友井羊,宝島社文庫 (2013/03).
「BOOK」データベースより*****
第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。何者かによる動物虐待で愛犬・リクを失った中学一年生の向井光一は、同級生の原村沙紗と犯人捜しをはじめる。「ある証拠」から実父に疑念を持った光一は、司法浪人の友人に教わり、実父を民事裁判で訴えることを決意する。周囲の戸惑いと反対を押して父親を法廷に引きずり出した光一だったが、やがて裁判は驚くべき真実に突き当たる。*****
じつは上記紹介文はフェアでないが.ミステリだから許されるだろう.
あっさり読めたが,後味は悪い.
主人公を考え深いようで子供っぽく造形し,かなり無理な結末を無理と感じさせないのは上手い.
父・子の闘争と普遍化すると,成長する子に所詮父は敵わないという結論かな.「お父さん」の言い分がまるで無視されている.しかしそこを書いたらライトノベルとしては収拾がつかなくなったことだろう.中学生の主人公の一人称小説というスタイルが賢明たった.
裁判の仕組みが分かった.
文庫が平積みになっていた頃,面白いかなと思ったのを思い出して,図書館でハードカバーを借用した.
「BOOK」データベースより*****
第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。何者かによる動物虐待で愛犬・リクを失った中学一年生の向井光一は、同級生の原村沙紗と犯人捜しをはじめる。「ある証拠」から実父に疑念を持った光一は、司法浪人の友人に教わり、実父を民事裁判で訴えることを決意する。周囲の戸惑いと反対を押して父親を法廷に引きずり出した光一だったが、やがて裁判は驚くべき真実に突き当たる。*****
じつは上記紹介文はフェアでないが.ミステリだから許されるだろう.
あっさり読めたが,後味は悪い.
主人公を考え深いようで子供っぽく造形し,かなり無理な結末を無理と感じさせないのは上手い.
父・子の闘争と普遍化すると,成長する子に所詮父は敵わないという結論かな.「お父さん」の言い分がまるで無視されている.しかしそこを書いたらライトノベルとしては収拾がつかなくなったことだろう.中学生の主人公の一人称小説というスタイルが賢明たった.
裁判の仕組みが分かった.
文庫が平積みになっていた頃,面白いかなと思ったのを思い出して,図書館でハードカバーを借用した.