Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

春を背負って

2014-06-29 08:13:49 | エトセト等


市中心部でぽっかり時間が空いた.FaceBook でエヌ氏が話題にされていたのを思い出し,八丁座で鑑賞した.
久しぶり映画館.当然だがテレビと違って画面も音もでかい! むかしと違って座席は広くて柔らかくて快適だ.おまけに映画館としては不本意だろうが,人が少ないのも嬉しい.

しかし,いまどきのテレビでも流行らないホームドラマを,山の上に持ち上げたような,お約束の展開で,ひねくれ者向きではない.
山の景色と,蒼井優嬢が屋根の上から布団の山にダイビングする場面 (予告にも有り) で,満足することにする.

公式サイト.「この菫小屋のモデルは大汝休憩所である」等とは書いてないようだ.
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「波の会」展覧会の絵

2014-06-27 08:20:15 | お絵かき


椅子の上にドラム缶がシュールだが,額縁のガラスに撮影者と会場が反射して写り込んでいるところもシュール.



画材は日本画のものらしい.このようにプロっぽい絵と,いかにもアマっぽい絵が混在しているのがこの展覧会の特徴.



このあたりではよくある風景...と思ったら,神津牧場とのこと.手前の地面の描き方が凄い.



ストーリーがありそう.タイトル「明日に向かって」.



拙作.大きさはここにある他の絵の 1/100 くらい.「糖尿病患者の夢」というタイトルを考えたがやめておいた.


第23回 波の会展
6/29(日) まで
9000-1800 ただし 6/29 は 1700 まで.
広島県民文化センター地階展示室
広島市中区大手町1-5-3 tel 082-245-2311

ギャラリーコンサート
ギターアンサンブル・シャコンヌ
6/29(日) 1530-1600

コメント (2)
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国会図書館の「少年王者」

2014-06-25 08:12:53 | 読書
山川惣治「少年王者」が,昭和 23 年に集英社から刊行されたそのままの形で国会図書館近代デジタルライブラリーでネット閲覧出来る.
ターザンを日本人のこどもに置き換えたストーリーで,閲覧出来るのは「赤ゴリラ篇」だけだが,シリーズではこの篇がいちばん筋だてが直裁だったと記憶している.

この「少年王者」はもともと紙芝居 (ペーパー スライド ショーと言った方が解りやすいかも) で,街角で視た覚えもある.
本の絵はこのように2色刷りだったが,紙芝居はフルカラーだった.紙芝居のおじさんのナレーションを絵の下に字で書いて本にしたのだなと,今にして悟った.
本では,絵の大小・レイアウトで紙面にメリハリをつけている.しかし,文は横書きなのに,右綴じという変な造本ではある.

おじさんがまず飴や駄菓子を売り,その代償として紙芝居をみせる.3本立てくらいで,メインが黄金バットだったり,この少年王者だったりする.ストーリーは毎日次から次へと展開する.
飴を買えない子も後ろの方で見るのだが,ときどき「今日は只見の子がいるからこれでオシマイ」などと意地悪した.

その後「少年王者」は,集英社の子ども向き雑誌「おもしろブック」に連載されるのだが,恐竜とか,魔人ウーラとか,豹の老婆とか,アメンホテップの原子力装甲車とかが登場し,どんどん荒唐無稽になって行く.探検隊の一員としてアフリカにやってきた「すい子」(この名前が良かった) が,ターザンにおけるジェーンをもっと清純少女化した役で登場する.

山川惣治はその後,産經新聞連載「少年ケニヤ」でブレイクする.しかしその頃はこちらは絵物語を卒業したらしく,印象が薄い.
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けむりの木

2014-06-23 08:16:37 | お絵かき


@アワ・ガーデン.
じつはけむりの木に葡萄の蔓が絡まった結果,写真には2種類の葉っぱが混在している.

CD ケースに内側からアクリル絵具.



青空にしたのは梅雨空によるストレスの反動.
朝顔みたい?



書き直し.
バックは山なので,初夏を意識してみどり色のフォイルにしてみた.
進歩なし.

第23回 波の会展
6/24(火) - 29(日) 9000-1800
ただし 6/24 は 1300 から,6/29 は 1700 まで.
広島県民文化センター地階展示室
広島市中区大手町1-5-3 tel 082-245-2311
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すべての J-POP はパクリである

2014-06-21 08:44:57 | 新音律
サブタイトル 現代ポップス論考
マキタスポーツ 扶桑社(2014/1).

アマゾンの内容紹介より****
マキタスポーツ氏は芸人でありながら、10年以上にわたりバンド「マキタ学級」を率いて音楽活動をしてきた。その中でカノン進行、J-POP頻出ワード (「ツバサ」「サクラ」「トビラ」「キセキ」)、楽曲構成など、「ヒット曲に共通する要素」に気づき、それらの要素を分析・分解し、『十年目のプロポー ズ』という曲を発表したところ、配信チャートでスマッシュヒット。その流れと同一線上にある「作詞作曲モノマネ」というネタでも各メディアから注目を浴びることとなる。
< 中略 >
本書は芸人による音楽評論本でありながら、現代社会における「オリジナリティー」とは何かなどを考えさせる現代社会批評の書ともなっている。*****

すでにコード進行もメロディも出尽くしたのだから,すべての調整音楽は二番煎じであることは誰でも知っている (....というのは言い過ぎかな).でも,この本の論考はそこから一歩踏み出して,作詞との関連,この業界の社会学まで論じている.

えげつなくもおもしろい章・節のタイトルを列挙すれば,この本を感覚的に理解できそう.例を挙げると
- カノン進行は一発屋を生む?
- ももクロのジャンクさは確信犯
- ジャニーズという「ジャンルのすごさ」
- モノマネから発するオリジナリティー
- 終わりを愛でる芸能としてのアイドル
- 桑田佳祐の醤油臭さ

最後の章は「日本のポップスはすべてノベルティー」で,最後の節は「パクリ論争などバカバカしい」.中身は至って真面目だが,著者のご説を肉声で聞いているような読みやすさである.



図表も多数.これはアニメソング様式美度チェックシートとかの一部.全部見たければ,本を買って下さい.

私たちの著書「視て聴くドレミ」も,よろしくお願いします.
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資本主義の終焉と歴史の危機

2014-06-19 08:19:09 | 読書
水野和夫,集英社新書(2014/13).

「BOOK」データベースより*****
資本主義の最終局面にいち早く立つ日本。世界史上、極めて稀な長期にわたるゼロ金利が示すものは、資本を投資しても利潤の出ない資本主義の「死」だ。他の先進国でも日本化は進み、近代を支えてきた資本主義というシステムが音を立てて崩れようとしている。一六世紀以来、世界を規定してきた資本主義というシステムがついに終焉に向かい、混沌をきわめていく「歴史の危機」。世界経済だけでなく、国民国家をも解体させる大転換期に我々は立っている。五〇〇年ぶりのこの大転換期に日本がなすべきことは?異常な利子率の低下という「負の条件」をプラスに転換し、新たなシステムを構築するための画期的な書! *****

マルクス経済学の本ではない.
中高の社会科の授業以来ずっと,経済が理解できない.この本もよく分からなかったが,16 トンの曲解ではつぎのようになる.

金儲けの原理とは,こちらで仕入れたものをあちらで売る,転がしである.ところが世界が均一化してしまえば,あちらもこちらもなくなるから,転がしようがない.
あちら・こちらは物理空間だが,近年「電子・金融空間」の操作も金儲けに加わった.情報独占と早い者勝ちの原理.しかしこれもコンピュータ技術が行き渡り飽和.かくして資本主義の最後となる...
こうなれば,経済現象は「揺動」でしかない (物理の「揺動散逸定理」を思い浮かべています).時間的に,好景気の次には必然的に揺り戻しが来る.空間的には,誰かが得すれば誰かが損する.この本の著者によれば,現在のニッポンは既にこの状態で,これを「定常状態」あるいは「ゼロ成長社会」と言っている.

江戸時代までは日本もまぁ定常状態だった.野生動物の社会も定常状態だし,これがあるべき姿かな.というのは 16 トンの勝手な感想.人口減少も地球という星の上での人類の適正人口に近づくこと,と考えれば,我が国は世界に先行している.

アベノミクスは悪あがき,数年程度のスパンで見れば百害あって一利無しである.しかし,明日のマイナスより今日のプラス.政治家は目先しか見ない.
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「タルト・タタンの夢」と「離れた家」

2014-06-17 08:43:26 | 読書


近藤史恵「タルト・タタンの夢」 創元推理文庫(2014/4).
日下三蔵編「離れた家 山沢晴雄傑作集」日本評論社(2007/6).

タルト・タタン...はあっという間に読了したが,隠れた家には時間がかかった.大半が時間トリック・アリバイ崩しで,何度も前の方をひっくり返して読み直さないと理解できない.巻末の日下氏の文章によれば,ミステリ読書のベテランが何度も読み返して,はじめて理解できたという作品もあるらしい.
速読術とか言うものがあるが,あの術は本の内容によらないのだろうか.そうはいかないから,やっぱり受験勉強等には無効なのだろう.


「隠れた家」

3部構成で,Part 1 が砧順之介なる私立探偵の事件簿という体裁の短編が 4 編,Part 2 はちょっと毛色の変わった 5 短編,Part 3 はタイトルとなった中編「離れた家」.やはり Part 1 と 3 の本格ものが充実している.著者は大阪市役所水道局に定年まで勤務するかたわら,じっくり執筆したということだが,ここにある短編ひとつを,流行作家だったら引き伸ばして長編にすることだろう.
舞台は全部大阪だが,書かれた時期は 1951 年から約半世紀にわたっていて,時代の変化が分かる.

「本格派の鬼」と呼ばれたそうだが,トリックが新しいわけではなく,いくつも組み合わせて複雑にする方向だ.芦辺拓が「離れた家」の解題で「ここまでやるか !」と言ったそうだ.
ただし,山沢氏の文章には独特ののあじわいがあって,けして読みにくいわけではない...というより,読み出したら止められない.
本格派とはいいながら,すっきり解決とはいかないものもあり,後世のメタミステリを先取りしたみたい.このもやもや部分を拡大すると Part 2 の短編群になるのかな.

図書館で借用.


「タルト・タタンの夢」

作者は食いしん坊に違いない.全部をお料理ネタでそろえたところは努力賞.「タルト・タタンの夢」「ロニョン・ド・ヴォーの決意」「ガレット・デ・ロワの秘密」「オッソ・イラティをめぐる不和」...と目次に聞いたことがないコトバが並ぶのは圧巻! と思ったが,この調子が残る3編まで及ばなかったのは残念.

ヴァン・ショーがしばしば登場するが,実は小生はこの本の続編「ヴァン・ショーをあなたに」を先に読んでしまったのだった.

以下ネタばらし.
水瓜のウオッカ漬けを試みたいところ.レシピは,本にあり.
シェフ探偵は自分の推理をわざと小出しにするあたり,性格悪そう.「ロニョン・ド・ヴォーの決意」で特にそう感じた.探偵の性格が悪いのはシャーロック・ホームズ以来の伝統ではあるけれど.
表題作で,サルモネラ菌で嫌がらせが確定的に成り立つかどうかは疑問.

朝日新聞の書評に取り上げられたそうだ.
電子書籍を半額でゲットした.
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蕎麦屋で飲みたい!

2014-06-15 08:07:08 | エトセト等


Mon Oncle の続き...
父方の叔父さんが,銭湯の帰りに子どもたちを引き連れて蕎麦屋に行ったことがある.自分は酒を飲み,子どもには卵焼きを食べさせてくれた.街のふつうの蕎麦屋だが,焼き海苔とか板山葵とかが肴で,焼き海苔は上のような箱で出てきたと思う.
左下の瀬戸物に熾した炭を入れ,その上に右下のように海苔が収まるしかけ.60 年くらい前の東京ではふつうだったはず.最近では,と言っても数年前だが,羽田空港最寄り・浜松町貿易センタービル地下の更科布屋でお目にかかった.この写真はかっぱ橋の竹むらさんのホームページから拝借した.

今住んでいるところも city らしくなってきて,珈琲豆屋に続いて蕎麦屋ができた.あとは大型書店がほしい.
その,手打ち蕎麦「風雅」は酒揃えにこだわっているらしい.焼き海苔はないようだったが,板山葵,卵焼き等の料理のほかに,天ぬきがメニューに載っていた.厚揚げのそば汁煮も美味そう.
天ぬきは天婦羅そばからそばを抜いたものと認識している...たぬき (種ぬき) とは違う.蕎麦汁でふにゃふにゃになった天婦羅はいかにも B 級グルメなのだ!
蕎麦屋らしからぬインテリアだが,東京で昔行った蕎麦屋がやはり気取った店になっていたのを発見した.これがトレンドなんだろう.

昼だったのでふつうに蕎麦を食べた.白板に茨城県産常陸秋蕎麦と書いてあった.汁が辛くて良い ! 
どなたか一杯お付き合いいただけませんか.でも夜の営業は金・土・日とのこと.
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アイスプラネット

2014-06-13 08:03:27 | 読書
椎名誠 講談社(2014/02)

アマゾンの内容紹介****
中学生の「僕」は、家にいそうろうしている38歳のおじさんに、世界の各地で見てきたいろいろな話を聞かされる。ほら話としか思えない、とんでもない話ばかりだが、半信半疑のぼくに、最後には証拠の写真を見せてくれる--。
ぐうちゃんは、旅人であり、写真家でもある著者の姿でもある。掲載されている写真も椎名氏自身が撮ったものであり、小説形式のノンフィクションといえる。
中学2年生用の国語教科書(光村図書)に2012年度より掲載されている「アイスプラネット」と登場人物は同じで、続編にあたる。日本の暮らしに慣れた読者が、あたりまえと思っている常識の数々をひっくり返す一冊。****

教科書に掲載されているとのことだが,ネットには「感想をどう書いたら良いんでしょう?」という相談やら,これをネタにした試験問題やらがアップされている.

伯父さんではない叔父さんは,子供の相手をしてくれるものらしい.叔父さんの方は子供が何を言っても感心するから,ときどき適当なことを言って煙に巻いたりするものだが,ここに登場する叔父さんは至って教科書的で,カッコ良すぎる. 著者が理想とする人物像を投影したようだ.

著者は,吉野源三郎「君たちはどう生きるか」を意識して書いたそうだ.「君たち...」という題名だけは覚えているが,読んだのかな? 中身は記憶にない. そう言えば教科書もほとんど覚えていない.そんなもんでしょ?

1958 年のフランス映画「ぼくの伯父さん」を思い出した (原題は Mon Oncle だが,伯父さんという訳で良いのだろうか?) 俗物の両親と駄目人間の伯父さんの対比を子供の目から見たもので,音楽が良かった.
この本は続編であって教科書とは関係ないらしいので,この映画のようにとは言わないが,すこしだけでも,ぐうちゃん (母すなわち叔父さんの姉から見るとぐうたらでしかないので,ぐうちゃん) のネガティブな部分をにおわせてくれたら,奥行きのある作品になったのに,と思う.

児童書を長く図書館で借りるのはルール違反だから,早々に返却した.
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第23回 波の会展

2014-06-11 08:01:46 | お絵かき


6/24(火) - 29(日) 9000-1800
ただし 6/24 は 1300 から,6/29 は 1700 まで.
広島県民文化センター地階展示室
広島市中区大手町1-5-3 tel 082-245-2311

小生も J 子も出品します.

カットは主宰のひとり,難波平人画伯の作品.マナローラの風景ではなかったかと思うが,違っていたらごめんなさい.もうひとりの主宰は奥様の難波英子画伯.
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