国立近代美術館で,パウル・クレー|おわらないアトリエ.
せいぜい朝早くから行ったつもりが,会場に入ってすぐは押し合いへし合い状態.美術館は閑散としているもの (ついでながら,電車は座るもの) と思っている田舎者は少し後悔したが,そこを抜けたら広いスペースをパーティションで迷路状に区切った展示法になり,かなりゆっくりできた.
「クレーの作品は物理的にどのように作られたのか」という点にさまざまな角度から迫るという趣旨.
プロセス1 写して/塗って/写して―油彩転写の作品
プロセス2 切って/回して/貼って― 切断・再構成の作品
プロセス3 切って/分けて/貼って― 切断・分離の作品
プロセス4 おもて/うら/おもて― 両面の作品
などという構成.絵は描くもの (音楽は演るもの) と思っているワタクシにはとてもおもしろかった.
先日 武満徹の図形楽譜を見たばかりだが,クレーの作品だって音楽になるんじゃないのと思いながら観た後,ミュージアムショップで
Hajo Duchting "Paul Klee: Painting Music" (Pegasus 2004)
を発見.バッハの図形化 ? をノートに描いていたことがわかった.
バイオリンも弾いたとのこと.
頭の中で鳴っている音楽を絵にしたような作品も.この Fugue in Red なんか,そのまま演奏できるんじゃないかな?
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