ワールドカップ・アジア最終予選オーストラリア戦が、11日7時から、衛星第1とメーテレでライブ放映されます。僕も当然日本が勝つと見ます。2対1か、3対1で。その根拠をちょっと眺めてみます。たいして資料があるわけではありませんが、改めて勉強してみたことを。
FIFAが毎月発表する世界順位、最新の1月14日現在では、相手は29位、日本は34位。ただし、この程度の差は、サッカーではないも同然。この差の中身は、相手が10センチ弱背が高く、個人技術も高いという程度のことと考えておけばよいです。ちなみに、この世界順位は実に、201国までもあって、それが毎月発表で入れ替わるのです。サッカーWCが、これ一つでオリンピックに匹敵する規模になる理由が分かろうというもの。さらにちなみに、199位はコモロ諸島、200位が中央アフリカ、201位がサンマリノやパプアニューギニアです。
サッカーでは当然個人技術や体力よりも大事なものがあります。それは組織力。これに関しては、こう言えるでしょう。相手の正選手はほとんどヨーロッパでやっている寄せ集め軍団で、日本も俊輔、長谷部、松井が外国組だが、彼らにしても組織で戦う習慣がどこよりも強いと。こうしてまー象徴的に語るなら「個人能力対組織力」の戦いと名付けるのが適切。ワールドカップ・ドイツ大会のジーコ日本は、オーストラリアのこの個人体力、特に走力を甘く見て臍をかみました。
岡田監督もこのことを語っていますね。
「(相手はアジアでは)個々の基本技術なんかはちょっと抜けている」
「今までのコンセプトどおり。こういう相手をやっつけるためにこそ、考えてきたこと、やってきたことだから」
「コンタクトプレーを少なくしていく。そうすると当然、動かないといけないわけですよ。パスしてサポートして、パスしてサポートして、動いていく」
「パスだけじゃ崩しきれないから、パスのリズムを変えられる選手が何人かほしい。ということで組み合わせていくと、今のようになる。俊輔や遠藤は、相手を抜いていくプレースタイルではないですから」
(以上「ナンバー722号」)
こうして日本の中盤は勝つとみて、さてさて日本チームでいつも問題になる得点力は、どうか? 攻撃陣を見てみましょう。
トップに玉田、その後ろに田中、右に俊輔、左に松井。ボランチが遠藤と長谷部。これが順当ですが、松井が香川に、長谷部が橋本に、故障上がりの田中は早めに岡崎と代わるかも知れません。そして去年後半から僕がいつも言ってきたことですが、注目選手は岡崎、玉田だと思います。彼らが裏へ抜け出して1点、または敵ゴール前密集から岡崎がこぼれ球を押し込むというシーンも浮かんできます。
評論家・金田喜稔氏のイエメン戦岡崎批評にこういうのがありましたが、僕も同じ見解なんです。
「岡崎は身長が173センチしかないにもかかわらず、ゴール前に入ってフリーでヘディングシュートを放っていたから、タイミングを合わせる巧さという片鱗を見せた」(週間サッカーダイジェスト2月10日号)
彼の特徴には、この金田氏の評価以上のものがあると僕は思います。その特徴は三つ。まず誰でも分かるのは、多彩なシュート力。頭も脚も、体の使い方も全て巧い。このシュート力は歴代代表では釜本に匹敵すると思います。加えて日本人FWには珍しく場所取りを非常によく勉強していて、ゴン中山のような「ゴール前への突っ込み」がねばり強くて、泥臭いんです。ゴンのようにいつもこぼれ球を狙っていると言っても良い。金田氏が語る「ゴール前に入ってフリーでヘディングシュートを放っていた」というシーンも、この場所取りの力、突っ込みの力によるのだと言えるのではないでしょうか。加えて三つ目に走力も。ダッシュ力と持続力との両方を兼ね備えた走力です。
これだけの力を備えたFWはかって日本にはいなかったのではないでしょうか。いずれも長期にわたって、根気よく鍛えなければ身に付かない能力ばかりです。これを成し遂げてきたというのは、若くしてサッカーをよく分析できていたという証明であって、中田英寿や中村俊輔同様の優れた頭脳の持ち主だということが示されているのでしょう。それに、86年生まれのまだ22歳。前途洋々です。彼の成長とともに、清水エスパルスが列強の中へと台頭していくような気がします。
二人のFWが1点ずつと、他の誰かが1点。そう期待しています。
FIFAが毎月発表する世界順位、最新の1月14日現在では、相手は29位、日本は34位。ただし、この程度の差は、サッカーではないも同然。この差の中身は、相手が10センチ弱背が高く、個人技術も高いという程度のことと考えておけばよいです。ちなみに、この世界順位は実に、201国までもあって、それが毎月発表で入れ替わるのです。サッカーWCが、これ一つでオリンピックに匹敵する規模になる理由が分かろうというもの。さらにちなみに、199位はコモロ諸島、200位が中央アフリカ、201位がサンマリノやパプアニューギニアです。
サッカーでは当然個人技術や体力よりも大事なものがあります。それは組織力。これに関しては、こう言えるでしょう。相手の正選手はほとんどヨーロッパでやっている寄せ集め軍団で、日本も俊輔、長谷部、松井が外国組だが、彼らにしても組織で戦う習慣がどこよりも強いと。こうしてまー象徴的に語るなら「個人能力対組織力」の戦いと名付けるのが適切。ワールドカップ・ドイツ大会のジーコ日本は、オーストラリアのこの個人体力、特に走力を甘く見て臍をかみました。
岡田監督もこのことを語っていますね。
「(相手はアジアでは)個々の基本技術なんかはちょっと抜けている」
「今までのコンセプトどおり。こういう相手をやっつけるためにこそ、考えてきたこと、やってきたことだから」
「コンタクトプレーを少なくしていく。そうすると当然、動かないといけないわけですよ。パスしてサポートして、パスしてサポートして、動いていく」
「パスだけじゃ崩しきれないから、パスのリズムを変えられる選手が何人かほしい。ということで組み合わせていくと、今のようになる。俊輔や遠藤は、相手を抜いていくプレースタイルではないですから」
(以上「ナンバー722号」)
こうして日本の中盤は勝つとみて、さてさて日本チームでいつも問題になる得点力は、どうか? 攻撃陣を見てみましょう。
トップに玉田、その後ろに田中、右に俊輔、左に松井。ボランチが遠藤と長谷部。これが順当ですが、松井が香川に、長谷部が橋本に、故障上がりの田中は早めに岡崎と代わるかも知れません。そして去年後半から僕がいつも言ってきたことですが、注目選手は岡崎、玉田だと思います。彼らが裏へ抜け出して1点、または敵ゴール前密集から岡崎がこぼれ球を押し込むというシーンも浮かんできます。
評論家・金田喜稔氏のイエメン戦岡崎批評にこういうのがありましたが、僕も同じ見解なんです。
「岡崎は身長が173センチしかないにもかかわらず、ゴール前に入ってフリーでヘディングシュートを放っていたから、タイミングを合わせる巧さという片鱗を見せた」(週間サッカーダイジェスト2月10日号)
彼の特徴には、この金田氏の評価以上のものがあると僕は思います。その特徴は三つ。まず誰でも分かるのは、多彩なシュート力。頭も脚も、体の使い方も全て巧い。このシュート力は歴代代表では釜本に匹敵すると思います。加えて日本人FWには珍しく場所取りを非常によく勉強していて、ゴン中山のような「ゴール前への突っ込み」がねばり強くて、泥臭いんです。ゴンのようにいつもこぼれ球を狙っていると言っても良い。金田氏が語る「ゴール前に入ってフリーでヘディングシュートを放っていた」というシーンも、この場所取りの力、突っ込みの力によるのだと言えるのではないでしょうか。加えて三つ目に走力も。ダッシュ力と持続力との両方を兼ね備えた走力です。
これだけの力を備えたFWはかって日本にはいなかったのではないでしょうか。いずれも長期にわたって、根気よく鍛えなければ身に付かない能力ばかりです。これを成し遂げてきたというのは、若くしてサッカーをよく分析できていたという証明であって、中田英寿や中村俊輔同様の優れた頭脳の持ち主だということが示されているのでしょう。それに、86年生まれのまだ22歳。前途洋々です。彼の成長とともに、清水エスパルスが列強の中へと台頭していくような気がします。
二人のFWが1点ずつと、他の誰かが1点。そう期待しています。