一杯機嫌の爺さんたちのテネシーワルツ.おばさんのフィドル入り.これがオリジナルのカウボーイ・ソングに近いと思う.
歌詞は
I was dancing with my darling to the Tennessee Waltz
When an old friend I happened to see
I introduced him to my loved one
And while they were dancing
My friend stole my sweetheart from me
だが,3行目の him を,パティ・ページも江利チエミも小川ひとみ (下の Youtube 動画) も her に変えて歌っている.
森進一や五木ひろしなどの,いわゆる女歌や,その逆の坂本冬美などの男歌,言うなれば cross-gender song は,あちらにはあまり例がないらしい.
ふつうの歌では,歌い手の gender に応じて,歌詞の he/she をいちいち入れ替える.
半世紀ほど,前初めてこの常識を認識した.タイトルがイパネマの娘から the boy from Ipanema に変換されていたのだった.
中学校で英語を習い始めた頃
She is a boy.
と発音する東京生まれの東京育ちだがいた (「ヒ」と「シ」の区別が難しかったのだ) .