Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

テレビ買いました

2010-04-29 08:43:56 | エトセト等
ずっと (保証書を見たら 2003 年から) 計算機のモニタでテレビ放送を受信して来たのだが,最近は画面の上下を切られることが多くなった.小さい画面がますます小さくされる.地デジのために受像機を新調しろという陰謀である.ついに不本意ながら,おかみ (神? 上?) に屈服して新しい受信機を買った.

街のチェーンの電気店で買ったら,配達員が全部設定して,リモコンの使い方も教えてくれて,梱包材も持って帰ってくれた.いつもウェブで最安を探して買い物していたので,こうした作業は全部自分でやるものと思っいてたが,助かった!

19インチが40インチになったので,面積は4倍.部屋の中ですごい存在感.実物以上の大きさにヒトの顔が映ったりすると,鼻毛までリアルに見えてぎょっとする.

いろんなものが入るのが珍しかったが,やっと飽きてきた.
民放の衛星デジタルは,やるほうは仕方なくやっているようで,名所旧跡案内みたいなものが多いが,見ていて腹がたたない.NHK は自局の番組の PR と,再放送が目立つ.「ゲゲゲの女房」など一日中やっている.チャンネル多すぎ!

やっと買ったと思ったら,こんどは 3D だそうだ.
でも万博じゃあるまいし,いちいち眼鏡をかけてテレビをみるなんて.
とはいえ,ホログラフィもちょっと商業化出来そうもない.この画像は Holographic Television とぐぐったら出てきたものだが,ちょっと情報が古い.

5/2 「れんげ畑で遊ぼう会」というので,ジャズをやることになった.ご家族連れ向きの催しらしい.
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目で見る和音? ハーモノグラフ

2010-04-27 09:55:01 | 新音律
ひとつ,あるいはふたつの振り子とテーブルの振動の組み合わせで絵を描いて楽しむ装置.19 世紀末に西欧で流行したとのこと.リサージュのようなものだが,振動が減衰するため図形が複雑になる.

アンソニー・アシュトン 著, 青木 薫 訳 「ハーモノグラフ 音がおりなす美の世界」 (ピュタゴラスブックス) ランダムハウス講談社(2005)

に解説されている.これは小さくて美しい本だ.しかし絶版らしい.

この計算機シミュレーションは容易で,Mathematica の Demonstration もある.
こちらはグラフを描く過程もみえて楽しい.これを使って,ふたつの振動の周波数比を,純正律の長三度 (左) と平均律の長三度として,あとはおなじ条件で描いてみた.ちなみに,ここでは周波数比をセントで入力できる.



純正律はやっぱり対称性がある,でも平均律のほうが複雑で今風か,などと思うが,それ以上に発展しそうもない.ハーモノグラフが持つ,特に位相パラメータの音の場合との対応もはっきりしない.
シミュレーションでは三つ以上の音(振動)の組み合わせ,すなわちコードの視覚化も可能なんだけど...
音以外の,べつな物理現象の解釈にハーモノグラフを役立てることはできないものか.

シミュレーションはさておき,この YouTube のように,ハードが目の前でギコギコと動いてくれるのはやはり格別.
ハーモノグラフ製作教室を企画した科学館もあるという.


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チェストを組み立てる

2010-04-25 07:06:10 | エトセト等
この高さ 80cm ちょっとのタンス,今風に言えばチェストだが,「お持ち帰り組み立て」で,スーパーで定価の半額・3000円弱だった.年金生活にはデフレはありがたい!
アイリスオーヤマ製.
材質は,プリント紙化粧パーティクルボードとあり,平たいダンボールに梱包されていたがすごく重くて,レジまで運ぶだけで一苦労.

頑丈な (ここが肝心) プラス・マイナスのドライバーさえあれば,そして説明書を根気よく読めれば,組み立ては難しくはない.プラモデルを作る感覚だが,大きいので体力は必要.説明書に「二人での組み立てをおすすめします」とあるが,枠はひとりではちょっと難しい.

締め付けピン・締め付けドラム・背板止めなど,初めてお目にかかるねじ類が多数.このねじ類には予備も入っている.付属の接着剤は,ケチケチ使ったので 1/3 くらい余ってしまった.

押し入れに入るはずだったが,上に花なんか飾って,もっとよいポジションに置くことになった.
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メビウスの帯の上の蟹 : バッハのクラブカノン

2010-04-23 08:41:37 | 新音律


「音楽の捧げもの」の中のこの Crab Canon. 回文とはちょっと違うかもしれないが,逆行しても音楽として成り立ち,正行逆行の二重奏もできる.演奏して楽しいかどうか保証はしかねるが (ぼく自身は楽譜通り弾くのは苦手!),現代なら楽士を雇う代わりに計算機にやらせれば良い.

これを視覚化したこちらの YouTube ではメビウスの帯まで現れ,まさにゲーデル・エッシャー・バッハの世界.

バッハはこの種の曲をたくさん書いているようだ.
この蟹カノンは数学的?には逆行カノンだが,ほかにも鏡像カノン,平行カノン(三度・五度・オクターブなど),螺旋カノン(だんだん音が上がる)など.逆行・鏡像は難しいが,他のはジャズで即興に取り入れてもおもしろそう.





私たちの本「視て聴くドレミ」をよろしくお願いします.
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理工系のフリーソフト

2010-04-21 08:49:41 | 読書
「ビックリするほど役立つ!! 理工系のフリーソフト50 数学、物理、化学、生物、地学、宇宙、工学の使えるソフトをまとめて紹介」という,びっくりするほどタイトルの長い本.

著者は,大崎 誠・林 利明・小原 裕太・金子 雄太 の 4 氏.だれが何ページから何ページと明記してある.(金子さんって,ジャズオルガニストとは同名異人?)
サイエンス・アイ新書(2010/04).
発行所はソフトバンククリエイティブ.

こういう情報は大学にいたときは自然に流れ込んで来たものだが,このところ分からなくなって来ている.もちろんウェブで探せるのだが,ミソ・クソと,そうでないものとの区別の判断が難しい.編集者が同定できるカタログ集のようなものが,1000円なら,と買ってみた.

Win Mac Linux が表示されていて,Mac 用もほどほど収録されている.ぼくの経験では Octave, Maxima は Mac で使えるが,林檎マークはついていない.基準はなんだろう.使うまでに多少の努力が必要ということだろうか.

TeX のインストールにはいろいろな方法があるが,ここに書いてあるのがベストかどうか疑問.

数学・物理・化学..などと分類されている.数学と物理の境界が曖昧なのは仕方がないとしても,TeX が数学というのはどうかと思う.

「変換くん」の惹句「単位の知識は本で,単位の変換はアプリで」から,さては電磁気の cgs⇄mks 変換もやってくれるのか! と早とちりした.駄目か・なんだつまらないと思ったが,この変換は一筋縄ではいかないし,これはこれでこのままで便利な人も多いのだろう.

いろいろ文句はあるが,まぁこんなものかな.すぐ古くなりそうだが,雑誌を買ったと思えばいいか.

出版社のホームページ http://sciencei.sbcr.jp/archives/2010/04/si50_9.html には,この本で紹介されたソフトのダウンロード先が全部出ている.
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the end of a rainbow

2010-04-19 08:40:51 | エトセト等
最近 偶然に見つけたが,例えば http://sciencedude.freedomblogging.com/2009/02/08/rare-photo-of-the-end-of-the-rainbow/ など,昨年2月頃のいくつかのウェブページに同一の写真が載っていた.カリフォルニアでiPod で撮影らしい.

画像検索したら,各地各所で the end of a rainbow が撮られていた.

wikipedia には虹の出来かたが詳しく書いてある.
この場合は,先行する車が派手に水しぶきを上げてくれたおかげとは思うが,うまくいき過ぎ! しかし合成写真ではないという評価が定まっているようだ.
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告白

2010-04-17 09:10:01 | 読書
湊かなえ 双葉文庫 (2010/04)

「週刊文春ミステリーベスト 10」1 位・本屋大賞1位とか,気になっていたのが文庫化されたので購入.一気読みしてしまった.

幼い娘を生徒に殺された女教師の復讐譚.この先生はモンテ・クリストみたいに甘いところは見せない.連鎖的に殺人が続き,徹底して救いがないところがかえって快感.PTA に非難されそうな小説.

各章がそれぞれ,語り手の独善的な視点によるモノローグ.いわば芥川の「薮の中」形式だが,ちょっと冗長.まんなかの 2 章くらいは不要...というより,最初の章だけでも十分な気がする.長くなれば,興味は持続するが,読後 陳腐だったなあという思いも増大.それがエンタメ小説というもの,か.

映画化し 6 月公開予定.女教師役は松たか子だそうだ.小説ではヒロインは安全圏から登場人物を操っているだけだ.すこしは危ない目に遭ってくれないと映画としては物足りないんじゃないかな.
監督中村哲也へのインタビューがこの文庫本では解説代わり...というより,このページは映画の解説・宣伝みたい.映画化という視点で小説を読むとこうなるか,と思って読めばおもしろいが.

*** 寒いのでテンプレートを冬のに戻した.春よ来い. ***
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墜ち続けるベルの音 - オーディオ・イリュージョン

2010-04-15 08:33:37 | 新音律



シェパード・トーン http://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/s/%CC%B5%B8%C2%B2%BB%B3%AC はいつまでも上昇し続ける,あるいは下降し続ける音階だが,これはその応用あるいは変種である.どこまでもベル音が下がって行くように聞こえるが,もう一度 replay してみると,始まりは終わりより低い音だったことが分かる.

種明かし



これがソノグラム (http://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/e/c788dcabd89a176a31f87c004c11458a)
横方向が時間の流れ,縦方向が周波数スペクトル.カラーは音の大きさである.
平たく言えば,横方向は音の高さを表している.音符と同じである.ただし音符は音の高さをオクターブに 12 とデジタル化しているが,この図ではほんのわずかな高さの違いも視覚化している.

要するに音がだんだん低くなる系列を複数走らせ,低い音系列はフェイドアウトさせ,つぎつぎに音が高い系列へと移動していくのがみそ.
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「ガラス絵の話」by 小出楢重

2010-04-13 07:21:34 | お絵かき
岩波文庫「小出楢重随筆集」は永らく絶版状態だったが,2009年3月に復刊ドットコムの働きかけにより復刊したとのこと.開けてみたら,最初が「裸婦漫談」次が「ガラス絵の話」.ガラス絵もどきを描いているので,まっさきに読んだ.ちなみに,「油絵新技法」という項もあるが,正面から絵画をとりあげているのは 40 項あるうち この 3-4 項程度.

この絵は
小出楢重「ソファの裸女」ガラス絵 10×19.5cm (1930) 梅田画廊

小出によればガラス絵は「早く言えば職人の仕事」である.偶然夜店の古道具屋で「どうも普通の絵とは違った,下品ではあるが何か吸い込まれるような色調が妙に気にかかった」のが契機で病み付きになったそうだ.

随筆というには本格的な文章で.「ガラス絵の種類」「ガラス絵の技法」「ガラス絵制作の順序」「画面の大きさの事」「額縁の事」と続く.絵具とメディユムの分量なども書いてある.

曰く「次へ次へと絵具を重ねる事が出来ないものですから,勢い画面が単調になります,筆触もなれれば絵具の厚みもない,ここで単調と不安が重なるものですから,どうしても不愉快が起こらざるを得ません.」

曰く「ガラス絵は小品に限ります.ちいさなガラスを透して来る宝石のような心ちのする色の輝きです.宝石なども小さいから貴く好ましいのですが,石炭のように,ごろごろ道端に転がっていれば鳥の糞とたいした変わりはないでしょう.」

曰く「食物で言えばガラス絵などは,間食のごときものでしょう,間食で生命を繋ぐ事は六つかしい,米で常に腹を養って置かなくてはなりません.」

冒頭の「裸婦漫談」はもちろん,どこから読みはじめてもこの随筆集は面白い.
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画家小出楢重の肖像

2010-04-11 09:37:19 | 読書


岩阪 恵子著 講談社文芸文庫 (2010/03).
200ページちょっとの薄っぺらい文庫本だが,レジで1575円といわれ,かなり後悔した.

小出楢重 (1887-1931).右の油彩「N の家族」.子供をバッファに,虚勢を張って威張っている Narashige 氏と,なんだか不機嫌な細君は,大原美術館でも印象に残った.

著者は小説家で,清岡卓行夫人だそうだが,本書は小説ではない...と思う.読んだ後は著者あるいはこの本を通り越して,小出本人の絵を観たい・文章を読みたいという気分になった.巻末には著者の年譜ではなく,小出の年譜のほうが適切ではないだろうか.

3 編からなり,最初の「画家小出楢重の肖像」は,この「N の家族」を含む 5 枚の油彩 (うち 4 枚はカラー口絵ななっている) をネタに著者が事実に沿って想像を膨らませた文章. つぎの「絵日記「断雲日録」の楽しさ」は油絵に替わって小出楢重自身の絵日記がネタになり,画家による墨のスケッチもたくさん挿入されていて,これが楽しい.

著者は小出の文章から入って,絵に進んだようだ...というわけで,ぼくも岩波文庫の小出の随筆集をアマゾンに注文した.

解説 堀江敏行.小出・岩阪・堀江の三人とも,大阪弁の湿った暖かさに言及している.こちらはもっと湿暖な広島から大阪に通っているせいか,あまりそう感じない.
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