名古屋が、今年好調の強敵、広島相手にまたまた1対0で勝って、先日打ち立てたばかりの自己のJ記録をまたも更新した。この失点ゼロ(=無敗)は一体どこまで続くのかという、驚異的な防御力である。
攻撃の方は、前半22分だったかという早い内に左コーナーキックからDF丸山がどフリーでファーに走り込んで、悠々たるヘッド得点! これはこれで、どうしてあんなふうにドフリーになれたのかと、一種不思議な場面ではあった。
広島は後半攻めに攻めたがまたも無失点という、この防御力は一体何なんだろう。守備に強いイタリアから来た監督の作戦と選手の力量とがマッチして作り上げてきたものだが、「前に詰めた激しい組織攻勢的ボール奪取からのショートカウンター」という得点術も急進している現在、どうしてこんな事が起こったのか? 今後の僕の研究課題としてみたい。
今年のJでは、J2でもまた面白いことが起こっている。新潟と琉球、下馬評にも全く載っていなかった二つのチームがやはり無敗を続けていて、面白いこと! 中でも僕は特に新潟に注目している。ここのトップ下・高木善朗選手を昔このブログ記事で扱ったことがあるのだが、技術はあるし当たり強いしと前から注目していたからだ。この選手が、J2にいる理由が分からないという選手だと思う。それも、J1経験は清水の2年だけとは? 多分何かが足らなかったのだ。走力とか、視野の広さに基づいた戦術眼とか? そして、その何かが今補われて、27歳にして初めてその能力が全面開花したJ2現在の得点王! 名古屋から移籍したばかりなのにDFを引き締める中心に座っているのが、名選手・千葉和彦。広島で優勝経験がある彼も、フィードなどで大活躍のようだし、新潟はぶっちぎりで優勝して、久しぶりにJ1に上がってくること間違いなし。何よりも、監督の戦術が最新式のもので良く、それに合った選手を揃えた新フロントが良いのだろう。右サイドなどはごっそり選手が抜けたのに、ちゃんと穴埋めができている。
名古屋と新潟、事前予想をはるかに超えたようなこの記録的大進撃だ。サッカーダイジェストの評論家らによる事前予想では、名古屋は6位、新潟に至っては8位とあったのである。今年のJは楽しみがとても多い。