九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

サッカー名古屋敗北をよーく観た   文科系

2021年04月19日 07時59分23秒 | スポーツ

 サッカー名古屋が、第11戦目にしてとうとう負けた。それも、専門家らの事前予想では「17位、降格」とあった鳥栖というチームに。この予想というのが、サッカーダイジェストの「解説者、ライター、編集部」ら識者30人によるものだが、サッカーの予想とはそれほど難しいものなのだ。ほぼ同じメンバーでも監督(の成長)と新たなチーム編成能力とのマッチング次第で勝率が急に変わるし、今年のリバプールのように「強豪も負け出すことがある」からである。個人能力よりも、組織力で闘うスポーツ・ゲームだから、その相性や狂いもあったり、「勝敗は組織細部に宿る」という現象も多いからだろう。それだけに、この日本サッカー史的にも重要なゲームはよく観ておきたかった。以下の観戦記は、ダゾーンのライブ観戦に始まって、これをさらに何回も巻き戻してみたものだ。

 鳥栖の2得点はこういうもの。
 まず、開始6分に名古屋ゴールに向かって左奥に持ち込んでマイナスのクロスから、ニアの林がヘッドでファーポスト側に押し込んだもの。「ドンピシャリの良いマイナス・クロスに、入出角度が大きいから難度の高いヘッドが合わさって突発したもの」と表現されるような得点だった。この得点をあれこれ観察もし、考えてもみたが、得点率が高いマイナス・クロスを上げられた時点で勝負あったと言うのが僕の結論である。酒井のクロスが、それほどに秀逸だった。
 2得点目は、前半45分、ゴール正面混戦の外目からその混戦の間を縫った酒井宣福の距離のある低いシュート。これは、名古屋の稲垣のそれに似た見るからに力のあるものだった。
 これに対して、その稲垣が後半40分に例によってお得意の中距離シュートで1点返しただけで、名古屋の少ない得点力からすれば「それまで」というゲームだったのだと思う。

 その上でさて、ゲームの大勢である。何よりも、ボールを持っていた名古屋が「持たされていた」ゲームだったと言いたい。その「持っていた」前半にシュート数「1対6」と圧倒されたという点に敗因があると思う。何故そうなったか。攻めた前線の肝腎な衝突局面において負けていたのだ。それが1得点目の酒井のマイナスクロス場面に顕れていた。名古屋マーカーの背後を上手く突いてコーナー側に走った酒井に出されたパスも絶妙だったし。ちなみにこのゲームのMVPだが、僕ならこの酒井宣福だ。林は1得点だが、酒井は1G1Aなのだから。

 なお、名古屋の敗因の一つに、これもあったと思う。相馬を先発にすべきだった。得点力がリーグ8位と低い名古屋に、「綺麗に繋いで得点」は失点の少ない今季の鳥栖相手には特に望み薄くなるから、何度も走れて確率も高く、カウンター反撃も喰いにくい相馬のクロスをもっと多用すべきだった。ただ、この点についてさえも今日の鳥栖はしっかり備えていたやにも思われるのである。相馬にしては珍しく、今日の鳥栖右サイドのマーカー(飯野七聖?)には走り負けている場面もあったのである。こんな点をみても、鳥栖の防御力は恐るべし、到底17位と予想されるチームなどではない。今日現在、名古屋に次ぐJ1の3位、得失点差も同じ11という強豪にすっかり変身している。金明輝監督と、酒井、飯野を取った新フロントとを心から称賛したい。

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日米声明「台湾問題」は「先制防衛」論理  文科系

2021年04月18日 21時14分37秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 日米声明の焦点、「台湾問題」には、実におかしな論理が使われていると思う。最近のアメリカ外交に特徴的な「先制的防衛」論理とでも言えるようなものだ。それは、こういう理屈でなり立っている。
①近い将来中国が台湾に武力を行使することは確実だから、それに対して備えをしなければならぬ。
②それが日本にとっても死活問題だから、日本も応分の備え、負担をしなければならぬ。
③そもそも、これらの前提としてこういう論理がある。台湾を一つの独立国として、中国国内問題扱いにはしない。

 はじめに、なによりも③についてだが、これは複雑な歴史のあることとて、今はこれだけを示しておく。もし国際問題だとしたら、今の国際法下では何よりも国連において扱うべき事だろう。アメリカが「①の戦争は必然、対処方を」などと勝手に決めて、それに備え、それを日本にも押しつけるということ自身がおかしいのである。アフガニスタン、イラクすべてアメリカによる有志国戦争という国連・国際法無視として起こった。

 その上で①だが、「中国が近く台湾に武力を使う」とどうして断言できるのか。ここがこの声明の一番おかしいところだ。こういう未来断定に基づくアメリカの先制的「防衛」論こそ、近年の世界平和を最大限乱してきた基ではなかったか? こういう論理で相手国に臨めば、そこからはチキンレースしか出てこないはずだ。 

 ちなみに米中問題とは結局すべて、アメリカの7割にまでになった中国のGDPがこれ以上進むことをアメリカが容認できないというだけのことではないのか。としたら米中問題とは、国際的正当性も何もないアメリカの言い掛かりに過ぎぬものだろう。

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米軍撤退、アフガンのケシ栽培はどうなる?  文科系

2021年04月17日 10時04分50秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 今日の中日新聞1面最下段の連載コラム「中日春秋」は、米軍のアフガン撤退正式表明を扱っている。米軍史上最長の20年近く続いたこの戦争の駐留米軍を9月11日までに完全撤退させると、バイデン大統領が正式発表したとあった。この文章の中にこんな下りがあった。
『心配は残る。平和が見通し難い。反政府武装勢力のタリバンは力を持っており、米軍が完全に撤退すれば、また内乱が拡大するおそれがある』
 この米軍撤退について今、僕は二つのことを言いたい。
 
 まず、旧タリバン政権、その武装勢力を作ったのはアメリカである。冷戦時代に反親ソ連政権への内乱を組織するべくタリバンに武器弾薬を与え、これを育成してきた。タリバン・アメリカに敗れてソ連軍が撤退するとすぐに、タリバン政権ができたのである。この政権がまた、アメリカによって潰された出来事こそ、後のアフガニスタン戦争であった。

 ついで、アフガニスタンのケシ栽培問題(アヘンやヘロインの原料になる)を指摘したい。現在では、世界のケシ栽培の85%がアフガニスタン、特にジャラーラーバード州で行われている。日本で有名な中村哲の診療所がここにもあったというそんな場所なのだが、現在でも4500トンほど生産されている「ケシ」がタリバン政権が出来た後どんどん減って、2001年には185トンにまでなったという事実がある。タリバン政権が崩壊してからはまたケシ栽培が復旧し、CIAが資金源としてこれを活用しているというのも有名な話だ。ちなみに、もう一つの麻薬密造地帯について、ウィキペディアにこうあった。
『もうひとつの麻薬密造地帯の黄金の三角地帯は、東南アジアのタイ、ミャンマー、ラオスの国境が接する場所にある』

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サッカー名古屋、また無失点  文科系

2021年04月15日 04時02分37秒 | スポーツ

 名古屋が、今年好調の強敵、広島相手にまたまた1対0で勝って、先日打ち立てたばかりの自己のJ記録をまたも更新した。この失点ゼロ(=無敗)は一体どこまで続くのかという、驚異的な防御力である。
 攻撃の方は、前半22分だったかという早い内に左コーナーキックからDF丸山がどフリーでファーに走り込んで、悠々たるヘッド得点! これはこれで、どうしてあんなふうにドフリーになれたのかと、一種不思議な場面ではあった。
 広島は後半攻めに攻めたがまたも無失点という、この防御力は一体何なんだろう。守備に強いイタリアから来た監督の作戦と選手の力量とがマッチして作り上げてきたものだが、「前に詰めた激しい組織攻勢的ボール奪取からのショートカウンター」という得点術も急進している現在、どうしてこんな事が起こったのか? 今後の僕の研究課題としてみたい。

 今年のJでは、J2でもまた面白いことが起こっている。新潟と琉球、下馬評にも全く載っていなかった二つのチームがやはり無敗を続けていて、面白いこと! 中でも僕は特に新潟に注目している。ここのトップ下・高木善朗選手を昔このブログ記事で扱ったことがあるのだが、技術はあるし当たり強いしと前から注目していたからだ。この選手が、J2にいる理由が分からないという選手だと思う。それも、J1経験は清水の2年だけとは? 多分何かが足らなかったのだ。走力とか、視野の広さに基づいた戦術眼とか? そして、その何かが今補われて、27歳にして初めてその能力が全面開花したJ2現在の得点王! 名古屋から移籍したばかりなのにDFを引き締める中心に座っているのが、名選手・千葉和彦。広島で優勝経験がある彼も、フィードなどで大活躍のようだし、新潟はぶっちぎりで優勝して、久しぶりにJ1に上がってくること間違いなし。何よりも、監督の戦術が最新式のもので良く、それに合った選手を揃えた新フロントが良いのだろう。右サイドなどはごっそり選手が抜けたのに、ちゃんと穴埋めができている。

 名古屋と新潟、事前予想をはるかに超えたようなこの記録的大進撃だ。サッカーダイジェストの評論家らによる事前予想では、名古屋は6位、新潟に至っては8位とあったのである。今年のJは楽しみがとても多い。

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八十路ランナーの手記(350) 久しぶりのジム走り

2021年04月14日 13時52分52秒 | スポーツ

 昨13日、ジムへ行ってきた。3月20日以来久しぶりのことだ。この間はすべて外走りだけだったからだが、ジムのトレッドミルでLSDのこんな練習をやってきた。「蹴ったり跨いだりではなく、常にやや前傾した腰の下に持ってきた前脚を伸ばし地面をつついたその力で走る」を、これができにくいマシンでも自由にできるようにする練習を。ちなみに、マシンでは足を前に出せば進んでいくのだから、この走り方は以前の癖が出る僕には意識しないと難しいのである。僕としてはつまり、「マシンでも(速度を変えても)フォームは変わらず、地面をつつく力を調節するだけで走る」という練習なのである。最後の方の30分は、同じ1分160歩で時速7キロ~9キロまで0・5キロ時ずつ上げていく練習もして、この日の合計10キロ、75分を気持ち良く終えてきた。今の僕として1分の適正歩数は170歩ほどなのだろうが、9キロ時でも160歩で走るというのは、若い頃のヘルニア手術のせいで近年特に弱くなっている左脚の筋力強化のつもりだ。この走り方にあった左脚の筋肉強化である。

 19年の12月から努力してきたこのフォームがもうすっかり身についているから、マシンの最先端に胸が付くようにして走り続けても何の違和感もなくなっている。僕の昔の走り方「跨いで走る」と出てくる「脚を前に出す癖」がそれだけ消え去っているということだ。膝を前に出しすぎたり、膝下を前に振り込みすぎたりせず、伸ばした前脚が腰下に来て、地面をつつきやすくするだけ。慣れてくるとこの走り方は着地時間が少ない分、弾むようなリズム感があってとても気分が良い。いつも、小学校低学年の頃から大好きだったスキップを思い出すのである。

 久しぶりのこの日のジムでは、いつものウエイトトレーニングも一通りやって来たが、上半身筋力は基本的に現状維持になっていた。座位プッシュ28キロの10回、同じくプル10回は70キロ程である。

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随筆 日本人男女  文科系

2021年04月13日 12時00分38秒 | 文芸作品
 

 同人誌仲間のHさんがある日僕に言う。「脚が軽くなったねと、夫に驚かれたよ!」。そう言えば、傍らを歩いている八〇近いこの女性、歩き方がこれまでとはだいぶ違うと、既に僕の目が感じていた。ベターッとした歩き方が消えて、どういうか、腿が上がって足が利き、そもそも歩幅が大きくなっている。「片足つま先立ち・脚裏ストレッチなんかもやってきたんだよね!」、目を輝かせて続ける。二か月前の月例会後だったかに皆でいろいろ話し合っていた下半身強化法を早速実践してみた成果というわけだ。昔痛めた腰のせいでくの字型を右に倒したような彼女には特にこれが不可欠だよとは、そこで皆が述べたこと。ちなみに、「腰の怪我・前曲がり」は僕の母のトレードマーク。明治生まれで二一世紀に入って亡くなった彼女は、脳内出血で倒れるまで下半身強化には励んでいた。

 ここ一〇年ほど、僕は三つの人間集団に関わってきた。そこでつくづく感じたことなのだが、日本人高齢男女の生活差違はことの外大きい。この事で最初に目を見張ったのは、僕の壮年期に父母と同居して観察できたこと。二人とも職業人という当時は珍しいカップルだっただけに、感得できたことのようだ。
 僕の父は、老後が即余生だった。一言で言えば、一人で居るときに熱中できるものがなく、こういう人は早く老いて早く死ぬ。好きなテレビ番組を観ていても、ドラマの途中で眠っているというように早くからなっていたし。他方母の方は、同じ職業人を通しながら、退職後を一言で言えば文化活動に費やした。その内容は、身体のケアと、三味線、俳句である。身体のケアは体操グループを作り、日常では一日八〇〇〇歩が目標。三味線は師匠について八〇歳直前まで発表会に出ていたし、俳句はよくNHKで入選した。

 さて、この父母を基準として僕が属する三グループの人々を区分けしてみると、同じことに気付く。同人誌は僕以外は女性グループだし、高校同級生飲み会は逆に一人を除いては七人の男グループだった。そして、ギターのグループは男女ほぼ半々である、そこで観た男の文化度を中心に、ちょっと箇条書きしてみよう。
一、飲み会の男たちは一般に父に似ているが、父よりもやや文化度が高い。その内容は身体のケア志向が第一で、芸術も含めたいわゆる文化系はとても弱い。
二、ギターグループの男たちは、文武両道が多い。今の日本ではかなり珍しい男性集団と思うが、ギターという文化系の男が身体ケアにも熱心なことが興味深い。
三、さて、同人誌の女性たちだが、これも見事にバランスが取れていて、面白いのである。
 六五前後から八〇歳過ぎまでの同人誌女性のほとんどがこの三年ほどで順にパソコンを覚えた。文字入力だけの方もいらっしゃるが、一人を除いて全員である。七十代半ばのある女性がパソコンを買い込んで先陣を切ったのを機に、吾も吾もとばかりのことだった。そして、この先端女性こそ、作品冒頭のお方なのである。こういう女性群に較べると、高齢男性には「一念発起」ということが圧倒的に少ない。なぜかと訝っていたら、二つの事に思い至った。難しい言い方だがこうだ。一つは、文化系でしか扱えないものに対する感性の不足。今一つは、これの裏面として、目に見え手で触れるような物事にしか興味を持てないこと。要するに今後はオタクも増えるだろうというような、歪んだリアリズム。

(2017年3月発行の同人誌に初出)

 
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随筆 庭の桜を切るー終活   文科系

2021年04月13日 11時54分16秒 | 文芸作品
 晩年の両親の家に次男の僕が入って、三〇年。そこには母の好みの花木を中心とした一五〇㎡ほどの庭がある。現役の時はもちろん母親に、母親が亡くなってからも連れ合いに任せっきりで、僕の出番は大きな木を切るなどの力仕事の時だけ。が、停年後は年々、庭に出て行く機会が増えている。そんな僕に十年ほど前から、ある悩みが生まれた。庭で一番大きなしだれ桜を切らねばならぬだろうというものだ。こんな名古屋の中心部に近い小さな庭にサクラって母もよく植えたものと人は言うだろうが、この家は築五七年、しかも僕がここに入ったころでさえ隣近所はもっとまばらで平家ばかり。僕の新家が無かった庭そのものもずっと広かった。それが今は高い家に四方を囲まれた猫の額にこの大木! 一重の素朴な白い花に心持ち灰色もかって、薄墨桜ってこんなだろうかと想像したりしてきたお気に入りであった。おまけに、僕はこの木を生き返らせた体験まで持っていた。母の「桜切るバカ」が過ぎて半分枯れかけ花もほとんど咲かなかったこの桜を、引っ越してきたばかりの僕が復活させたのである。腐った幹の空洞に樹木補強材を詰め、なぜか土の上に出てきた太い根っこには土をかぶせて、肥料もいっぱいやって。そんな手当の甲斐あって、年々花も増え、深く重なった花の塊はいっそう薄墨桜の趣を見せてくれた。

 さて、「四方を囲まれた猫の額のこの大木」を切ろうと決められたのは、僕の終活の一つと決めたからである。そう決めたからこそ、こんな辛い仕事を自分自身でやり切ることができたのだ。これを遺されたこどもらは一体どう処理できるのか。クレーンだとかなんだとかお金もさぞかかるだろう。僕ならば・・・と思い立った。自分が木に登って、大きな枝の先の方から切っていった。太い枝を上から順に切り落とす時はロープを縛り付けておいてやがて少しずつ下ろしていく。最後に残った幹を切る時も運べる重さを見計らって上から順にという運びだ。これら全てをチェーンソーも工面せずにあえて普通の鋸でやった。「俺も後から逝くのだからな。それに、今を逃がすともう俺の手ではできなくなるのだから」とつぶやきながら、涙も出てきた作業になった。

 さて、この桜がなくなって五年になるのだが、その西隣にあった一株から五本立ちのキンモクセイがみるみる内に伸びてきた。成長が遅いはずのこの木が今はもう桜に負けないような高さにまで伸びている。この固い葉っぱがあまりに繁るからというわけでその五本の内二本を去年までの二年で順に間引いてきたのだが、そこにある日、驚きの光景を目にすることになった。今年四年生になったばかりの女の孫ハーちゃんが、二本の切株に順に足を掛けて去年間引いた木のすき間をぬって、五mほどの高さにまでよじ登っていたのだ。五歳になる弟が僕を呼びに来たから分かったことだが、このセイちゃんまでが僕の目の前でするすると上っていったその光景! ちなみに、ハーちゃんは赤ちゃんの時からこの庭で育ったようなもの。だからこそ、ダンゴ虫はもちろん、ミミズでも平気でつまめる子に育っている。その彼女が、僕と庭を観ている最近こうつぶやいたことがあるのをすぐに思いだしたものだ。「あそこの木の間の石が並べてある回り道、よくくぐっていったよねー・・・、セイちゃんにもいー思いで作って上げてよ!」。そう、セイちゃんにもそれができたに違いない。幼いハーちゃんが春にくぐった桜とキンモクセイの間を通る道の、その真上に二人が今上っている。

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サッカー、8戦失点0の名古屋  文科系

2021年04月12日 11時15分51秒 | スポーツ

 名古屋グランパスが8戦無失点、リーグ記録を更新した。2014年の浦和の7戦を抜いたのである。こういう記録は、日本サッカーでは特に重要な意味を持つということを力説してみたい。

「日本サッカーには、守備の文化がない」とは、W杯日本代表初の外国人監督トルシエが残した有名な言葉だ。併せて言えば、守備の文化が低いとは、そういうリーグでは世界的FWも育ちにくいということ。かくして、初めの頃の渡欧日本人選手は攻撃的MFばかりという歴史的事実も存在した。今でこそ吉田、富安のセンターバック、長谷部とその後を継いだような遠藤航がいるが、ここに来てのJ新記録、8戦連続失点0はJとして凄く喜ぶべき歴史的事件だと思う。                    
 ちなみに、グランパス初戦の1失点はオウンゴールだったから、実際は9連続だとは、フィッカデンテ監督も強調していること。かくして、首位川崎と並んで未だ無敗の両チームなのだ。ちなみに、J2の方も新潟と琉球が無敗、いずれも失点が少ない1位と2位だ。というように、これだけ「負けないチーム」が増えてきたというのは、守備の文化がやっとしかも一斉に育ってきたという意味において、日本サッカー文化の歴史的大事件と言えるのではないか。

 関連した嬉しいニュースとして、サッカー解説者・水沼貴史がドイツに渡った遠藤航についてこう述べていた。
『私のような日本の古いサッカー人からしたら、遠藤航がドイツリーグの「デュエル勝率ナンバーワン選手」と発表されたなんて、良い意味で「ありえないこと」だ』

 ボールを保持した攻勢的パス・サッカーというのも実は、相手ボールを奪う技術、組織が上手くなければ不可能なこと。攻勢的守備とはこうして、サッカーの場合にはそのまま攻勢的攻撃の意味にもなるのである。

 名古屋は実はここからが大変な難関の山場。当面の相手が、広島、鳥栖、ガンバ大阪、川崎といずれも強敵揃いである上に、この合間にもアジアチャンピオンズリーグ戦が三つも入ってくる。近年は川崎でさえ苦労してきたこの難関を果たしてどう掻き分けていけるのか。この難関を越えるためにこそ、柿谷と木本をセレッソから、長澤を浦和から、斉藤を川崎から取ったのである。このACLでも、観るに値する「無失点」ゲームを続けてほしいものだ。

 

 

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八十路ランナーの手記(349) 風邪で中4日ブランクの劣化

2021年04月11日 11時58分38秒 | スポーツ

 前回3月31日のことを書いて以来昨日10日を含めて3日走っただけ。特に6日~9日と風邪で寝ているなども含んで休んだのが、意外な劣化になっていると知った。10日は8キロ程走ったのだが、走行中あちこちに違和感があり、ところにより痛みさえ出てきて(例えば、右臀部下方)、その都度一時は走法変更を強いられた程。庇って走ると、去って行く程度の痛みなのだ。腿など事後疲労感も大きかった。アップ時1キロ程を除いた平均で、キロ6分54秒、87センチ、139bpmと出たから、ちっとも無理をしていなかったのだが。

 つまり、僕がそういう年、時期になったということだろう。「4日のブランクで、ここまでの劣化」は、今後に向けてよく覚えておこう。中1日平均で、何日走ったら復旧できるか。これはこれでまた今後に向けてとても勉強になるという意味で、楽しみなことである。

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今、Jリーグの「ここ」が面白い  文科系

2021年04月10日 13時24分51秒 | スポーツ

  テレビ放映がちっとも無いが、今Jリーグがとても面白い。断トツ川崎は誰もが予想したことだが、この川崎と並ぶ無敗で名古屋も抜けている。この1,2位の勝ち点差は5だが、川崎が1ゲーム多く消化しているから実質差2と言って良いだろう。同じく8ゲーム消化時点の名古屋の失点1が、鳥栖の同2とともに、特に光っている。3位神戸から8位マリノスまでは勝ち点3差でひしめいているが、ここにも入っていない鹿島、浦和が深刻だと思う。今年の鹿島は駄目なんじゃないか。
  ちなみに、名古屋躍進の象徴、ボランチ稲垣祥が3月のリーグMVPに選ばれている。彼の中長距離シュート2本をテレビ観戦で見たが、ともに凄まじいものであって、これが得意技なのだそうだ。こういう技があるボランチがいると相手はゴール前守備が難しくなるので、相馬のクロスからの得点も増えるはずだ。代表にも選ばれた相馬のクロスは、極上物に出来上がってきた。そもそも、体重も5キロ?減ったとかで一段と足が速くなったからクロスに走ってほとんど抜け出せる上に、余裕あるクロスになるので精度が上がって来た。柿谷やマテウスの得点もこれから増えていくはずだ。クロス攻撃というのは、現代サッカーでは特に重要になっていると思う。敵が守備から攻撃に切り替わった時にカウンター得点を喰いにくいからである。

 話は変わるが、鹿島を優勝候補に挙げた評論家らが多い。ちょっと勘違いをしているのではないか。このチームの「ブラジル伝統」もそろそろ色あせてきたと、僕は思うからだ。ブラジルではそもそも、選手は育っているが監督が育っていないはずだ。世界強豪の戦術がこの10年程で著しく変わってきた時代に乗り遅れて来たと思う。繋ぎ中心のサッカーから、当たりの強い潰しのサッカーへ、さらには、「高い位置での速い攻守切替から得点」という攻守不可分の極めて組織的なサッカーへの流れである。特に、攻めから守備への切り替えが上手くないチームは勝てなくなっている。サッカーというゲームが元々、攻守のバランスが重要なのだが、特に攻撃に傾きがちな選手、戦術では勝てなくなっているのだと思う。

 今年のJには、もう一つ非常に大きな話題がある。これは世界的な話題と言っても良いはずだが、横浜マリノス前田大然のダッシュ回数のことだ。400mを60秒以上の速度(時速24キロ)で1秒以上走るダッシュを、1ゲームで最高62回、常時50回前後やっていると報道された。最近のJ史上にも無かったはずのこの数字が今のサッカーというゲームでどれだけ大切なことか。僕の記憶では、これができる筆頭が岡崎慎司だが、これがあるからこそ岡崎は攻守両方に最後まで走り回れるのである。言い換えればこういうことだ。FWでこの回数が少なければ、守備のダッシュを減らさねばならないし、DFでこれが少なければクロスなどに上がりにくいということに。FWでは特に、ゲーム終盤に相手チームが疲れた時にも走れるのだから、ここで得点チャンスが急に広がるわけだ。つまり、ダッシュ回数というのは、攻防一体が著しく進んだ今のサッカーで、使える選手の必須条件なのだし、FWでは特に得点チャンスが広がるという意味を持つ。マリノス・前田大然。現在の得点数6で首位と1得点差と花開いてきたのも必然という、大注目したい選手である。

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政府コロナ対策は「未必の故意」  文科系

2021年04月08日 17時12分28秒 | 国内政治・経済・社会問題

 日本医師会の会長が7日の記者会見で「これまでで最大の危機」と述べた。病床が完全に間に合わなくなりそうな近畿圏における「無能」露呈に続き、首都圏もまたまた緊急事態の様相だ。
 今はもう、去年の3月頃まで中国、韓国、台湾と同じように日本も含めて「アジアは沈静」と言われた頃の面影も無い日本国である。それもこれもすべてオリンピックに執着しすぎて「警戒解除志向」の政府に原因があることは明らかではないか。その上で、ワクチンの接種率が世界100位以下とあっては、「何がオリンピックか!」「政府は無能すぎるのに」と物の分かる大人なら誰でも言うような状況になった。

 そもそも、どうしてこんな「無能」政府になってしまったのか。去年春の対策失敗に続いて今年の春の失敗も、「オリンピックに執着しすぎた。今年の総選挙のためだ」とずっと言われてきた。だからこの無能が、党利党略という政府の権力維持第一姿勢から出たものだと言うのも、明らかなことだろう。つまり、無能なのでは無く、半分は確信犯なのである。と、こういう時には人は「未必の故意」という言葉を使う。意図したわけではないが、「そうなってもしかたない」と認めて行為することを指して言う言葉だ。

 権力執着からの未必の故意が、この日本コロナ禍を招いたのである。それにしては、ワクチンがこんなに遅いのは、一応金があるOECD先進国では極めて珍しいのではないか。結果、老人を中心にこれだけの亡くなった方々こそ、この未必の故意が生み出したものと言うことになる。コロナ検査はしてくれないわ、クラスター以外は野放しだったし、ワクチンは遅れる、・・・それで何度もピークの蔓延・・・そのたびに老人は自主規制、足止めを喰らうのである。僕の周囲でも、どれだけの人々が外出を控えているか。それで不可逆的な程に健康を害した高齢者も含めれば、実に酷い話なのだ。

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ある「新自由主義経済批判」  文科系

2021年04月07日 15時00分06秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 朝日新聞6日の『オピニオン&フォーラム 株高「冷たいバブル」』で良い記事を読んだから、拡散したい。この書き手は大阪のタクシー、バス会社の社長さんで坂本篤紀さん(大阪の日本城タクシー社長)という方。その文章に付けられた題名は、『日本の実態は「貧しい国」』というものだった。この30年、日本はこれほど貧しくなったという実感をきちんとまとめられている。

 
『 いまがバブルか、つて? お金を持ってる人の話やないですか。言っとる人がバブルなだけで、実態とはずいぶんかけ離れてると思います。
 僕が大阪でドライバーとしてこの業界に入ったのは、バブルまっただ中の1989年です。あの頃はほんまに忙しかった。夜11時になると、繁華街ではタクシー待ちの大行列ができてました。裏道で仮眠を取ってても、「乗せて」とたたき起こされたもんです。いまできるのは、客待ちタクシーの行列ばかりです。
  利用客も今とは、だいぶちがいました。フツーの人が「忙しいから」「楽だから」というだけの理由で、タクシーを使っていました。庶民の足やったんです。ドライバーの仕事も「稼げるうえに時間が自由」が魅力で、空き時間でばくちをする人も多かった。初乗り500円そこらの時代でしたが、それでも年収800万円は稼げました。
  明らかに様子が変わった、と感じたのは90年代後半ごろです。バブルがはじけた後、消費税は5%になった。若い客から減っていき、徐々に「富裕層の乗り物」になっていきました。ドライバーも、いまでは必要最低限のお金を稼ぐのに精いっぱいです。

(中略)

 じつはコロナの前から、日本の経済は終わっていると感じていました。海外のお客さんが口をそろえて言うのは日本は物価が安い」。日本は円安とデフレで「貧しい国」だから、海外から観光客が来てただけなんですよ。
 少しでも客をとろうと、割引をしている事業者もたくさんいます。でも、僕は逆やと思うんです。労働を安く売ったら、日本はますます貧しくなるだけでしょ。公務員たたきや生活保護バッシング、何よりもそれらをあおる政治にももううんざりです。
 お金がないと優しくなれないのは当たり前。けど、それで、他人の足を引っ張ったところで、みんなで貧しくなるだけやないですか。「あいつらがいるから悪い」じゃなくて、「俺にもくれ」と言わなあかん。給料が増えれば、みんなお金をつかって、税金も払いますよ。
 こんな簡単なことがなぜ政治家には分からないのか、不思議です。いまこそ「所得倍増計画」でしょう。     (聞き手・田中聡子)』

 

 今の新自由主義経済は供給サイド経済学に基づくものとされてきたが、上記のようなこの考え方はケインズのような需要サイド経済学ということになる。ベイシックインカム論とか、ヘリコプターマネーまでが言われ始めた現在世界では、世界金融主体の「金転がし」、株主資本主義は結局もはや金融暴力、その野放しでしかないということなのだ。そのことを、アメリカの経営者団体でさえ言葉では認め始めている。最近野村や三菱UFJまでがまた大損したが、世界の金が米金融に吸い取られていくから、普通の人々の普通の職が世界からどんどん無くなっていくのだ。ちなみに、野村やUFJでさえやられるというのなら、中小国の銀行、為替などは今までどれだけやられ尽くしてきたかという話だと、想像していただきたい。そして、そのたびにその国の職業、国際的需要も消えていくわけである。日本政府にしても、GPIFや日銀(投資資金)など今後大丈夫なのか?

 世界経済を、戦後に続いてもう一度組み直す時期なのだと思う。米中闘争というのも結局、この問題が背景に横たわっているはずだ。米金融が中国「実業」やこれが稼いだ金に手を出せないという問題として。

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「老人は死んで頂きます」政策  文科系

2021年04月06日 00時09分46秒 | 国内政治・経済・社会問題

 政府はどうも、表題のことを決意したようだ。「どうしても五輪は開かせていただく」と決意し、その決意でもってマスコミ各社も懐柔された模様と感じざるをえないから、そう考える。いつの間にかマスコミの態度も軟化しているのだから、実に不思議な情勢と感じざるを得ない。僕の周囲国民には以下のような反対の声が圧倒的に多いのである。
『世界でこれだけ人が死んでいるのに、何故こんな世界の祭典が開けるのか。これはそもそも、どんな宗教感覚から言っても不謹慎である。さらには、開催国日本を筆頭に、世界のコロナ禍、死者を増やす事になるだけ・・・。』
 
 日本のコロナ死者は、老健施設、病院などの老人が圧倒的に多いと報道されているが、こういう政府の決意は「老人整理」政策の始まりとさえ、今の僕は思い始めた。現役世代の中にそういう思考を生む、政府による世代間闘争触発開始とさえ、愚考している。新たな「健保2割負担」も、その一環だろう。全ては「金がないのだから、我慢してくれ。だれに我慢してもらうのか。国民もどうか議論して欲しい」ということで、「早死に(早殺し)の我慢」までが実質、要求され始めたのである。

 この背景はもちろん、こういうこと。国民1人当たりGDP世界順位が、1990年代半ばから現在まで、世界5位から33位にまで下がってしまった。薄給ゆえの50歳以上未婚男子が4人に1人にまで近づき、世界有数の少子化が深刻極まりない先進国。アベノミクス官製バブルで株価だけは馬鹿高く支えているが、この非現実的高値はいつ空売りに遭うか分からないという状況というだけではなく、GPIF大損などがもう何度も出始めているのである。

 この国の国民は、どこまで我慢強いのだろう。自公政権の政治は、かくの如き悪循環の泥沼。最後はアメリカ金融に、団塊世代が貯めた貯蓄も年金積み立ても、全部持って行かれるのではないか。郵政の莫大な財産がかつてどんどん奪われたように。そうして、長期間かけてまともな職場を作っていく金などが(特に、税金も含めて)、どんどん少なくなっていくのである。だから、サービス業などのパート労働者が増えるだけの後進国に落ちぶれ果ててきつつある。国民一人当たりGDPも、台湾にはもちろんとっくに、そして最近韓国にも、抜かれてしまった。

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「安倍官製バブルは、獣の餌食」  文科系

2021年04月05日 22時32分16秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 去年の4月に、GPIFが19年度全体としても大損をした第4四半期大損のことを書いた。これがあるから、五輪が止められないのだ。つまり、今の五輪強行は、安倍失政の負の遺産の尻拭いなのである。その次第を書いた旧稿を改めて再掲する。今は変異株などもっと深刻なコロナ状況下にあってもなお断念しないのは、こういうことなのだ。

【 安倍政権に、前門のコロナ、後門の「日本売り」  文科系 2020年04⽉14⽇

 安倍政府の無能、無策は、五輪未練に執着して、コロナ沈静を2重に遅らせ、心ならずも国民を恐怖に陥れてしまった。
 一つは、感染者数を世界に向けて少なく見せるべく、中韓がやった希望者全員検査をせずにクラスター発見に特化した対策を採ったこと。感染経路不明の孤立患者には病院たらい回しを強いる結果となって、国中の病院という病院に院内感染の恐怖をばらまいたのである。(それで中韓のようには、コロナが鎮められなかった。ー今回書いた解説)
 そして今ひとつは、3月最後の貴重な3連休にさらに深く「孤立感染者野放し」をやったのも、ぎりぎりまで五輪開催の道を探っていたからだ。

 安倍はなぜこれほどまでに五輪に拘ったのか。思い出すのは、ここでも再三書いてきたこのことだ。
 原理的に達成できるはずもなかったアベノミクスの焦点・2%目標に執着し続けて来た結末として官製バブルを作ってしまい、このバブルを弾けさせられる日本売りを引き延ばすべく五輪景気をそれほどに渇望していたからである。それも、「この日本売りは、むしろその五輪後が怖い」と語られてきたのだから、五輪が無ければ泣き面に蜂だったのであろう。

 ところでさて、この「日本官製バブル弾け、日本売り」は既にもう始まっている。この1~3月にGPIFが17兆円という四半期としては過去最大の赤字を出して、19年度全体でも遂に8兆円ほどの赤字という悲劇が起こった。これがまた、18年度秋の第3四半期に被った15兆円の赤字に続く大穴なのである。

 こういう事態を引き起こした歴史的事件として、ここで是非、以下にも言及しておく。この日本売り恐怖の原因を作ったのも、安倍自身である。その次第は以下の拙エントリーに詳しい。

『日本沈没開始事件「安倍が日銀を屈服」2020年01月31日』

 この「日銀・白川総裁を屈服させた」場面において、株価さえ上げれば好景気という「景気」目指して官製バブルを作る道を作ってしまったのが、他ならぬ安倍晋三首相ご自身。このことが必ず問題になるとは、最後まで安倍に抵抗した白川方明日銀総裁の予言であった。現世界のバブルとは、必ず弾けさせられて大損を被るのである。こうして再三述べてきた18年度の第3四半期にはGPIF15兆円の損失、そしてこの度2019年度の第4四半期には過去最高の17兆円の損失。この損失はまだまだ続いていく。これ全て、アメリカの口車に乗ってしまった「アベノミクス、2%インフレターゲット政策」の大変な付け、失政なのである。

 こうして、今の安倍は『前門のコロナ、後門の「日本売り」』と、出口がどこにも無い大きすぎる恐怖に駆られているはずだ。それは、コロナに必要な金さえも使えないというほどに。この両門いずれも、身から出た錆。トランプと同じで、器でもない者が幸運に恵まれて長く偉そうな顔だけを作ってきた、その厚化粧の結末というべきだろう。赤木さんご夫妻やコロナで死んでいった人々を筆頭に、我々国民が可哀想すぎる。】

 

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随筆紹介  一人暮らしの老い   文科系

2021年04月05日 12時27分14秒 | 文芸作品

 随筆紹介  一人暮らしの老い   H・Tさんの作品です
                     

〝あっ、またやった、どうしてこんな事を〟、いらいらしながら冷蔵庫の前で声を上げた。扉は開いたまま、中の物は水をぶっかけたようになっている。こんな事も、二度三度だ。気をつけているのに・・・。ガスでなくてよかったと言いながら、落ち込む。ここへ何を取りに来たのかわからない時もたびたび。窓の閉め忘れも、電気の消し忘れも、気をつけているのに・・・。昨日は洗濯物の取り入れを忘れ、夜中に・・・。それは、部屋にぶら下げて干した。
 毎朝の味噌汁の時も、味噌の味が予定と違いすぎていて、時々驚く。こんなことは、まったくなかったのに。
〝人は長く生きると、老いという罰を受ける〟という、これは罰だろうか?

 私は今年九十歳になった、子どもも居ないずーっと一人暮らし。何の努力もしないのに、気がつけば白寿の老人。
〝私もいずれは老いるだろう。老いの経験は誰も無いのだ。それぞれに老いて、生きている。だから・・・〟、若い時はそう思っていた。が、現実はそんな想像をはるかに超えて、とんでもないもの。

 また、〝老いは足から〟というが、足が弱れば、体力だけでなく気力、思考力、すべてが衰える事に気づく。ペンを取れば、文字の忘れ、語句が出てこない・・・。今ではこれもパソコンなど機械化が進み、おどろく程便利になったというが、使うのは私たち人間であって、老いとともに手が出なくて・・・。調理も便利になって、スイッチ・ポンで煮たり焼いたりどんな料理も手間いらずというが、不安で、私は使えない。

 もの忘れ、思い違いもなんと多いことか。失せ物探しに時間のかかること。メモをと人は言うが、メモを見てもわからん事があったりして、さらに深く落ち込む。外出をと思えば、杖は、老人手帳は、眼鏡は、財布はとうろうろ、うろうろ。予定通りに出られたことなどないのである。これが長命の罰だろうか。

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