新聞で志村けんの死に至る経過をよく読んだ人なら、今の政府方針に標記のような政策を感じたのは、僕だけではないはずだ。
「17日 倦怠感があり、自宅静養」
「19日 発熱や呼吸困難」
「20日 重度の肺炎という診断で入院」
「21日 人工呼吸器を装着。意識なし」
「23日 新型コロナウイルス陽性が判明」
「29日 死去」
この記述の内、入院の後「陽性判明」まで、3日もかかっているというのはどういうわけなのか。その「意識なし」の2日前には「呼吸困難」症状があったというのに。そして、そもそも肝心の「いつ病院へ行き、初診」の日が書いてない。18日だとすれば、陽性がでるまで5日、19日だと4日かかったことになる。そこで思い出したことがある。コロナ検査にかかわる内閣方針が「クラスターの発見、その関係者の検査や隔離」というだけのもので、孤立発病者には病院がほぼ門前払いを喰わせて来たのではないかということだ。それとも、「検査のたらい回し」があることもはっきりして来たから、特定の病院にしか検査を認めていないのか? そして、そういう方針決定について、内閣がウイルス学者の意見は聞いたが、感染症公衆衛生問題の専門家を呼んでいなかったという事実も付け加わってくる。
「この際、死んでいただく老人が増えるのは仕方ないこと」という判断を下した疑いさえ湧いてくるのである。韓国がやったような、希望者全員検査からはほど遠い検査態勢を取ったのであるから。