Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

いくつまで生きますか ?

2022-12-31 08:46:37 | エトセト等

購読している唯一の月刊誌は PR 誌「銀座百点」,「いくつまで生きますか ?」はここの 2023 年からの新連載.カットのアートディレクションはクラフト・エヴィング商會.著者・大塚宣夫さんは医師で,医療や介護の常識に縛られない,高齢者の「生きる楽しみ」を優先した病院づくりを目指しておられる.ご自身は 2022 年初夏の健康診断で血液のがんにかかっていることがわかり,目標として 88 歳を具体的な寿命に設定されたそうだ.

自分すなわち 16 トンの場合,12 月半ばの大腸内視鏡検査で大腸がんが見つかった.腸管の半分 180 度くらいが犯された部分もある.組織を採っての病理検査の結果もクロ.大病院の診断・治療はなかなかのスローペースで,市の健康診断で要精密診断とされてから2ヶ月後に消化器内科で内視鏡検査,結果はすぐにわかったが年末年始を挟んで来年早々外科を受診し,手術について決めることとなった.
J 子にはショックだったようだが,こちらはどこか 悪事がバレたような心境.

まぁすぐに命に関わる話ではないのだが,では,いくつまで生きるつもりか?  あるいは 生きれば良いか?  
厚労省の統計によれば,2022 年現在の日本人男性の平均寿命は 81.47 歳で,これはほぼクリアしつつある.81 歳の平均余命は 8.67 歳である.まあ自分の場合 90 歳あたりを目標とするのがいいかも.

ここまで書いたところへ,サッカーの王様ペレの訃報.2021 年 9 月に大腸がん摘出する手術を受けたがその後も体調を崩して入退院を繰り返したが.年末に大腸がんの進行による多臓器不全のため 82 歳で亡くなった,とのこと.こういう例もあるので,来年は終活に励むことにしよう.

「私の希望表明書」を無視しないで下さいね.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「常温核融合」を科学する

2022-12-30 09:33:57 | 読書

小島英夫「『常温核融合』を科学する- 現象の実像と機構の解明」工学社(2005/8).

前世紀末話題になったが,打ち上げ花火のように消えた印象がある常温核融合について,やや年月をおいて書かれた本.最初のフライシュマン/ポンズ組とジョーンズの実験には十分批判的.また著者が提唱する TNCF モデル (Trapped Neutron Catalized Fusion Model 捕獲中性子触媒モデル)  には本書の 1/3 を割いているが,その記述に我田引水という印象はない.

この現象について,本書刊行年までに得られた実験結果が要領よくまとめられていたので,文末に引用させていただく.興味は惹かれるが,この引用ではさっぱり分からないという方は,本書を買うなり (ぼくのように図書館で) 借りるなりしてお読みください.

TNCN モデルはこれらの実験結果を系統的に説明しようという努力のひとつと思う.現在,他にどのような理論があるのか,またそれらが本書刊行以来どのように発展しているのか,知りたいところ.本書自体がいわゆるポピュラーサイエンス本の体裁をとっていて,食い足りないのも事実.

そもそもこうした実験結果を受け入れないという方もおられるであろう.また,「権威ある」既存の学会は常温核融合に冷たい.応用物理学会欧文誌についてはこのブログでも書いたことがある.
常温核融合あるいは cold fusion という語句がこの,凝縮系核反応あるいは固体核反応とでもいうべき分野の正常な発展を妨げている感もある.一攫千金を企まずに,物理を極めることが先決ではないか.

...とか言ったけれど「核融合熱によるボイラーが実用化へ : 三浦工業とクリーンプラネットが共同開発、2023年に製品化」というニュースもあった.大学教養学部から工学部に進学したとき,「工学に物理はなくてもいい.原始人は流体力学を知らなくてもみごとな丸木舟を作ったではないか」と のたまった先生を思い出した.

ネットを漁って,CF研究会 略称:JCF 英名 : Japan CF-research Society の存在を知った.学会としての急務は,凝縮系核反応をまとめてまともな価格でまともな出版社から刊行することだろう.
入会しようかな...でも入会金1万円は高いな.

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

犬の心

2022-12-29 09:37:56 | 読書

ミハイル・A・ブルガーコフ,石井信介訳「犬の心 怪奇な物語」未知谷 (2022/11).
図書館で借用.

 

カバー裏表紙の文章*****

レーニンの死から一年後に執筆 ペレストロイカまでソ連国内で62年間発禁 現在はロシアの高校生の必読作品となった ブルガーコフ33歳の大問題作、新訳!
97項目50頁超、充実の訳注で作品のディテールを見逃さない!

【本篇の梗概】 吹雪の中、モスクワ中心街の一角、やけどを負ってトンネル通路で苦しんでいる野良犬が医師に拾われる。この医師はちょっと偏屈だが、実はホルモン研究とアンチエイジングの世界的権威であり、彼の自宅兼診療所には有能でハンサムな若い助手、バイタリティのある料理女、美しいメイド兼看護師がいる。犬が彼らに囲まれて安穏な生活が送れると思ったのはつかの間、ある日突然手術を施されて人間に改造されてしまう。このもと犬はさらに住宅委員会の幹部に洗脳されてにわか共産主義者に成長し、ことあるごとに医師と激しく対立するようになる。手に汗握る心理戦の末、かつての飼い犬に手を噛まれた医師とその助手は、自分たちが生み出した悪夢に決着をつけることになるが……

*****

犬の飼い主のための手引書かと思ったが,上記 [梗概] で読んでみる気になった. [梗概] で読む気を失う人もいるかと思う.なかなか親切な出版社だ.
冒頭に3枚のモスクワ市街図.全体の 1/3 が訳注,本書に登場する音楽の解説,そして 訳者あとがき が占めている.研究書みたい. 

「新訳」とあるが,日本ではすでに画像右側のふたつの訳が 1971 年と 2015 年に出版されている.ロシア文学の古典なんだろう.
かってのタイトルはどちらも「犬の心臓」だった.でもこの小説では心臓という臓器に関係する箇所はない.ロシア語の原題は読めないが,タイトルとしては「犬の心」が良さそう.
3種類の原版があるそうだ.

革命後のソビエトに無関心でも,おもしろいドタバタと読める.「変身」のような不条理小説ではなく.1925 年の作品にもかかわらず,SF (空想科学小説) であり,ぼくに言わせればフランケンシュタインの系統である. [梗概] が触れていない結末もまさに SF だ.

訳者あとがきによれば,従来この小説では,社会主義革命批判と,ソビエト的人間像の風刺というふたつのテーマが一体化していると理解されてきた.あとがきはさらに踏み込んでいるが,こうした議論は 16 トンの理解を超えている.ロシア革命については,ぼくは松田道雄「ロシアの革命」を読んだことをだけを覚えていて,本の内容は蒸発している始末である.

この小説で犬を人間に改造する医師プレオブラジェンスキー教授のモデルは,レーニンだと言われても,抵抗なく受け入れるロシア人が多いらしい.

 

我が現役時代には,幸い日本の科学技術研究費がそこそこ程度に潤沢だった.この,そこそこの金を求めてロシア人もやってきた.彼らが祖国の政治体制を自虐的に笑いの種にするのに,やや辟易した.今の日本の国力低下と,無能内閣の右旋回・報道統制を見ていると,当時の (今も,かと思うが) 彼らの心情が理解できる.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ひとあし早く年越し蕎麦

2022-12-28 10:02:34 | 食べる

東広島市西条町寺家 郡八幡神社参道横の出雲屋.写真右端は郡八幡神社.初詣は混雑するかも.

この店は二度目だが,最初に来たときは,他に誰もいなくてのんびりできたことしか覚えていない.今回も,貸切りだった.
丸太を使った椅子とテープルは風雅だが足を伸ばしにくかったりする.

おでん (写真なし) と割子蕎麦.「挽きぐるみ」蕎麦は,断面が長方形.美味かった.薬味の紅葉おろしが効いた.しかし,おでんなしだったら年寄りでも物足りなかったところ.
おでんの大根はぐちゃぐちゃトロトロで,好みだったが,評価は分かれるところだろう.

ふつうの蕎麦屋より高めのように思ったが,ランチセットはお値打ちかも.

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セントラルパークのスケート

2022-12-27 09:27:25 | ジャズ

Skating in Central Park はジョン・ルイス John Lewis によるアメリカ映画 Odds Against Tomorrow 邦題「拳銃の報酬」のための音楽の一曲で,犯罪を犯したハリー・ベラフォンテ (バナナ・ボートの彼です) がニューヨークのセントラルパークで,スケートに興ずる人々をぼーっと眺める場面に使われた...と記憶しているが,違うかも.

セントラルパークのスケートはニューヨークの冬の風物詩といってもいいらしい.公園にはふたつのスケートリンクがあり,また Conservatory Water という小さな池でも滑れる.画像はスミソニアン美術館所蔵の油彩画で,タイトルはずばり Skating in Central Park.

 

さて音楽だが,Youtube 動画はオリジナルのサウンドトラック.

 the Modern Jazz Quartet (MJQ) の演奏はサウンドトラックですでに聴かれるが,コンサートでもよく演奏していて,少しずつアレンジが違っていた.Last Concert ではベースがよく聞こえる !!

Undercurrent : Bill Evans and Jim Hall.日本では Undercurrent : Bill Evans and Jim Hall でこの曲が有名になったのかもしれない.


クリスマスにはよくこの曲を演奏した.演奏者によってイメージは MJQ だったり Uncercurrent だったり,同床異夢が落ち着くところに落ち着くところが面白い.今回は...泥縄バンドには難しいということになって演奏できず,残念だった.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カチカチ山と花咲爺

2022-12-26 08:58:52 | 読書

武者小路実篤,岸田劉生 画「カチカチ山と花咲爺」阿蘭陀書房 (1917/10) ; 名著復刻 日本児童文学館 ほるぷ出版 (1978/1).

本棚を整理して発掘したが,どのような経緯で買ったのか覚えていない.ふたつのお伽話が,劇の脚本形式で収められている.
昔のフォント,旧かなづかいで,字間がゆったりしている.

登場人物も登場動物も長広舌をふるう.子供向きとは思えない.
昔噺はけっこう残酷なので,今では改変した絵本も出回っているらしいが,この本のストーリーはオリジナルに近いと思う.
ただし,花咲爺で,殿様の面前で枯れ木に花を咲かせる場面,殿様は正直爺さんと欲張り爺さん,それぞれが持参した灰を取り上げて混ぜ合わせ,また両人に渡してから,花が咲くかどうか実験する.

高校時代,マリという美しい先生を勝手に想像して「真理先生」を読み始めたら全然違っていた.それがぼくの武者小路体験.

岸田劉生の画は片面刷上質紙で挿入されている.調布市武者小路実篤記念館の HP の解説によれば,当時 岸田劉生が強い関心を持っていた,デューラーやウィリアム・ブレークからの影響が見られると言う.囲みの中に描くのは北方ルネッサンス流らしい.原画はペン、墨、鉛筆、色鉛筆で描かれている.ペンでは細かな表現,墨ではベタ塗りを利用して簡略・反転の効果を狙っている.しかし,装画から日本の爺さん婆さんや犬を想像することできない.
右上の挿画にはローマ字で Baba Kutta jiji の文字.右下は欲張り爺さんに殺された犬を埋めた土から芽が出た場面.1917 大正6年は 16 トンの母親の生年である.

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマス・イヴ,コンサートetc

2022-12-25 10:11:14 | ジャズ

美術館での,建前としては 広大ジャズ研とは無関係なイヴ・コンサート 1730-1810 は,なんとか終了.

1430 頃から,ts, b, ds 各氏と vib で,初練習はまず楽譜コピーから始まった.不本意ながらも 1530 頃に練習を切りあげ,楽器を車に積み込んで会場へ出発.ところが渋滞で遅々として進めず.先に会場に着いた kb 氏 (共演はぶっつけ本番!) の気を揉ませる結果となった.

それでも 1700 頃には楽器の配置を完了.

100 人近いお客様 !  コロナ前に美術館にお伝えした曲目が掲示してあって狼狽えた.当初の予定は

1 展覧会の絵 より Promenade 
2 Santa Clause is Coming to the Town
3 Skating in Central Park
4 Little Drummer Boy
5 Dear Old Stockholm
6 Sleigh Ride

であったが,以下のように変更した.

1 解消
2 When You Wish upon a Star に差し替え
3 Fly Me to the Moon に差し替え

美術館でのライブでは 1 をリクエストされることが多いのだが,実現できず心残り.
また,ジャズっぽい,ジョン・ルイスの 3 と,マイルズ版 5 もポピュラー曲になってしまった.
When You Wish... はテンポが遅すぎソロが長すぎ,会場にどろーんとした空気がただよってしまった.

アンコールは,瀧廉太郎「お正月」のブルース版.まじめなジャズ・プレイヤーなら躊躇する思いつきだが,結局これが一番評判がよかった.
個人的には,最後はガス欠バテ気味だった.

今年のジャズ研の定期演奏会はエレキ・ベースばかりだったが,この日はウッド・ベースが登場.Skating in Central Park はこのベースさんとぼくにとっては思い出のナンバーだったんだけど.いつかリベンジしたい !!

姫リンゴやサンタもはいったセンスの良い花束をいただいてしまった.

メンバーのおひとりから夫婦でお宅にご招待いただき,高価なワインと,ふるさと納税のローストビーフの賞味にあずかった.健全な若いご家庭のイヴにお邪魔した感で,最終的にはハッピーだった.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマス・コンサートの立て直し

2022-12-24 10:16:28 | ジャズ

トップ画像はクリスマス・コンサートのポスターで,12/2(金) のこのブログで紹介済み...のはずだが,違うところがある.「(広島大学ジャズ研究会)」の文字がないのだ.

サークル・広島大学ジャズ研究会でコロナが発生し,サークル自体は年内の活動は自粛.

このクリスマス・コンサートにはクインテットすなわち5人編成でのぞむはずだったが,ジャズ研現役の3人が PCR 陽性.サークル室にほとんど立ち入ることがない,大学院生のドラマーとぼくだけが残った.

いまさら中止しても,美術館の入り口でそうと知る方もありそう.それでは申し訳ない.ジャズ研 OB/OG で,名目も実質も「広島大学ジャズ研究会」とは無関係なバンドを組んで枠を消化しようと,昨日いっぱい奔走し,なんとかカッコだけはつきそうなところに こぎつけた.

12/24(土) 本日 1730-1810 東広島市立美術館.乞 ご来場.

1700 よりインスタライブ配信.@hhmoa_photo

 

冬タイヤに交換せず,雪が降ったら蟄居が我が家の方針だが,ライブに出演しようという時に限って雪が降るのはよくあること.今回もクリスマス寒波に怯えたが,今日はありがたいことに快晴で,積もった雪もほとんど融けている.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大腸内視鏡初体験

2022-12-23 12:08:02 | 新音律

「元気すこやか健診」大腸がん検診で「精密検査を要する」とされ国立医療センターへ.

大腸内視鏡検査だが,前日の3食はグリコの検査食 エニマクリン e コロンというもので,水溶性食物繊維だそうだ.

朝 鶏と卵の雑炊
昼 大根とじゃがいもの鶏そぼろあんかけ,白がゆ
夕 煮込みハンバーグ,白がゆ

というラインアップ.夕食後にピコスルファートナトリウムという下剤を飲まされたら,翌朝3時ごろから下痢が始まった.

翌日すなわち検査当日の午前いっぱいはもっぱらモビプレップなる液体と水 (お茶でも良い) を交互に飲むことに費やされる.コップ一杯のモビプレップとその半量の水を 10-15 分おきに飲むことを,ぼくの場合は3回繰り返したあたりで便意を催した.その後は飲むことと出すことを,固形便が無色透明の水になるまで繰り返す.透明になったと自分で判断した時点で,妙齢の看護婦さんに便をみてもらう.

ぼくの場合はモビプレップ 1.2 リットルを 90 分かけて飲んだあたりで看護婦さんの OK をもらた.5人被験者がいた中ではいちばん乗りだった.この OK の順番が午後の内視鏡検査の順番とされた.

上半身はそのまま,すなわちセーター姿.下半身は靴下まで全部脱いで,ステテコを前後反対にしたようなパンツに履き替える.横向きに寝る体勢と,仰向けでカメラ側の足を上に組む体勢を随時交互に取らされる.

カメラを突っ込まれ直進させるときは耐えられるが,カメラの向きを変えるとつっつかれ感が半端ない.入れるだけ入れて引き抜く時に撮影するらしい.ときどき染色液を使う.

終わったら腰回りがびしびしょだった.大腸に溜まっていた水だろうか...

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「猫を棄てる」

2022-12-22 09:29:05 | 読書

村上春樹 絵・高妍(ガオ イェン)「猫を棄てる 父親について語るとき」文藝春秋 (文春文庫 2022/11).

単行本 (2020/4) の造本が気になっていたが,ほぼ そっくりそのままの形で文庫化したので購読.

Amazon の紹介*****

父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。

ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。

寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。
中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。
子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。

いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまった――。

村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、自らのルーツを初めて綴った、話題の書。

イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌₋収集群風₋』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。

*****

猫を棄てるのはホンのまくら.でもエピローグ的に別の猫が登場する.

父親の従軍体験には,第 16 師団とか,第 53 連隊とかのナンバーが登場し,現実感をあおる.

この作品に書かれている父親との関係は前半だけで,その後の軋轢とか,20 年も顔を合わせなかった経緯は省かれている.それはまた,べつの作品で,というところだろうか.

イラストレーションは,ときにまったくテキストと関係なかったりする.文章とは独立した絵画作品と思ったほうがよさそう.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg