視ることを批判しましたが、最近各新聞の投書には原発の再稼働に疑問を示すものが多くなっています。その中から、2点紹介します。


責任不明確な川内原発再稼働(愛知県・78歳・無職男性 7月21日朝日新聞)

原子力規制委員会は16日、九州電力川内原発が新規制基準を満たしたと認めました。安倍晋三首相は「お墨付き」を得たとして、まるで安全が確保されたかのように、他の原発の再稼働も加速させようとしています。
しかし、規制委の審査対象は原発内部に限られており、たとえば周辺住民の避難計画や、過酷事故が起こった場合の対応態制については不十分のままです。
田中俊一委員長は、記者会見で「安全だということは、私は申し上げません。再稼働の判断にはかかわりません」と明言しました。一方、菅義偉官房長官は「原発の安全性は規制委にゆだねている。個々の再稼働は事業者(電力会社)の判断で決めることだ」と責任逃れしています。しかし、各電力会社の方針や力量や姿勢に大きな問題があることは、今までの経緯で明白です。
さらに、避難計画は各自治体任せになっています。川内原発の場合、鹿児島県のシミュレーションでは、周辺9市町の住民の9割が30㌔圏外に出るまでに28時間かかるそうです。これでは安全とはほど遠い状態です。
もう一つ、規制委の対象外とはいえ、難問の放射性廃棄物について全く触れられていないのも無責任すぎます。中間貯蔵施設にしろ、最終処分場にしろ、川内原発の敷地内に用意してこそ、再稼働の資格があるといえるのではないでしょうか。このまま進めば、また前轍を踏むことになると思います。

※年齢から教育職又は官庁OBの人でしょうか、新聞を丹念に読んでおられるようですね。


原発事故の悲惨さを忘れたのか(埼玉県・41歳・パート女性 7月20日朝日新聞)

九州電力川内原発が再稼働するそうだ。原子力規制委員会が「お墨付き」を与えた。国内の原発がまた動き出す。福島の悲惨な事故の二の舞いは本当にないのか。
3年前のような事故が川内原発で起こらないとは誰にもいえない。規制委もリスクは「ゼロではない」という。なのになぜ、規制委はゴーサインを出すのか。規制委が川内原発について募集中の意見は、技術的、科学的なものだけだ。国民の切実な声は届かない。事故で一番に犠牲になるのは声をあげにくい、社会的に弱い人たちなのだ。
私が住む地域は、福島の事故で放射線量が高い「ホットスポット」になり、今も埼玉県内の他地域の約2倍の線量を記録している。被害と不安は、今でも広範囲で続いているのだ。3年前のあの日。福島をはじめ、東北や首都圏の人々が辛くも命をつないだのは、原発が安全だったからでも、政府や電力会社が尽力したからでもない。運が良かっただけだ。その現実を忘れていないか。空気と、水と、大地を汚し、人の生活と心を脅かす原発は、もういらない。

※原発事故と向き合っている切実なご意見ですね。安倍首相はこの新聞の投書を読んだでしょうか。
コメント (3)
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