たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『MESSIAH』『BEAUTIFUL GARDEN』東京宝塚劇場千穐楽ライブビューイング

2018年10月14日 22時48分10秒 | 宝塚
 今朝は9時半過ぎまでウトウトしてようやくなんとか8時間ほどの睡眠を確保できたのかなあからの日曜日、昨夜寝ついた時の記憶がなく歯も磨かずに寝ちゃっていたみたいです。やっと眠れた、よかった。予定通り無事にライブビューイングで花組の東京宝塚劇場千穐楽公演を見届けました。郷里近郊でもライブビューイングあるけど、映画館は外れにあって実家は駅から遠いし、映画館は不便だしですごく大変そう。今の利便性を享受できるのもあと少し。いつもの映画館で楽しい時間を過ごして心が潤いました。9月26日に観劇したときよりもさらに舞台全体がぐっと深まっていてよりよい作品に昇華していました。芝居もショーもよかったです。

『MESSIAH』、思いつくままに・・・。脚本はやっぱり弱いと思いました。もう少し書き込んでほしかったなあ、今一歩っていう感は否めませんが明日海りおさんのスター性、カリスマ性と花組生たちの熱意が作品を熱く美しく昇華させていると思いました。レミゼをみているような感覚の群像劇。恋愛も一応あるけど主軸ではなくとってつけたような感じで物語の中で必然性はなかったかな。主軸は神への愛に生きる民衆の物語。大階段を使った一揆軍が幕府軍の総攻撃によって全滅していく場面。倒れた人々が十字架を形づくっているの、さすがにライブビューイングのカメラで全体をとらえることはできませんでしたね。ひきでも映していましたが、あれは生で観劇したからこその醍醐味でした。でも最後に綺城ひか理さん演じる鈴木(重成)ががくっと膝から崩れ落ちる場面をとらえてくれていてカメラさんありがとうございました。鈴木がやっぱりキーパーソン。一揆軍を救いたかったのに救えなかった鈴木の絶望。四郎の代わりに斬られた仙名彩世さんの流雨の絶命するときの声もすごかったけど、女性を斬ってしまったことにおののく鈴木の姿もすごかった。プログラムによると史実では一揆から20年後、幕府の直轄領となった天草の地を鈴木重成は立て直すことに尽力したとか。水美舞斗さんの松平信綱の静かな芝居も一段と深味を増していました。立場上感情を表に出すことはできないし一揆軍を見逃すことはできない苦しさが静かな表情の裏に現れていて難しい役どころだと思いますが素晴らしかったです。

 明日海りおさんの夜叉王丸、海賊仲間の飛龍つかささん演じる不動丸と一之瀬航季さん演じる多聞丸との関係性も好きでした。二人が若くって元気で可愛いの。甚兵衛に助けられた時、「一人か」って聞かれた夜叉王丸は何も答えないの、二人は仲間なんだよね。天草の地で偶然再会した時のはしゃぎっぷり、千穐楽の舞台では夜叉王丸、多聞丸の腰をこちょこちょしていたのかな。笑いがおきていました。それからまさかの花組ポーズ。芝居の中でやるなんて、それだけのっていたっていうことですね。四郎を慕って一揆軍に加わった二人が幕府軍に斬られる場面も鮮烈でした。松平信綱に会いに行った柚香光さん演じるリノに、四郎が、生きておれたちの生きざまを人々に伝えてほしい、逃げろ!っていう場面も涙、四郎は勝てるはずがないと悟り、それでも戦い抜こうと決意していて熱かったなあ。生きて生きて生きるんだ!って人々に四郎が語るの、この場面もすごく好き。甚兵衛の神を信じなければここまで生きてくることはできなかったっいう言葉も沁みました。苦しい時代、宗教をよすがに真摯に生きた人々の物語。一揆から20年後の江戸城で将軍から原城で見つかったという絵を渡され、絵を完成されるんだ、人々に伝えるんだって言われて、リノが「四郎」「流雨」って呼びかける場面も涙。この場面からハライソ(神の国)への転換、江戸城がさがって光り輝く世界のなるの、指揮台の西野先生、わかっていても柚香さんの芝居と歌に集中しているので毎回くらくらなるってツイッターに書かれていましたが、そんな西野先生が指揮するオーケストラの音色、一揆軍が全滅していく場面の音楽がとりわけ美しいと感じました。オーケストラもまぎれもなく舞台の一部なのが生演奏ならではの醍醐味。役者さんの歌と動きを追いながら指揮するマエストロもオケも素晴らしい。なんかレミゼを観劇したあとの感覚に似ている日曜日の夜。ショーは、エトワールの天真みちるさん、涙ぐんでいましたね。芝居ではのりにのっていました。身長158センチは宝塚では小さいのか。わたし150センチ。退団者のお三方、お疲れ様でした。それぞれやり切った感のいい笑顔でした。

 まあなんだかきりがありませんが時間がなくなってきたのでこれにて。自分は自分の厳しい現実に立ち向かわねばなりません。眠れるかどうかわかりませんがとにかく明日のために準備せねばなので、あれやこれやとまた休日に書ければと・・・。

 舞台は素晴らしい、宝塚は素晴らしい。

カテコで噛み噛みだったみりおさん、花組生全員はそろうのは今年最後なので「よいお年を」って去年お花屋さんでも同じことやっていたような・・・。可愛すぎます。

9月26日の東京宝塚劇場。