産経の『正論』を読むと勉強になる!
金正恩委員塗油とトランプ大統領・安倍晋三首相は全く同じ位置にいる!
朝鮮半島の非核化は非現実的!
核兵器による攻撃を抑止するためには
核兵器を放棄するようにお願いするよりも
歴史的に証明された「相互確証破壊」による抑止システムが効果的
日本・北朝鮮が核武装を拒否する道を選ぶのならば、核兵器以外の手段による「相互確証破壊」を追求すべき
高精度長射程ミサイルや人工知能を搭載した無人兵器がある!
こんな暴論と妄想ではなく
憲法平和主義と非核三原則を使う!活かす政権だろう!
日本国民が選択する途はたった一つだ!
核兵器放棄の期待は非現実的だ 日本は核兵器以外の手段による「相互確証破壊」で対抗せよ
【正論】東京国際大学教授・村井友秀 2017.5.16 09:00更新
http://www.sankei.com/column/news/170516/clm1705160006-n1.html
中国や北朝鮮は核兵器を持っている。北朝鮮は「戦争になれば日本は放射能雲に覆われる」(『労働新聞』5月2日)と威嚇し、14日に日本海へミサイルを発射した。日本はいかにして大量破壊兵器の脅威に対抗すべきか。
愛国者の邪論 核兵器保有国は中国や北朝鮮だけではありません!まず、この設定が問題です。こんな簡単なことをスルーして始める「正論」とは呆れます。
≪貧乏国が固執した魅力的兵器≫
大量破壊兵器の中で、化学兵器と生物兵器は国際条約の化学兵器禁止条約と生物毒素兵器禁止条約によって使用・保有・開発が禁止されている。他方、核兵器は「核兵器による威嚇・使用は一般的に国際法に反するが、国家の存亡が懸かる自衛のための極限的状況下での核使用は合法・違法とも言えない」(国際司法裁判所)というものである。また、「原爆の技術そのものが悪魔性を帯びているのではなく、その技術を使う国の意思によってその性格が決まる」(ガンジー・インド首相)という見方もある。
さらに、核兵器には別の側面がある。「核兵器が存在する世界では、最強の国家の半分以下の経済力の国家でも大国の地位を保持することができる」(国際政治学者のケネス・ウォルツ氏)と言われている。
核兵器は低コストで通常兵器の劣勢を相殺する。1平方キロに展開している敵を殲滅(せんめつ)するために、通常兵器を使用すれば2千ドル、核兵器では800ドル、化学兵器では40ドル、生物兵器では1ドルかかる。すなわち、核兵器は貧乏国にとって魅力的な兵器である。中国も貧しかった時代、通常兵器を近代化する経済的余裕がなく、安価な核兵器とただ同然と見なしていた人民の命を大量消費する人民戦争によって米軍に対抗しようとした。(引用ここまで)
愛国者の邪論 この設定にも問題があります。トリックです。以下ご覧ください。
核兵器保有のコスト [2009年04月16日(Thu)] http://blog.canpan.info/okazaki-inst/archive/731
なぜ核兵器を持とうとするの?http://ncode.syosetu.com/n2432bk/24/
北朝鮮の核兵器、開発費は国民1年半分の食糧に相当―韓国メディア配信日時:2016年1月8日(金) 17時0分
http://www.recordchina.co.jp/b126623-s0-c30.html
老朽化するアメリカ核戦力、次期政権に降りかかる巨額更新費用2016年10月3日(月)19時50分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-5944.php
1963年、中国政府は「たとえズボンを穿かなくても核兵器を作る。米帝国主義の核恫喝(どうかつ)の前で土下座することはない」(陳毅外交部長)と主張した。65年、パキスタンも「インドが核兵器を持てば、国家の名誉を守るためにわれわれは草や葉を食べても核兵器を持つ」(ブット人民党党首)と述べている。北朝鮮も「米国が制裁ごときで民族の命であり国の宝であるわれわれの核抑止力を奪えると思うのなら、それ以上の妄想はない」と言っている。
現代世界では国家が最高の権力を持っており、これらの国家に核兵器を放棄するように命令できる機関は存在しない。したがって、これからも核武装を図る国家は現れるだろう。他方、「米国は通常兵器の分野で圧倒的に優位な立場に立っている。したがって、核兵器を全廃し、通常兵器のみが存在する世界になれば米国の優位は万全になる」という意見も米軍の中に存在する。(引用ここまで)
愛国者の邪論 国際社会=国連における核兵器禁止条約締結の運動・日本における核兵器廃絶・非核運動は全く見えていません!いやいや、隠蔽しているのでしょうか!?それとも不勉強?無知?
≪恐怖が支えた冷戦の「平和」≫
さらに核兵器には飽和点がある。核兵器の破壊力は巨大であり、敵国の中枢を破壊できる核兵器があればそれ以上の破壊力は不必要になる(飽和点)。しかし通常兵器は破壊力が小さく、戦争に勝つには常により大きな破壊力を追求しなければならない。通常兵器の近代化競争には限度がない。
冷戦時代、フランスの対ソ抑止戦略はソ連の国力の15%を破壊することであった。15%の国力の破壊はソ連が耐えられる限度を超えるとフランスは考えた。フランスの計算によれば、フランスとソ連の核戦力の差から、戦争になればソ連の国力の15%、フランスの国力の95%が破壊され、共に致命傷を負うことになる。15%を破壊されても95%を破壊されても耐え難い損害を受けたという心理的ダメージは同じである。フランスの抑止戦略は、ソ連がフランスを攻撃すればソ連は少なくとも片腕を失うことを保証することであった。フランスは核ミサイルを搭載した6隻の原子力潜水艦で、このメカニズムを保証しようとした。冷戦時代の米ソの抑止戦略も同じであり、戦争になれば共に滅びる「相互確証破壊」戦略であった。この恐怖の構造が冷戦時代の「長い平和」を支えたのである。(引用ここまで)
愛国者の邪論 「恐怖が長い平和を支えた」論は、軍需産業の思想と論理を隠蔽するデタラメのトリックです。「核兵器を使えない恐怖による平和」より「核兵器のない恐怖を感じない平和」を構築することの方が、よほどカネがかからない!命と財産を失わない安全安心の装置は何か!全く無視・隠ぺい・黙殺しています。「軍事優先」論の最大最高の欠陥です。「軍事安全神話」論ではなく「非軍事安全装置」の構築こそ、平和の土台です。
日本国憲法前文は、以下のようにして平和を構築すると宣言しています。これは20世紀に戦争を違法化した人類の知恵を体現したものです。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
≪現代科学が新たな抑止を可能に≫
核兵器保有国が核兵器を放棄することを期待するのは非現実的である。核兵器による攻撃を抑止するためには、核兵器を放棄するようにお願いするよりも、歴史的に証明された「相互確証破壊」による抑止システムが効果的である。ただし、日本が核武装を拒否する道を選ぶのならば、核兵器以外の手段による「相互確証破壊」を追求すべきである。現代科学は核兵器によらない「相互確証破壊」を可能にしつつある。高精度長射程ミサイルや人工知能を搭載した無人兵器などが開発されている。米国も原子力潜水艦に搭載したミサイルの弾頭の一部を核兵器から通常兵器に変えた。(引用ここまで)
愛国者の邪論 この論法では北朝鮮の核兵器保有は「容認」となります。驚きです。産経の『正論』で展開しているのですから!日本には「無人兵器」の保有を主張しています。この御仁には憲法などは全く範疇にないのです!これが大学で学生に指導しているのですから、恐ろしい!いやいや、対策を講じていかなければなりません!こんなデタラメを信じた若者が増えていってしまったら、憲法を土台から崩していこうという企みを封じていかなければなりません。
この思想には他人の命など、知ったことではない!しかも、人間の尊厳も!人間を殺すのはゲーム感覚なのです。生身の人間がどのようにして殺されるのか!その人の人生を奪う!遮断することなど、全く意に介さない!恐るべき思想の持主と言わなければなりません。このような思想が政治に反映されていくとしたら、国際社会はメチャクチャになってしまいます。人間の尊厳を否定する人殺し思想は、「思想の自由」「表現の自由」と言えるか!検証が必要です。
また、核兵器は道徳的に悪であると考える国は、核兵器による報復を躊躇(ちゅうちょ)するかもしれない。報復がないと攻撃側が考えれば先制攻撃を抑止できない。他方、通常兵器による報復は罪悪感がなく確実に実行されるだろう。抑止のポイントは二つある。一つは人間を動かす最大の動機は恐怖であること、二つ目はコストをかけるほど抑止の信頼性が高くなることである。(東京国際大学教授・村井友秀 むらいともひで)(引用ここまで)
愛国者の邪論 これまた短絡的思想と思考回路です。核兵器は人道主義が発展してきた20世紀において、ヒロシマとナガサキを体験した人類にとって「非人道兵器」で「道徳的に悪であると考える」のは、何も国際社会を出すまでもなく、広島・長崎・ビキニ・福島を経験した日本では「常識中の常識」ではないでしょうか!
しかも、その後の論理のメチャクチャさには驚きです。
「核兵器は道徳的に悪であると考える国は核兵器による報復を躊躇するかもしれない」とはどのようなことを言いたいのか?全く判りません!
「報復がないと攻撃側が考えれば先制攻撃を抑止できない」というのも、そもそも『報復』などする必要がない外交関係を構築していれば、このような思考回路は出てくるはずがありません。この御仁の思考回路は、いつも「脅威と危機の連鎖」でグルグルめぐりまわっているのでしょう!疲れるでしょうね!いつも『恐怖』があるからこそ「平和が保たれている」と考えているのですから!そのためにはカネをふんだんに使え!と、あります。軍需産業=「死の商人」の手下!?申し子?番頭?宣伝マン?
この思想は、「一般人」には無縁の思考回路です。こうした妄想を見ると、軍事より非軍事で対話と交流で平和を維持することの方がよほどカネが有効に使えることがわかります。
そういえば、NHKの大河ドラマの「真田丸」と「おんな城主直虎」を見ていると、確かに現代作家の脚本ですが、それでも、あの戦国時代であっても、如何に戦(いくさ)を回避して、命と領地を守るか、が描かれています。愛国者の邪論は、ここにも憲法9条の源流を見ることができる!と確信するものです。
そのように考えると、「相互確証破壊」論ではなく『相互信頼共生』論=憲法平和主義=非核三原則の具体化こそ、『恐怖なき平和』の土台と言えるのではないでしょうか!