たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『Sante!!』(3)

2017年10月08日 19時17分57秒 | 宝塚
 8月は、宝塚花組『邪馬台国の風』『Sante!!』、8月5日(土)15時30分~、8月20日(日)11時~、8月27日(日)千穐楽ライブビューイングと3回観劇。明日海さんと花組に救われて乗り切ることができた8月でした。千穐楽から早いもので一カ月半が過ぎ、明日から『ハンナなのお花屋さん」が始まります。10日のチケットをゲットできているので楽しみ、楽しみ。だからね今日の月組千穐楽ライブビューイングを我慢しました。イケメン神父を大画面でも観たかったですがお金安くないので、迷っているうちにチケット売り切れていしまいました。生で一度観劇できたのを大切に心の引き出しへ。





 藤井大介先生作・演出の『Sante!!』、華やかさ、きらびやかさに、やさしさとあったかさが隠し味の本当に楽しいショーでした。


男役さんが扮する五大美女の登場で幕開け。
銀橋でお一人ずつスポットライトがあたるたびに客席は大きな拍手。
このお決まり事みたいな盛り上がり方がいいですね。




酒の神バッカスで登場した明日海さんが花飾りをとってきらびやかな衣装で再登場し、「Sante!!」って叫ぶと舞台はシャンパンゴールドのように一気に華やかな世界へ。ほんとにきらびやか。これぞ宝塚っていう醍醐味感。舞台の組子さんたちもほんとに楽しそうで、客席も手拍子して一緒に盛り上がりました。こうして参加できる感じが嬉しかったです。この時客席降り。2階席からではわかりませんでしたが、ライブビューイングをみていたら客席のかなり後ろの方まで行っていたんですね。これは1階席のお客さんたち、嬉しかったですね。このあと、明日海さんが「今宵は僕とおいしいワインを飲み明かしましょう」っていうところ、千穐楽では台詞はなくて、いいとものタモリさん拍手の煽りでした。キラキラ衣装の明日海さんがKIZZAとなってバーを訪れて次々とワインを飲み干して酔っ払う場面、8月20日のアドリブはくしゃみしてひゅっくっていう感じてしゃっくりして倒れ込んでいたの、すごく可愛かったです。オジサンがやったら許せないですけどね、タカラジェンヌさんがやれば可愛いかぎり。千穐楽で、KIZZAが店の客ではなく経営者?だとわかる衝撃。アドリブが「今日でこのお店しめようと思うの、なんでってきいて」「なんで?」「10月にね、お花屋さんをやろうと思うの。みんな来てくれるかな、宣伝しちゃった」。こんな感じでした。それから酔っ払って倒れちゃうの、可愛くて癒されました。




ジゴロの場面。振り付けが安寿ミラさん。
男役としては小柄な明日海さんのダンスが伝統を背負っている感、ダンスの花組のDNAを感じてむねあつ。男役さんたちが最後に並んだあと帽子を少しあげる仕草があるの、さらにかっこよさ増し。


このあと、千穐楽ライブビューイングで、この公演を最後に退団された夕霧らいさん、梅咲衣舞さん、長く花組を支えてきたお二人のために銀橋をわたりながら歌う場面が用意されていたことを理解。(アーカイブの映像配信でみた2014年『エリザベート』の初日インタビュー、司会をされていたのはこのお二人だったとようやく気づいた次第)。

芹香斗亜さんがワインボトルを肩にかつぎながら銀橋を歌い歩く場面、千穐楽ライブビューイングではさらにかっこよさが増していました。宙組への組み替えが発表されて少しやせられたかな。よりシャープに、かっこよく、男役としていちばんノリのいいタイミングかなという印象でした。

このあとシェフの柚香光さんを中心とした華やかなカンカンのロケット。持ち上げられた柚香さんの千穐楽の一言は「高い!」でした。舞台上がほんとに楽しそうで、こちらも心の中はめっちゃ笑顔になれた場面でした。楽しかったあ。

このあとエディット・ピアフを歌う美穂圭子さんに星条海斗さんが花束をもってくる場面。専科のお二人の凄味と説得力を感じさせてくれました。




いちばん好きなのがこの場面。

「第17場 マルケス・デル・ラメラル(枯れ葉)

 吟遊詩人ムッシュ・ポエット(芹香斗亜さん)が現れ、世界の戦いを嘆いて歌うと、祈りの神デュー・ド・ラ・プリエール(明日海りおさん)が現れ、平和のために自分が何が出来るのかとひたすら歌い続ける。一方、大地では多くのエラフルールたちが敵と戦い、傷つけあっている。そんな中、少女フィル・ダムール(仙名彩世さん)と、吟遊詩人ムッシュ・ポエットだけが、歌に耳を傾け、戦いを止めようとするが―。」


 戦いの場面を表現するのに舞台の後方では群舞のダンスで男役さんたちが娘役さんたちリフトしていたハードな場面。群舞のダンスが長かったのでかなりの運動量だったと思います。その間を戦いを止めよとする白い衣装の吟遊詩人が歌い、少女がぴょんぴょんと飛び跳ねるように踊る演出が素敵でした。仙名さんの少女感とダンス力はお見事。





フィナーレのデュエットダンスの前がまたまた安寿ミラさん振り付けによる燕尾服の男役さたんたちのダンス。胸に赤いバラを刺した男役さんたちが躍るダンスの音楽は、「乾杯」だと気づいたのは千穐楽ライブビューイング。静かに微笑みをたたえるような宝塚らしいアレンジがすごく素敵でした。真ん中でスポットライトを浴びてひとり踊る明日海さんの姿にライブビューイングでもやっぱり涙。ダンスの花組をきずいた大浦みずきさんへのオマージュ、伝統と責任を背負った明日海さんの姿が素敵でした。こうして受け継がれていくんだなあと思うとやっぱり涙なのでした。




フィナーレは明日海さんがのったセリがあがりノリノリのまま幕が降りるお祭り。華やかで楽しく千穐楽もあっという間の一時間でした。千穐楽ではこのあと、組み替えの芹香斗亜さん(大きな二番手の赤い羽根を背負ったまま)と朝月希和さんの挨拶に続き、退団する夕霧らいさんと梅咲衣舞さんの挨拶がありました。それぞれにむねあつ。最後の最後にトップとして締めの挨拶をされた明日海さん、涙ぐんでらしたかな。こうして宝塚もうつろい、めぐっていきます。一回一回の観劇は一期一会の出会い。

書き始めると尽きませんが長くなったのでこれでやめておきます。

写真はすべて宝塚ジャーナルから転用しました。

オタクにしかわからない話を、長々と失礼しました。
断捨離は部屋でしたできないのですが部屋にいるのもつらくって、外に出るとなかなか帰れませんね。

初日囲み会見の明日海りおさんと仙名彩世さん