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根が深いサッカーUSL騒動  文科系

2021年04月24日 11時47分32秒 | スポーツ

 当ブログこの21日エントリーで、ヨーロッパスーパーリーグ頓挫のことを書いた。この計画が馬鹿馬鹿しすぎるというのは何よりも、サッカーの各国伝統大衆文化という側面を全く無視したものだからである。西欧各国のビッグチームだけを囲い込んだサッカー帝国ができたら、各国リーグは言わばその植民地になってしまう。そんな計画がここ20年も絶えず出て来ていたというのは、そういう野望をもった連中が存在するからなのだろう。

 表面的に今回の動きの筆頭にあげられているのはレアルとユーベの会長だが、スペインとイタリアという小さな力だけではこの計画の根深さはとうてい説明できない。なんせ今回は、伝統あるサッカー母国イングランドの6チームまで巻き込まれていたのだから。誰にこんな芸当ができたのか。この6チームのなかでマンCとリバプールの監督(グアルディオラもクロップもすぐに反対した)も素通りしたこの芸当が? この6チームのいくつかの持ち主たち、アメリカ金融や産油王国資本などと結びついた、ビッグチーム放映権が絡んでいるのである。これらのビッグチームを「西欧トップリーグ」という形で囲い込んでしまえば、西欧サッカーを各国から奪い取ったも同じというそんな芸当なのだと思う。だからこそ、イギリスは首相自ら先頭に立って、この計画を頓挫させたのだ。ドイツ、フランスのトップチーム、パリサンジェルマンとバイエルンが初めから参加しなかったのも、このことが分かっていたからだろう。

「世界サッカー界の帝国主義的再編」と呼んだのは以上のような意味を込めている。それにしても、イタリアとスペインのサッカーはもう駄目なのではないか。スペインのように放映権料を一部のチームが独占するに等しいような国は特に将来性がないはずだ。こんな計画に乗るというのは、そういうことをもう示しているのだと思う。イタリアもスペインもあのリーマンショックによってあちこちの小金がむしり取られて、まともな職場がなくなってしまった失業王国だ。ここ愛知県の二つの小金持ち大学が各百億前後の金を奪われたように。

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