古田雄介「故人サイト - 亡くなった人が遺していったホームページたち」鉄人社 (鉄人文庫2024/7) .
左は文庫,右は単行本のカバー.文庫本を図書館で借用した.
目次*****
第1章 突然停止したサイト―本人が自分の死を予測していない、少なくとも予兆を表に出していないサイト
第2章 死の予兆が隠れたサイト―本人は死因に気づいていない、または表に出す気がないが、予兆が見えているサイト
第3章 闘病を綴ったサイト―病気の日々を長期間書き連ねているサイト、死と向き合って生きてきたサイト
第4章 辞世を残したサイト―本人による辞世の挨拶が残されたサイト。ただし、自殺したものは除く
第5章 自ら死に向かったサイト―自殺願望を綴って実行したサイト、自死をほのめかして消息を絶ったサイト
第6章 引き継がれたサイト 追憶のサイト―残された人々が長年引き継いで管理しているもの、追悼のために構築したもの
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各章に十数サイトずつ,各サイトに 3-4 ページが割り振られている.目次では各サイトに1行ずつしか割り振られていない.例えば第1章の最初のサイトは目次には「ハンターこういちのバイク旅行記」とあるが,そのページをめくってみると「世界一周の旅を始めた矢先 偶然であった盗人に殺された男性のブログ」という見出しがまず目につく.「ハンター...旅行記」の文字はブログの写真 (小さくてよくわからない) の下に url とともに配置されている.
淡々と客観的な記述.ぼくが知っているのは,中島啓江さん,飯島愛さん あたりだが,他も「知る人ぞ知る」有名サイトが対象とされていると思う.9/1 の「...玉木宏樹氏の X」は第6章から紹介させていただいた.
単行本の発行は 2015/12 なので,それまでに亡くなった方のサイトが対象.すでに閉鎖されたサイトもあるようだ.
16 トンはこの度 83 回の誕生日を迎え,思いがけずたくさんの方から「おめでとう」の言葉をいただいた.でも,この「故人サイト」で紹介されるのは,ほとんどが働き盛りで亡くなった方たちのサイトである.いのちの価値は,若いほど高いのではないか,と感じてしまった.長生きしたと言うことは,すでに「いのち」の価値もそれなりにすり減ったと言うことだろう.
ぼくのこのブログは...どうなってもいいや.