皆川 博子,早川書房 (Hayakawa Mystery World 2021/6).
「開かせていただき光栄です」「アルモニカ・ディアボリカ」との3部作がこれで完結.「開かせて...」が 2011 年刊行だったから,まさに十年越し.著者は 1930 年生まれ !
出版社による商品説明*****囚人探偵エド、最後の事件。
18世紀、独立戦争勃発中の新大陸。
船上の不審死、部族小屋の焼死体、砦のスパイ…… そして、なぜ、英国兵エドワード・ターナーは、コロナストとモホークの息子アシュリーを殺害したのか?*****
18世紀、独立戦争勃発中の新大陸。
船上の不審死、部族小屋の焼死体、砦のスパイ…… そして、なぜ、英国兵エドワード・ターナーは、コロナストとモホークの息子アシュリーを殺害したのか?*****
野蛮で,ミステリーには無縁な環境に思われるのに,ミステリーらしく仕上がっている.この著者の作品だから ? 面白くはないが,読後の充足感はあった.
主人公はモホークと白人の混血.フレンチ・インディアン戦争から独立戦争あたりまでの歴史の知識があやふやなので,分かりにくい部分があった.3部作だが前2作は未読でも差し支えはないようだ...かくいうぼくは,「開かせて...」だけは読んだが,なかみは蒸発していた.
登場人物が全部ガイジンのこの3部作,英訳したらあちらでどう評価されるかが,興味だが,「開かせて...」はすでに出版されていた.
Hiroko Minagawa, Matt Treyvaud, trans. "The Resurrection Fireplace" Bento Books, Inc. (2019/3).
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原本には Dilated to Meet You という英題が添えられていたが,翻訳されるとこのタイトルか ! と思った.Interview with the Prisoner もどうなっちゃうのだろうか.