Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ファーム・イン RAUM 古久里来

2006-03-30 18:31:53 | エトセト等
これは内子の宿の床に寝ころび天井を撮影した写真.古久里来と書いて「こくりこ」と読ませる.部屋は円筒二階建て.当然屋根は円錐形だが,空間の途中でとぎれた梁から上に出たこうもり傘の骨に貼り付けたような構造.右に見える鏡の裏がトイレとシャワー.この円筒2棟で客室4.離れて食堂があり2階は展示室になっていた.本来「ファーム・イン」は農業体験の宿らしい.テレビなし時計なし電話なし,もちろんインターネットもなく健全.ただしピアノあり.

内子は松山からクルマで1時間.特色のある宿が多いようだ.街も良い.大正時代の商家の暮らしを再現した「歴史民俗資料館」では,近づくとマネキンがしゃべるのでびっくりする.台所で女中が,この家はひとづかいが荒いとぼやくのが愉快.「内子座」という劇場では奈落り底を体験.このまち自体は和蝋燭で有名.豪商・芳我家の分家の屋敷には住宅・土蔵ばかりでなく,蝋を作るための釜場・小屋などが並んでいた.

松山では市電が一日券300円.道後温泉には美味しそうな珈琲店多数.寒波の襲来で風邪を湯上がりにひきそうなので,足湯で我慢しておいた.桜も枝垂れ桜も咲いていたが寒波襲来で寒かった.松山と内子の中間には砥部.関東でいえば益子・笠間クラスの焼き物のまち.ただしこちらは磁器.J子は工房芥川で白磁のでかい花生けを購入しました.
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バッハ・ジャズの顛末

2006-03-23 09:34:19 | ジャズ
追いコンでバッハ・ジャズを披露.S吉kbd・Y田b・M山ds.「追い」は追い出し?追い出され? 「コン」はコンパ?コンサート? 写真ではずいぶん狭いところのように見えますが,そのとおりです.ヴァイブも小型のユニバーで,きんきんした音.

1 シンフォニア(三声のインベンション)十番
2 二声のインベンション一番
3 二声のインベンション四番
4 G線上のアリア

1は原曲通りやったので,聴いている方は「あれもう終わったの」と感じたらしい.最初の数小節は右手と左手で音色が違ってしまった.

2は原曲通りに始まって,途中からラテンにして,モノコードでヴァイブがひとしきりソロをやってから,G->Bb->Db->E->G と短3度キーを変えて循環し,ドラムソロがあってテーマにもどる作戦.ソロはリズムがつかめないうちに終わってしまった.

3はボブ・ベルデンの編曲をぱくり.途中にコード進行に基づいた各自のソロをはさんだ.やっている側ではこれがいちばん乗れました.これもテーマではずいぶん変な音を出してしまった.アドリブなら変な音を出しても,「予定のテンション」という顔をしてそっちの方向に行ってしまえばいいのだが,クラシックは挽回不可能だ.

4は前日に急遽やることになったが,いかにも消化不良でした.終わってみたらテンポが異様に速くなっていた.

ここまで読み返してみたら「してしまった」という文章ばかり.ビールを飲んだせいかと反省.こどもたちのピアノ教室で,『いつもきみたちがやっているきょくのジャズ版』として披露したいのだが,現状では「おっさんまちがえてばかりいるよ」などといわれてしまうこと必定.

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卒業ライブ

2006-03-19 11:13:08 | ジャズ
この季節は大学と同時にジャズのサークルも卒業する学生が街のカフェ?で卒業ライブをやることが多い.普段と違って,父兄とか,研究室のひとたちで観客も増える.花束など貰う方も.

この日はベースの卒業生が三人そろってのライブ.それぞれのバンドで演ったあと,ごらんのようにベース三人・プラス・ドラマーというあまりお目に(お耳に)かかれないセッションがあった.ひとりがソロをやるときは,あまったひとりがウォークし,もうひとつあまったエレキベースがギターみたいなバックを入れるというパターン.Take Five など5曲.個人的には,合間に例えばピアノの,きらきらした高音なんか聴きたいなとは思った.

写真を加工したのでよく見えないが,バックに謹賀新年の貼り紙が...これをはがすとカーテンにあなでもあいているのだろうか.
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沖で待つ

2006-03-08 16:10:28 | 読書
こないだの芥川賞受賞作.すでに単行本で出ているが,ぼくは文春で読んだ.

TOTOかINAXのようなメーカーに勤めているらしい同期入社の男性との関係を女子社員の立場で書いている.何人かの審査員によれば,恋愛関係からいちおうは独立した男女関係というのは,いままで小説になっていない,斬新なテーマらしい.でも近頃の学生や,卒業して数年の年代を見ていると,ごくフツウの関係だ.自分が学生だった頃と比べると,ちかごろのひとは異性と自然に,上手につきあっているようだ.

この男の同僚「太っちゃん」と「私」がどちらかが先に死んだらお互いの家に忍び込みパソコンのハードディスクを壊し、中の秘密の記録を消す約束をするというのがストーリー.太っちゃんは別な相手と職場結婚したのだが,この太っちゃんが私をどう思っていたのかはいまいち分からない.でも,女性の観点で記述を統一したところが良いのかもしれない.

太っちゃんが先に死んで幽霊として登場する.しかしミステリ臭・オカルト臭は皆無.ある審査員はハードディスクの中身に引っかけてストーリーをもうひとひねりすべきだと言い,別な審査員はこうした書き方こそ純文学と持ち上げている.

しかし確かにおとなが書いたらしい,安心して読める小説ではあった.
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プリオン説はほんとうか?

2006-03-06 22:30:56 | 読書
副題「タンパク質病原体説をめぐるミステリー 」福岡 伸一・講談社ブルーバックス(2005).

プルシナーは正常型から異常型に変身したある種のタンパク質が狂牛病などの病原体であると唱え,ノーベル賞を受賞する.特定部位さえ除去すれば安全とされて米国産牛肉の輸入が再開されたのは,この説に基づいている.しかしこの本はタンパク質病原体説は仮説に過ぎず,反証をあげればきりがないと説く.

著者はウィルス説を「プリオン説」の対抗馬としている.ただしウィルス説がプリオン説同様決め手に欠くことも正直に認めている.著者は両説を公平に比較しているというのが門外漢の印象である.政治家は知ってか知らずか「プリオン説」の権威を利用しているが,「疑わしきは信じず」こそ正しい態度だろう.

プルシナー派の本としては「プリオン病の謎に迫る」山内 一也・NHKブックス (2002) がある.しかし権威にけんかを売っている福岡本の方がおもしろいだろう.こみ入ったミステリーとして楽しむことも可能.ミステリーでは七面倒なストーリーをひっぱる原動力は多くの場合犯人と被害者の人間ドラマだ.本書の場合はそのかわり学界における学者のえげつない功名心にかんする記述が読者をひっぱる.

都合の悪いことは論文では無視する(せいぜいさりげなく触れる程度にする),グラフを作るときは対数プロットと線型プロットを使い分ける.論文を閲読する機会があれば自分の造語(プリオン)の使用を強制する..などは,どの分野にもあることだ.この本で,論文誌としてScienceとNatureという商業雑誌がいかに幅をきかせているかを思い知った.昨今は純粋科学でもこの二誌でセンセイショナルに扱われると研究費がもらえる.バカ臭いことである.

でも狂牛病の恐怖を前にして,この話題をおもしろがっている場合ではないのかも.

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七年ぶりのスキー

2006-03-01 19:50:21 | エトセト等
七年ぶりに蔵王でスキー.初日は雨で水上スキー,2日目はアイスバーンでスケート場スキー,写真のように三日目はご機嫌でした.じつは雨の日は日和ってゲレンデには出ませんでしたが,二月に蔵王で雨なんて考えられないこと.地球温暖化は着々と進んでいることを実感.今の子供たちはなん十年か後に「昔はスキーというもので遊んだものだ」などと想い出を語ることになるのだろう.ホテルで話したのは,福岡から来たご一行と,香港からの元気の良い看護婦さんの団体.蔵王も国際的.

さて,ろくに運動もしてないとしよりが七年ぶりにスキーをするとどうなるか,大いに不安だったが,アイスバーンも七年前と同じように滑れた.スキーも自転車と同じで,乗り方ならぬ滑り方を忘れることはないらしい.

ところが,夜になったら左手があがらなくなった.おまけに両手とも親指が痛い.このところキーボードを叩くばかりでペンさえ使っていないので,握力が異常に低下していたところに,一日中ストックを握っていたのが応えたらしい.足腰より腕の方が先に衰えたのかしら.

カービングスキーなるものをレンタルしたが,滑り心地は昔の山スキーと同じだった.ブーツは深くて,すねにあざができてしまった.昔流は前傾過剰とのこと.
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