昨日(78)”なんとあほな!”へのコメントを、こう書いた。
『何度でも言うが
何度でも言うが、福島原発事故の国民から見た第1の犯人は、原子力「安全」保安院。80年代から幅をきかせ始めた規制緩和の新自由主義世界では、会社が法の目をくぐり抜けようとすることなんか、ある意味「織り込み済み」。これを見張るお役所こそ抜かりがあってはならぬはずなのである。そのために税金使って給料もらってきたのではないか。
それを原発推進官庁の経産省の中に保安院を作るわ、元福島県知事の福島原発悪戦苦闘から「原子力保安院こそ粗悪原発隆盛への大狢」ととっくの昔に断罪されていたわ! 保安院に関わった連中は皆、いまや凶悪な確信犯だったのである。こうして、国会事故調報告に言う「人災」とは、何よりも保安院の成せる業ということだろう 』
さて、本日の中日新聞にもこういう観点から目を引く記事があった。中日を読めない全国の方々にお伝えしたい。3面の『志賀 見逃された「活断層」』。昨日に引き続き本日も活断層問題を扱い、以下、活断層の定義、見逃されてきた経過、誰が悪かったか等を見ていくことにする。
活断層の定義はこういうもの。「12~13万年以降に地震を起こした断層」。なお断層とは地層の切れ目のことで、その切れ目によって上下にずれる等大きな段違いが生じているものを言う。そして、北陸電力が志賀1号機について1987年にまとめた「原子炉設置許可申請書」の中から、今回問題になった図面が見つかったという。新聞記事中で解説を務める渡辺満久東洋大学教授(変動地形学)が、この図面を見てこう語っている。
『「これが活断層でないと思っているとしたら、その人に委員を務める能力はない」と批判する』
「志賀原発直下の断層」という図面が載っているが、下から順に大きく4層に分かれている。安山岩、12~13万年前の砂礫2層、11万年前以降の砂礫1層、赤色土壌と。そして問題はここ。安山岩の向かって左半分が中央でがたんと落ちているのである。このがたんと落ちている切れ目、ずれ面の部分が「断層」であり、上の新しい地層との関係で「活断層」と定義できるらしい。
さて、これがどういう経過で以下に見るように3回もあったチェック機会を無事通過したのか。第1回目は建設時88年にあった合計5回の原子力安全委員会の専門委員会。専門学者たちの提案で、議論なく原案了承となったらしい。2回目は2号機が作られる前の97年。そして3回目としては2008年の安全性現地調査を含んだ「再審査」というもの。97年は詳しい調査をしたようだが、88年同様にパス。08年に至ってはこの活断層は初めから調査対象には入っていなかったという。
どうしてこんなことが起こったのか。国会事故調も報告していた「安全監視側に(自己)規制」という事前工作が働いたのだろう。そういう「人災」ということである。明白な誤魔化しである。だからこそ、前述の渡辺教授にもこう語らせ、記事はこう終わっている。
『「責任は原子力安全・保安院と原子力安全委員会にもある。いまになって電力会社を叱りとばすのはおかしい」と話す。
形式だけの審査を長い間続けてきたツケを払うときがやってきたようだ』
「形式だけの審査」、保安院がやるのはいつもこんなことばかりだ。天下りなどのためにかグルになって確信犯を決め込み、ばれると電力会社の首を取る。元福島県知事佐藤栄佐久氏冤罪事件の発端も、こういうものだった。福島原発の事故記録証拠改ざんを県側から社会問題化したら、東電会長、社長ら最高幹部の首が飛んだ、と。なおその際、保安院はこんなことまでを敢行していた。記録改ざんの内部告発者の氏名を東電に通報していた! 詳細は、当ブログ拙稿、「知事抹殺」1~5(11年9月9日~13日参照)。どこまで腐った、酷い役所なのだ!
『何度でも言うが
何度でも言うが、福島原発事故の国民から見た第1の犯人は、原子力「安全」保安院。80年代から幅をきかせ始めた規制緩和の新自由主義世界では、会社が法の目をくぐり抜けようとすることなんか、ある意味「織り込み済み」。これを見張るお役所こそ抜かりがあってはならぬはずなのである。そのために税金使って給料もらってきたのではないか。
それを原発推進官庁の経産省の中に保安院を作るわ、元福島県知事の福島原発悪戦苦闘から「原子力保安院こそ粗悪原発隆盛への大狢」ととっくの昔に断罪されていたわ! 保安院に関わった連中は皆、いまや凶悪な確信犯だったのである。こうして、国会事故調報告に言う「人災」とは、何よりも保安院の成せる業ということだろう 』
さて、本日の中日新聞にもこういう観点から目を引く記事があった。中日を読めない全国の方々にお伝えしたい。3面の『志賀 見逃された「活断層」』。昨日に引き続き本日も活断層問題を扱い、以下、活断層の定義、見逃されてきた経過、誰が悪かったか等を見ていくことにする。
活断層の定義はこういうもの。「12~13万年以降に地震を起こした断層」。なお断層とは地層の切れ目のことで、その切れ目によって上下にずれる等大きな段違いが生じているものを言う。そして、北陸電力が志賀1号機について1987年にまとめた「原子炉設置許可申請書」の中から、今回問題になった図面が見つかったという。新聞記事中で解説を務める渡辺満久東洋大学教授(変動地形学)が、この図面を見てこう語っている。
『「これが活断層でないと思っているとしたら、その人に委員を務める能力はない」と批判する』
「志賀原発直下の断層」という図面が載っているが、下から順に大きく4層に分かれている。安山岩、12~13万年前の砂礫2層、11万年前以降の砂礫1層、赤色土壌と。そして問題はここ。安山岩の向かって左半分が中央でがたんと落ちているのである。このがたんと落ちている切れ目、ずれ面の部分が「断層」であり、上の新しい地層との関係で「活断層」と定義できるらしい。
さて、これがどういう経過で以下に見るように3回もあったチェック機会を無事通過したのか。第1回目は建設時88年にあった合計5回の原子力安全委員会の専門委員会。専門学者たちの提案で、議論なく原案了承となったらしい。2回目は2号機が作られる前の97年。そして3回目としては2008年の安全性現地調査を含んだ「再審査」というもの。97年は詳しい調査をしたようだが、88年同様にパス。08年に至ってはこの活断層は初めから調査対象には入っていなかったという。
どうしてこんなことが起こったのか。国会事故調も報告していた「安全監視側に(自己)規制」という事前工作が働いたのだろう。そういう「人災」ということである。明白な誤魔化しである。だからこそ、前述の渡辺教授にもこう語らせ、記事はこう終わっている。
『「責任は原子力安全・保安院と原子力安全委員会にもある。いまになって電力会社を叱りとばすのはおかしい」と話す。
形式だけの審査を長い間続けてきたツケを払うときがやってきたようだ』
「形式だけの審査」、保安院がやるのはいつもこんなことばかりだ。天下りなどのためにかグルになって確信犯を決め込み、ばれると電力会社の首を取る。元福島県知事佐藤栄佐久氏冤罪事件の発端も、こういうものだった。福島原発の事故記録証拠改ざんを県側から社会問題化したら、東電会長、社長ら最高幹部の首が飛んだ、と。なおその際、保安院はこんなことまでを敢行していた。記録改ざんの内部告発者の氏名を東電に通報していた! 詳細は、当ブログ拙稿、「知事抹殺」1~5(11年9月9日~13日参照)。どこまで腐った、酷い役所なのだ!