【政界地獄耳・02.01】:与野党の「やってる感」出す演出もここまで
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.01】:与野党の「やってる感」出す演出もここまで
★予算委員会もさえない。自民党政調会長・小野寺五典が質問の冒頭「当初はこの委員会は昨日(30日)から始まる予定だった。熟議を掲げる国会だ。1日1日を大切にしなければならない。そうした点も十分考慮し、公平な委員会運営をお願いしたい」と立憲民主党の予算委員長・安住淳に注文をつけた。「2人は小野寺が宮城5区で当選9回、安住が同4区で当選10回とライバル関係にあり、さや当てのようなやりとりだった」(立憲議員)。公平な運営とは自民派閥の裏金事件で旧安倍派の元会計責任者の参考人招致を野党の賛成多数で議決。予算委での全会一致の原則が破られ多数決によって参考人招致を決めたのが不服らしい。
★今まで数で押し切ってきた自民党は劣勢に立つと平気で自分の行いなどお構いなしに批判する。それならば1月早々に国会を開けばよかっただけで参院選を控え、窮屈な日程で年度内に予算が可決するか否かの状況を作ったのは自民党と石破内閣自身だ。党3役の小野寺が言うべき言葉ではない。もっとも参考人招致は「本人が拒否している」という。議決に強制力はなく現時点では実現の可能性は低い。強制力のある証人喚問に進めるかが焦点だが「裁判で結審した元会計責任者より、裁判での説明との食い違いを安倍派5人衆、ことに元政調会長・萩生田光一や元参院幹事長・世耕弘成を証人喚問で呼ぶぐらいの気概が野党や安住にあれば本気度がうかがえるというものだ。自民党もこの際安倍派の政治とカネと党を分離して安倍派にきちんと責任を負わせればいい」(立憲中堅議員)。
★双方、やってる感を出す演出もここまで。本格論戦や選択的夫婦別姓などの各論に入っていけば今までのなあなあ国会の馬脚が露呈する場合もある。熟議どころか本気で国民のために汗をかくのはどの政党か。本気度を見せてほしい。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年02月01日 07:56:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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