路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【政界地獄耳・09.22】:矜持を持てない2世議員には荷が重い

2023-09-29 07:30:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政界地獄耳・09.22】:矜持を持てない2世議員には荷が重い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・09.22】:矜持を持てない2世議員には荷が重い 

 ★自民党の2人の女性議員。党選対委員長に就任した小渕優子は元首相・小渕恵三を父に持つ。初入閣を果たした少子化相・加藤鮎子は元幹事長・加藤紘一を父に持つ。いずれも自民党のいち時代を築いた大物政治家だ。2人とも父親が他界して出馬した2世議員だ。当初は右も左も分からなかったろうが有権者も東京にいる先輩政治家や幹部官僚たちは「お父様にはお世話になりました」とあいさつに来る。そんな政治活動だろう。

 ★となれば地元秘書は地元の県議や有力者の相関図、親しい企業、どこに根回しし、誰にあいさつを怠らないでおくべきかを父の人脈を引き継ぐ形で娘に説いていくのだろう。「地盤、看板、かばん」を守ることで父の政治家という仕事の後継が可能なのは名前を継ぐ親族に限る。地元後援会はお父さんの時と同じだと安心して支援を続ける。だが政治家が世襲を求めるのは政治資金団体の相続だ。父からの団体の名義を変えて引き継げば非課税で相続できる。ここが2世議員のうまみになる。ただ最大の弱点は偉大な父の子供であるがゆえに、その仕組みとからくりをよく知る人たちも、そのまま世襲されている場合がある。結果、昭和のままの地元対策、選挙対策がまかり通る。娘は2代にわたり世話になっているからなかなか小言も言いにくい。若くフレッシュな女性議員も実態は旧態依然のままで、地元は安心かもしれないが議員にはストレスになるだろう。

 ★「違法ではないか」と「みんなやっていること」。このやりとりは日本中の政界関係者の中で絶えず問われているはずだ。「勝ち方に意味がある」というこだわりは「勝てばいいのだろう」と考えるベテラン地元秘書には理解されない場合もある。新たな時代を担う政治家の矜持(きょうじ)を持てない2世議員には荷が重いはずだ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年09月22日  07:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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