宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』-ライブ配信(6)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/a346649558529ae1eb03d7c879cb34bb
2021年5月5日(水)
宙組 『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』 梅田芸術劇場公演
16時30分~、ライブ配信
無観客で行われた公演の映像がプラミアムプランで配信されました。観客の拍手が一切ない舞台公演をみるのはつらいですが、みえない観客に向かって伝えようとする宙組生たちの研ぎすまされた感覚が胸に迫ります。ライブ配信の観劇録に書いていて、特にもう一度確認したかった場面をみることができて嬉しい限りです。
⇒スパイキャッチャーという、仕事のためなら冷徹になる男性かと思いきや、お母さんはかつてバレエ・リュスのダンサーでニジンスキーと一緒に舞台に立ったこともあるというロベルト。だから、ナチスから芸術家たちを守るためにナチスの高官と通じていたヘルマン@キキちゃんをロンドンに逃がし、再会を約束するという伏線になっていました。スパイキャッチャーである前に一人の人間としてどうするのかを自分に問いかけるロベルトの姿、嚙みしめたいと思いました。
「2幕8場-「シェエラザード」本番-
「シェエラザード」の幕が上がった。初めてのプリンシパル、ゾベイダを踊るニーナ・・・。彼女の情熱、そしてバレエ団に携わる全ての人々、芸術家たちの想いが観客を魅了していく。明日をも知れぬ命を生きる人々におって、バレエ・リュスが残した偉大なる宝石、そのパフォーマンスの一瞬一瞬は、深く心に刻まれた。ロベルトの心の中にも、止めることの出来ない熱い感情がこみあげる。
終幕後、ロベルトはある取引をヘルマンに持ちかけ・・・。」
」
ミハイロフ侯爵(寿つかさ)
「ヘルマン、君は芸術の庇護者としてまだまだやることがある。
今回の件、君(ロベルト)がつかまえるbき相手は私にしてもらえないだろうか。
ユーリはもう私がいなくても大丈夫だ、きっと私が守りたいと願ったバレエリュスの伝承をきっと
受け継いでくれるだろう。
今回行った違法行為の全ての責任は私にある。」
ロベルト(真風涼帆)
「あなた一人が犠牲になると?あなたがたは、まったく、どこまで・・・」
ヘルマン(芹香斗亜)
「命とひきかえでいいと思うほど、愛している、芸術という世界を。
公爵はスパイ行為には関与していない。
君(ロベルト)が摘発すべきは私だ。」
ロベルト
「ヘルマン・クラウスナー、あなたと取引がしたい。
あなたを極秘にイギリス情報部に召喚する。
あなたが知っているドイツの情報をすべて話すと約束するなら、我々はあなたを協力者として保護する。連合国側のために働いてくれれば、これまでのことはすべてなかったことにしよう。どうだ?」
ヘルマン
「君を信じていいのか?」
ロベルト
「仕事と私情は混同しない人間のつもりだったが、私は一人の人間としてあなたがたを守りたい。
父が愛して、母が愛したこの世界を命がけで守ろうとするあなたがたを。」
ヘルマン
「君の申し出に応じよう。
無事にこの時代を生き延びることができたら、友としてうまい酒を飲もう。」
ロベルト
「そして劇場で夢を語り合える日を信じて」
ロベルトとヘルマン、まかキキのハグからロベルトがヘルマンの背中を叩いて無事な再会を目で誓い合った二人。なんどみても胸があつくなります。有村淳さんデザインの衣装の着こなしもとてつもなくカッコいい二人。その後、アルマ@遥羽ららちゃんは、ラディック@紫藤りゅうくんと共に生き延びていったであろうから、一人イギリスに渡ったヘルマンにはまた新たな出会いがあったでしょうか。
宝塚でしか描けない清らかな場面、宝塚だから描ける清らかな世界。嘘と欺瞞にあふれた現実世界からほんのいっとき解き放たれて、心が浄められるような思いです。みなさま、本当に美しい。今まで信じてきたことの多くが幻想にすぎませんでした。もはやほとんどなにも信じられませんが、タカラジェンヌが真摯に芸を磨き続けて命がけで舞台を送り届けてくれていることだけは信じられます。唯一信じられるかけがえのない世界。
『Never Say GOODBYE』を観劇したあとでみると、守りたいもののために命をかけるききちゃんとその姿に心を打たれる真風さんの、男同士の友情という関係性に通じるものがある社会派ドラマ。宙組コーラス、人数半分ですが厚みがあります。
フィナーレの幕があがるとカッコいいポーズを決めて待っていてくれるのききちゃん、拍手がないのつらいですが、真風さんが登場すると生徒さんたちみんなで声出して盛り上げて全身全霊で届けてくれています。「シェエラザード」のずんちゃん(桜木みなとさん)とじゅんはなちゃんのダンスの見応えもあり、見どころは尽きません。
最後、カメラに向けて緊張しながら挨拶する真風さんをひたむきに見つめるキキちゃんとじゅんはなちゃんの表情がアップになると、涙ぐみそうになっているようにもみえます。こんなに素敵な作品を届けてくれたことに感謝しかありません。
キキちゃんが歌う場面のことはまたあらためて書こうと思います。
⇒音楽が奏でられるなかでヘルマン、アルマ、ラディックの過去が語られていく展開、オンデマンド配信中のナウオンステージでキキちゃん(芹香斗亜さん)、「台詞のチョイスとか、やりながら景子先生の作品やってるなー自分って思う」、真風さん「いいもんね」と。すっしーさん(寿つかささん)「キキちゃんの歌が美しい、歌をまくが歌っているというよりもキキちゃんそのものから奏でられている、あふれ出ているように聴こえる」と。このキキちゃんの歌もう一度聴きたくて音楽配信が待たれます。
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/a346649558529ae1eb03d7c879cb34bb
2021年5月5日(水)
宙組 『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』 梅田芸術劇場公演
16時30分~、ライブ配信
無観客で行われた公演の映像がプラミアムプランで配信されました。観客の拍手が一切ない舞台公演をみるのはつらいですが、みえない観客に向かって伝えようとする宙組生たちの研ぎすまされた感覚が胸に迫ります。ライブ配信の観劇録に書いていて、特にもう一度確認したかった場面をみることができて嬉しい限りです。
⇒スパイキャッチャーという、仕事のためなら冷徹になる男性かと思いきや、お母さんはかつてバレエ・リュスのダンサーでニジンスキーと一緒に舞台に立ったこともあるというロベルト。だから、ナチスから芸術家たちを守るためにナチスの高官と通じていたヘルマン@キキちゃんをロンドンに逃がし、再会を約束するという伏線になっていました。スパイキャッチャーである前に一人の人間としてどうするのかを自分に問いかけるロベルトの姿、嚙みしめたいと思いました。
「2幕8場-「シェエラザード」本番-
「シェエラザード」の幕が上がった。初めてのプリンシパル、ゾベイダを踊るニーナ・・・。彼女の情熱、そしてバレエ団に携わる全ての人々、芸術家たちの想いが観客を魅了していく。明日をも知れぬ命を生きる人々におって、バレエ・リュスが残した偉大なる宝石、そのパフォーマンスの一瞬一瞬は、深く心に刻まれた。ロベルトの心の中にも、止めることの出来ない熱い感情がこみあげる。
終幕後、ロベルトはある取引をヘルマンに持ちかけ・・・。」
」
ミハイロフ侯爵(寿つかさ)
「ヘルマン、君は芸術の庇護者としてまだまだやることがある。
今回の件、君(ロベルト)がつかまえるbき相手は私にしてもらえないだろうか。
ユーリはもう私がいなくても大丈夫だ、きっと私が守りたいと願ったバレエリュスの伝承をきっと
受け継いでくれるだろう。
今回行った違法行為の全ての責任は私にある。」
ロベルト(真風涼帆)
「あなた一人が犠牲になると?あなたがたは、まったく、どこまで・・・」
ヘルマン(芹香斗亜)
「命とひきかえでいいと思うほど、愛している、芸術という世界を。
公爵はスパイ行為には関与していない。
君(ロベルト)が摘発すべきは私だ。」
ロベルト
「ヘルマン・クラウスナー、あなたと取引がしたい。
あなたを極秘にイギリス情報部に召喚する。
あなたが知っているドイツの情報をすべて話すと約束するなら、我々はあなたを協力者として保護する。連合国側のために働いてくれれば、これまでのことはすべてなかったことにしよう。どうだ?」
ヘルマン
「君を信じていいのか?」
ロベルト
「仕事と私情は混同しない人間のつもりだったが、私は一人の人間としてあなたがたを守りたい。
父が愛して、母が愛したこの世界を命がけで守ろうとするあなたがたを。」
ヘルマン
「君の申し出に応じよう。
無事にこの時代を生き延びることができたら、友としてうまい酒を飲もう。」
ロベルト
「そして劇場で夢を語り合える日を信じて」
ロベルトとヘルマン、まかキキのハグからロベルトがヘルマンの背中を叩いて無事な再会を目で誓い合った二人。なんどみても胸があつくなります。有村淳さんデザインの衣装の着こなしもとてつもなくカッコいい二人。その後、アルマ@遥羽ららちゃんは、ラディック@紫藤りゅうくんと共に生き延びていったであろうから、一人イギリスに渡ったヘルマンにはまた新たな出会いがあったでしょうか。
宝塚でしか描けない清らかな場面、宝塚だから描ける清らかな世界。嘘と欺瞞にあふれた現実世界からほんのいっとき解き放たれて、心が浄められるような思いです。みなさま、本当に美しい。今まで信じてきたことの多くが幻想にすぎませんでした。もはやほとんどなにも信じられませんが、タカラジェンヌが真摯に芸を磨き続けて命がけで舞台を送り届けてくれていることだけは信じられます。唯一信じられるかけがえのない世界。
『Never Say GOODBYE』を観劇したあとでみると、守りたいもののために命をかけるききちゃんとその姿に心を打たれる真風さんの、男同士の友情という関係性に通じるものがある社会派ドラマ。宙組コーラス、人数半分ですが厚みがあります。
フィナーレの幕があがるとカッコいいポーズを決めて待っていてくれるのききちゃん、拍手がないのつらいですが、真風さんが登場すると生徒さんたちみんなで声出して盛り上げて全身全霊で届けてくれています。「シェエラザード」のずんちゃん(桜木みなとさん)とじゅんはなちゃんのダンスの見応えもあり、見どころは尽きません。
最後、カメラに向けて緊張しながら挨拶する真風さんをひたむきに見つめるキキちゃんとじゅんはなちゃんの表情がアップになると、涙ぐみそうになっているようにもみえます。こんなに素敵な作品を届けてくれたことに感謝しかありません。
キキちゃんが歌う場面のことはまたあらためて書こうと思います。
⇒音楽が奏でられるなかでヘルマン、アルマ、ラディックの過去が語られていく展開、オンデマンド配信中のナウオンステージでキキちゃん(芹香斗亜さん)、「台詞のチョイスとか、やりながら景子先生の作品やってるなー自分って思う」、真風さん「いいもんね」と。すっしーさん(寿つかささん)「キキちゃんの歌が美しい、歌をまくが歌っているというよりもキキちゃんそのものから奏でられている、あふれ出ているように聴こえる」と。このキキちゃんの歌もう一度聴きたくて音楽配信が待たれます。