【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・05.24】:維新の「0歳児選挙権」て、憲法の「法の下の平等」を破壊することじゃんか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」・05.24】:維新の「0歳児選挙権」て、憲法の「法の下の平等」を破壊することじゃんか
『法改正して実現したら平等権侵害として違憲無効な法律です。ゼロ歳児は意見表明する能力すらありません。結局親が複数票を持つことと同様になります』(紀藤正樹・弁護士)
これは5月13日の紀藤さんのXでの発言。なにについていってるかというと、日本維新の会の吉村代表が、「0歳児選挙権」を衆議院選の公約にするとぶち上げたことについて。
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「0歳時選挙権」を衆院選の公約にするとぶち上げ(吉村洋文大阪府知事)/(C)日刊ゲンダイ
「世界一の高齢化社会である日本だから(0歳児からの選挙権)考えるべきだ」
と吉村どんはいっていた。
たしかに、この国の超少子高齢化は大問題である。労働人口の低下や、税収不足により、社会保障制度の維持が難しくなる。地域によっては、無くなるところも出てくるだろう。
あたしは子育て世代が活発に選挙にいき、政治の主導権を握るのは良いことだと思う。
だが、維新のこの提案は紀藤弁護士のおっしゃるとおり、非常にマズイ。一人一票である、憲法の法の下の平等を破壊することじゃんか。
ということをこの問題を扱っているある番組で述べたら、識者として出演した認定NPOフローレンス代表の駒崎氏が、痴呆症の老人だって、代理で一票入れているというようなことをいった。
ホントか? だとしても、痴呆症の老人の代理の人が2票持つのがマズイのであって、だから0歳児からの投票もOKとはならない。そして、一人一票の原則を壊し、親である人が子のぶんの票まで投じられるってことは、誰かの一票が、一票ぶんの価値を失うってことでもある。
シルバー民主主義とかいってる人らは、お年寄りから一票の権利を奪いたいのだろうけど、いずれ誰もが歳を取る、歳だからという理由で国民の権利を失うのは悲しいわ。
ってかさ、政治家なら憲法に則った形で、若者世代が得をする政策を訴えればいい。結局、その案が打ち出せないってだけだろ。
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。
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元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」」】 2024年05月24日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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