アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

入試、学校側だって必死です

2011年07月01日 | 高専生活
入試は、もちろん受ける方だって、行きたい学校に合格したいから必死だけど、取る方だって必死です。

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優秀な学生を確保できるかどうかに、学校の浮沈もかかってるんですからね。

先日、高専保護者会のあとの宴会には、担任の先生も参加されてたのですが、この先生は入試の工夫についてもいろいろ興味深い話をしてくださいました。

高専の入試は、推薦と一般の二つに分かれています。

推薦のほうは、内申が規定以上あることが受験の条件で、その上で、内申+面接+適性検査で選抜が行われます。内申の規定は、平均4以上。かつ、英語と数学はそれぞれ4以上でなくてはいけません。ですが、受験の資格さえ取れれば、あとは配点からいってわりと、適性検査勝負なんです。倍率は、一般入試よりむしろ高めです。

適性検査の内容は、算数とも数学ともつかないパズルのようなものです。先生がいうには、説明会のときとかに「適性検査についてはどのような対策をしたらよいですか」という質問を受けることがあるけれど、とにかく「対策できないように作っているので」としかいいようがないとのことでした(^^;;

問題サンプルをやってみた感じでは、またろうはこの検査ならものすごく強そうで、推薦の受験資格さえとれればイケそうに思えました。あくまで想像です(笑)でもまたろうに向いている試験内容ではあります。ギリで平均4をクリアしたのに、ご丁寧に英語は3で、受験できなかったのは残念でしたが。

一方、一般受験のほうは、受験の条件がありませんので、内申は何であっても受けられます。ただ、二割は算入されますのでもちろん良いに越したことはありません。でも、都立が最低でも三割算入されることを考えれば(学力選抜の一割枠は別として)、内申の比重は低く、当日試験勝負といえるでしょう。試験は、英数国理の四科目で、全国の国立高専共通の問題を使います。

問題は、数学でいうと都立共通問題ほどやさしくはないけれど、桐朋や東工大附よりはだいぶやさしいという感じ。英語や国語はかなり平易な問題です。

問題は全高専共通なのですが、扱いは共通ではありません。社会を採用している高専もありますし、配点も共通ではないようで、またろうの高専の場合は数学の比重が二倍で計算されます。要するにそういうところは各高専が工夫を凝らしているわけです。

このようにまったく違う二つの方法の入試ですから、中に入ってみてからの成績で比べて、どちらで取る学生の方が優秀、とかの差があってもよさそうなもんですが、先生がおっしゃるにはまったくもってどちらともいえないそうです。さらにいえば、入試のときの成績と、入学後の成績の相関もはっきり出ないくらいだそうで。

そこらへんを突き詰めると、じゃあ入試をどう工夫しても意味ないじゃん、となって空しいですが別にそんなことはないんだと思います。実際に、高専に入った子たちを見ると、なんとなくある傾向を持って集まっているようですし、それなりに基礎学力は持っている子が集まっているようですからね。入試で数学の成績がいい子が必ずしも中に入ってからいい成績を出さない(…どきっ)というのはそうかもしれませんが、入試要項を見たときに、少なくとも「数学を重視している」というメッセージは伝わりますし。

先生が話していた中に、国立大学で、入試と大学での成績の相関を研究したものがあるそうで、それでもやはりあまり入試の成績と入学後の成績の相関はなく、強いていえば、理系学部ですら「現国」が一番相関があったとか。

入試での評価軸を工夫したければ、一般入試の入試問題を独自のものにすればいちばん良さそうに思いますが、もちろんそれは大変なことですし、もしかしたら横との関係か何かでできないことなのかもしれません。一番独自色を出しているのは「適性試験」で、これは内申があてにならなくなった(相対評価)ために追加したもの。

昔でいうと、推薦ではコンスタントにまじめにやる子を取り、一般では「一発屋」というと語弊がありそうだけどとにかく当日試験で通す勢いのある子を取るというイメージだけれど、今はむしろ、一発バクチの推薦、スタンダードな問題構成で、コンスタントにがんばれば取れる一般入試という感じになっているかも、と先生。

ま、そこまでやっても、今のところ、推薦で取った子のほうが良いという結果でもなく、なかなか悩ましいんだそうな。

結局のところ、高専に入ってからの成績というのは、どのくらい勉強するかという態度によるところが大きく、それを入試で測ることは難しいのでしょうね(だから助かったともいえる…)

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コメント (4)
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