【災害】:木造住宅が損壊しやすい地震波周期、珠洲市で観測…隣接の能登町では住宅被害なし
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【災害】:木造住宅が損壊しやすい地震波周期、珠洲市で観測…隣接の能登町では住宅被害なし
石川県能登地方を震源とする地震で震度6強を記録した同県珠洲市では、木造住宅が損壊しやすい周期の地震波が観測されていたことが、京都大の後藤浩之教授(地震工学)の解析でわかった。同市で家屋の損壊が集中した要因になったとみられる。
周期は地震の揺れの往復時間を指し、周期1~2秒の地震波によって木造住宅など中低層の建物は激しく揺れやすい。後藤教授が国立研究開発法人防災科学技術研究所(茨城県)の観測データを用いて、地震波の周期を調べたところ、同市では1秒前後の周期を持つ地震波が強かった。
石川県などによると、同県内の住宅被害は珠洲市に集中していた。損壊した建物は平屋や2階建ての木造住宅が目立つという。同市に隣接する能登町では、揺れの周期が短い0.5秒以下の地震波が観測されており、住宅被害の報告はなかった。
金沢大の宮島昌克名誉教授(地震防災工学)は「珠洲市の一部地域は軟らかい砂や小石が厚く積もる地盤のため、木造住宅に被害をもたらす周期の地震波が強まった可能性がある」と指摘している。
国土地理院は11日、地震による地殻変動で、珠洲市北部の震源周辺が最大約20センチ隆起し、西の方向に最大約10センチ動いたと発表した。地球観測衛星「だいち2号」のデータを分析した。
元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 科学・IT 【災害・地震・津波・石川県能登地方を震源とする地震】 2023年05月12日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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