ピアノ調律の基準は鍵盤中央の A すなわち「ラ」音の周波数で,1938 年制定の国際基準では 440Hz だが,現在では 442Hz も負けずに一般的だそうだ.わがビブラフォンは 442Hz と A 音板に刻印がある (写真ではよくわからない?). 442 と 440 の差 2Hz はうなり (音楽用語,工学では強度変調) として聞こえるはず.
2音の音量に差があると,うなりは小さくなる.
2台の ? ピアノの場合は Youtube に映像があった.
ピアノとビブラフォンでは ?
ビブラフォン vibraphone の名は vibration から,つまり音にビブラート (vibrato 伊) をかけることからきている.もとの音にビブラートがかかっていたら,うなりなんか気になるはずがない.
しかし近年ではビブラートをかけない奏者が多い.ちなみにゲイリー・バートンはジョージ・シァリングにビブラートを禁止されたが,やめてよかったと言っている.
かく言うぼくもビブラートはやめてしまった.1)めんどうくさい.2)幹音 (白鍵音) 用と派生音 (黒鍵音) 用の2台のモーターで独立にビブラートをかけるのだが,この2台の回転の同期が気になる.3)ビブラートの速度を楽曲のテンポによって調整したくなる.4)どうせならアコースティックに徹したい : すなわち電気を使いたくない.
しかし楽曲の最後だけにビブラートをかけるのは効果的かもしれない.
ノン・ビブラートなら うなりが気になるはずだが...
延々と書いたけれど,じつは いままでライブで 440Hz・442Hz 問題を意識したことはない.主流ジャズにとってはどうでもいいことかもしれない.