倒れたままで M・Aさんの作品です
また一人、同好の仲間を失った。年齢は私よりも大分上の方だが、昨年の秋に言葉を交わした人で、こんなに急に亡くなってしまうなんて……。二つの会で一緒だったし、去年梅の実を持って家を訪ねたときはお元気そうだったのに。偶然だが、読書会で新年会になる日だったはずが、お別れの会になってしまった。
それでなくても、最近よく亡くなった人たちの夢を見ていたので、なにか自分がそちらの側に半分いるような気分になっていた。年齢も古希に近くなっているので、当たり前かとも思える。急に病気になったり、亡くなる人がいると、自分がもしものとき、連絡先を家族に書いておかないと迷惑をかけることがあるとつくづく思い、今それを作りつつある。 いつの間にか六十八年以上も生きて来てしまった……そんな感じがして、急に年齢を自覚せざるを得なくなった。もしも自分が倒れた時、「頑張って生きろ!」そうハッパをかけて前向きに生きる人もあるけど、「倒れたままでもいいですか」と問いたいときもある。そんな内容の話を過日ラジオで放送していた。励ましはありがたいし、前向きにできる人はすごいと思うし、病と向き合い闘って生きる人の話は感動する。
けれど、皆そうでなくてはいけないのだろうか。弱音を吐いたり、愚痴を言ったりする人もあるし、何より自分がそうであることは明白だ。確かに、できれば誰もが愚痴など聞きたくもないだろう。それでも聞いてくれる人があれば、ありがたいことだと思う。
また一人、同好の仲間を失った。年齢は私よりも大分上の方だが、昨年の秋に言葉を交わした人で、こんなに急に亡くなってしまうなんて……。二つの会で一緒だったし、去年梅の実を持って家を訪ねたときはお元気そうだったのに。偶然だが、読書会で新年会になる日だったはずが、お別れの会になってしまった。
それでなくても、最近よく亡くなった人たちの夢を見ていたので、なにか自分がそちらの側に半分いるような気分になっていた。年齢も古希に近くなっているので、当たり前かとも思える。急に病気になったり、亡くなる人がいると、自分がもしものとき、連絡先を家族に書いておかないと迷惑をかけることがあるとつくづく思い、今それを作りつつある。 いつの間にか六十八年以上も生きて来てしまった……そんな感じがして、急に年齢を自覚せざるを得なくなった。もしも自分が倒れた時、「頑張って生きろ!」そうハッパをかけて前向きに生きる人もあるけど、「倒れたままでもいいですか」と問いたいときもある。そんな内容の話を過日ラジオで放送していた。励ましはありがたいし、前向きにできる人はすごいと思うし、病と向き合い闘って生きる人の話は感動する。
けれど、皆そうでなくてはいけないのだろうか。弱音を吐いたり、愚痴を言ったりする人もあるし、何より自分がそうであることは明白だ。確かに、できれば誰もが愚痴など聞きたくもないだろう。それでも聞いてくれる人があれば、ありがたいことだと思う。