たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『MESSIAH』_思い出し日記(1)

2018年10月19日 20時30分55秒 | 宝塚
 睡眠障害が続く毎日、やっぱり眠れなくって5時間睡眠からの金曜日、残業分の代休として休みました。1時過ぎには布団に入ったものの、お隣3時ぐらいまでドタンバタン、すごく響いてきて眠れず、今朝は8時前に目がさめてしまいました。それからまた眠れほどの安心感はなく、案の定、廊下の壁の塗装工事?らしくドタンバタン、上からも外もドタンバタン。12時になって人がいなくなるまで部屋を出られませんでした。そんな金曜日、2時間半ほどスパで汗を流しながら、ごりごりの足腰をほぐしました。明日月組の『エリザベート』、11時公演、今夜も眠れなかったらすごくきついなあ。眠れなくても作品がいいから集中できるけどね、できればいっぱい眠りたい。日生劇場でラブネバのチケットをみたいし、日比谷シャンテで宝塚ステージ衣装展やっているみたいなので行きたい。こんな生活もあとわずか。時々来るけどね、そんな気力と体力が続くのいつまでかなあ。半年間は失業給付受けられますがその先また働かねばね、でも今は今が精一杯で先のことはわかりません。一日一日・・・。

 グチはおいといて、断片的思い出し。次回作の先行画像はなんだか理解が追いつかず、まだまだひたっていたい『MESSIAH』、あとからじわじわときています。天草四郎の神秘性、カリスマ性、天草に生きた人々の生き様と熱い心、リノ、鈴木重成、松平信綱の苦悩する様が輝いていた舞台だったと思います。脚本家が描き切れなかった隙間を花組生たちが見事に埋めて、脚本以上のものを導き出していたのではないかという仕上がりでした。9月26日に観劇したときはまだ本来の上品さが垣間見えて手ぬるいかなという感じもあった松倉の殿様が千穐楽ライブビューイングではほんとに憎たらしかった。なんの信念もなく人間としての器が小さい、全くつまらない暴君を、鳳月杏さんがつきぬけてくれていて、幕府側でありながら天草の民をなんとか守ろうと苦悩する鈴木重成、松平信綱の静かな表情の裏にかくされた熱い思いとの対比が見事でした。綺城ひか理さん演じる鈴木(重成)、出番は少ないけど物語のキーパーソン。鈴木と松平信綱を演出家はいちばん描きなかったのでは、って思うぐらいの存在感。26日の観劇後の客席で、鈴木が誰かわからないけどすごく気になる、鈴木ってだれっていう声がきこえました。落城した原城でリノが描きかけたサンタマリアの絵をみつけたのも、四郎に矢文を放ったのも鈴木。場面に直接登場しないのになんとかしようとする、なんとかしたかった、その姿が思い浮かぶような描き方でした。エピローグ、四郎たち天草の人々が光り輝く神の世界へと導かれていくのに対して、愕然と膝を落とす鈴木の姿。ライブビューイングではひきで映し出してくれてほんとにありがとうございました。水美舞斗さん演じる松平信綱の静かな表情の裏に熱い思いを秘めながら、幕府軍としての自分のなすべきことをなさねばならない葛藤がしのばれる姿も秀逸でした。お侍姿がすごく似合っていて美人さん、こんなに芝居力のある方だとは知らなかった。『BEAUTIFUL GARDEN』でも大活躍でした。キリシタンたちによる反乱が起きた知り、自分が赴くという時の台詞に思いがこもっているのもすごく伝わってきました。3日待っても「来なかったな」は来てほしかったのに来なかったという思いが伝わってきました。対する松倉の殿様の家来? これが最後の男役姿だった天真みちるさんの田中宗甫。濃い眉毛をつり上げて敵役として十分すぎるほどのっていました。天草の人々に踏み絵を強要する場面の「踏め!」と言い方が印象的でした。リノが絵を描いている隠れ家ぶり的洞窟を訪れた時の、四郎と対決して敗れて去っていく小物ぶりが子気味よかった。場面場面で好きなところはほかにもたくさん。娘役さんたちが扮する男の子たちがすごく可愛かったし、舞空瞳ちゃんの萬は足が長いのと華のある感じが否が応でも目を引く感じでした。瀬戸かずやさんと桜咲彩花さんの娘役、なんとも美しい家族でした。オープニングのワイルドな明日海りおさんの夜叉王、時間的にはすごく短いけどかっこよくて素敵でした。だんだんとキリシタンの四郎になっていく姿を衣装の変化で上手く表現していましたが、(南蛮絵を)マカオでみたことがあるっていう場面など、夜叉王丸時代に海で暴れていた姿が思い浮かぶような台詞回しでなんとも好きでした。振り返ってみると天草の人々をみなさん心から生きたんだなあとじわじわ。柚香光さん演じるリノのことを書きたいですがまた後日。

9月26日の東京宝塚劇場。




キキちゃんアップ、絵画みたい。