路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【主張②・01.13】:成人の日 雪間の「春」を見つけよう

2025-01-15 05:03:40 | 【少子化問題・異次元対策・子供の居場所・不妊治療・無痛分娩・少母化・婚姻の激減・

【主張②・01.13】:成人の日 雪間の「春」を見つけよう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張②・01.13】:成人の日 雪間の「春」を見つけよう 

 成人の日を迎えた皆さん、おめでとう。

 寒波到来の影響はいかばかりか。大学入試を控えて勉強中の人も多かろう。

 総務省によると新たに成人となった18歳人口は1日現在で109万人である。昨年よりは3万人増えたものの、第2次ベビーブーム世代のピークだった平成6年の207万人に比べ半分近い。

石川県珠洲市で開かれる、令和5年度の「二十歳のつどい」の会場に向かう参加者

 今後の日本を背負う新成人にとっては厳しい現実だが、嘆いていても始まらない。社会を変える時間は若者にこそある。よりよい未来へ、勇気を持って歩んでほしい。

 成人年齢が引き下げられて約3年、選挙権はあるが飲酒や喫煙は20歳からと「大人の年」については多くの意見があるところだ。博報堂のシンクタンク「100年生活者研究所」が発表したこんな調査がある。

 18歳から80代の男女に尋ねたところ「18歳は大人だ」と感じている人は全体の半数以上に上った。18歳から20歳の「新成人層」では7割以上が「大人だと思う」と答え、18歳が大人という意識は定着しつつある。

 そこで「人生100年時代」といわれる昨今、「100歳まで生きたいと思うか」と尋ねた。すると「そう思う」と答えた人が、全体では31%だったのに対し、新成人層では51%に上った。同研究所では「新成人層は人生100年時代を好意的に受け止めていることが示唆される」と分析している。

 こうした背景には、日本が長く世界トップクラスの長寿国であることが影響しているのだろう。若者にとって祖父母世代は若く元気だ。曽祖父母が健在という人も増えている。長寿を当たり前のこととして受け入れる環境があるのではないか。

 一方で少子高齢化は進み、円安にインフレと、日本の若者を取り巻く環境は必ずしも前途洋々とはいえない。それでもより可能性を秘めているのも若者たちだ。まず大人への着実な一歩を踏み出すことである。

 「花をのみ待つらん人に山里の雪間の草の春を見せばや」(藤原家隆)という鎌倉時代の和歌がある。花が咲くことばかりを待ち望む人に、雪間にのぞく若草の芽を見せたいという意味だ。厳しい冬でも必ず足元に明るい兆しが見えてくる。

 新成人こそ、自身の雪間の春を見つけてもらいたい。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2025年01月13日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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