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八十路ランナーの手記(398) 2021年の思わぬ幸せ   文科系

2021年12月30日 09時37分15秒 | スポーツ

 僕の22年の高齢ランナー人生にとって、2021年は画期的な年になった。2010年の慢性心房細動・カテーテル手術から思いもよらずラン再開できた時と同じほどの幸せ。手術前後3年のドクターストップに逆らって実現できたラン再開だった。対する今回は、2年間苦労したリアフットからミッドフット走法への転換が完成して、11月にはフォアフットに移行し、思いもせぬ距離を走れるようになった。片膝で身体を持ち上げる幅が少ないこれらの走法は、リアフットに比べて疲労度が全く少ないのである。ほとんど10キロまでのランナーだった僕が17キロコースを持っているとかの練習も、楽にやれるようになった。
 そんな9月にはランナーらしく月間走行距離目標を120キロと定めて月に10キロずつ上げてどこまで行けるかと目論み、励んできたが、以降こう達成してきた。9月135キロ、10月134・4キロ、11月146・1キロ、12月29日現在155・5キロだ。こんな急進展が80歳を超えて起こるなんて夢に思ったことさえかったこと、つまり思いもよらぬ幸せの渦中にいるのである。
 
 さて、このまま行けば、81歳になる来年5月には月間200キロ達成なのだが、事故など起こらねばまず大丈夫と、これが今の実感。すると、ランナーなら分かるはずだが、ハーフマラソンもまー軽く走り抜けられることになる。ハーフを走っている人でも、週2~3日走る10キロランナーも多いのだから。

 さて、今の改善点はどこか。僕の場合はやはり相変わらず、左右両脚のバランスなのだ。左脚の筋肉(左フクラハギ・足ではなく)がどうしても弱く、左膝をやや前に出せるような「地面つつき」をすると不自然な力が入ってしまい、その分疲れるのだ。身体全体に力が入ってしまうのである。これは、最近よくやる15キロを超える走りになると、日によって疲れにムラがあるから思い知らされたわけだ。その日の走り出しで左脚が無意識にちゃんとつつき始められた日は、キロ平均6分30前後で走れるうえに疲労も少ないのである。低速のウオームアップをちゃんとやらないと特に、左脚の疲労度が激しくなる。

 というようなことをあれこれ分析・対策・改良の実を上げていくのが、まさにスポーツの醍醐味。80歳にしてこんな改善実績を持つ幸せの真っ只中に居られるって、思いもよらなかった。ただしこの幸せは、最近読んだものによれば何の不思議もなく、人間、人体の科学に合致したものなのだそうだ。人間の身体は、四肢の健康を保っているならばほぼ死ぬまで走れるようにできているとのこと。短距離専門のチーターなどと違って、長距離専門の犬族の循環機能を持っている動物なのだそうだ。これはつまり、走れなくなった時が死ぬ時。人間で言えば膝が悪くなった人が、そういう人なのだ。活動年齢を延ばしたいなら走ること、これが人体科学が解明した最高の知恵の一つと思う。さらに、ウオームアップ無しで膝に急な負荷を掛ければ、老人なら必ず膝を痛めて、走れる人でも走れなくなる。これも犬と違って二本脚である人体についての科学の知恵の一つだろう。最後に、老人が走るならば、フォアフットか、せめてミッドフットで走るべきだ。どれだけ苦労しても、その価値がある。人体の構造上そのようにできているのだろう。

 来年のいつ、初めてのハーフを走っていることだろうか? ただ、一人でハーフを走っても、大会は面倒くさいと思うところもある。その手続きとか当日の準備とかを考えると。

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