アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

大学で学ぶ数学というもの

2014年11月02日 | 大学生活
大学入試の数学は得意じゃなかった(というか苦手)けど、大学に入ったらまじめにやろうと思ってた。だって「いちおう」理系に行くんだものね…

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数学がいらないって話はないじゃないですか。数学科に行くこととか金輪際ないにしても。

でも結局のところ、「実数の連続性(イプシロンデルタ論法)」のあたりで出鼻をくじかれてそれっきり。

実数なんてごちゃごちゃいわなくたってぶっちゃけ連続に決まっとるわ!! 誰得なんだよこの授業。
もちろん実際のところ、何の役に立つのかわからなかったというより徹頭徹尾わからなかっただけなんだけど。
第一、先生が人に語る態度でなくもぐもぐとしゃべってるし、
判読不能な字を書いていてわかってない人はノートも取れないし、
一時間座っていても得るところが何ひとつないので速やかに授業欠席が常態となった。

イプシロンデルタは解析とかいう授業のほうで、もうひとつは行列とかいちおうとっかかりのある内容だったと思うけど、伝える気のない授業してたところは同じで、やっぱりあっという間にわからなくなった。

一年と二年合わせて、数学の授業は数回しか出たことないと思う。そういう人がたぶん過半数だった。よく考えると異常な事態で、そんなのを放置しておいていいわけはないと思うが(高校や高専だったらヤヴァイでしょ?)、特になんとも思われていなくて、何をやってるかもわからない迷える子羊たちの大半に、どうにかして粛々と単位を配布して月日は過ぎていった。

そんな具合だったけれど、私が数学に関して何一つ学ばないで大学を出たかというと、厳密にいえばそうではない。

たとえばFORTRANで数値計算のプログラムを作るような演習があって、ルンゲ=クッタ法で微分方程式の(近似)解を出すとか、ちゃんととっかかりもあって、かつ、何かしらの役に立ちそうなニオイのするものがいろいろ並んでいた。あるいは、音声処理の実験のときに、フーリエ変換が出てきたり、実験結果を整理するには当然だけど統計の考え方が必要になったりとか。

要するに、大学に入ってまず現れた数学の先生というのは、「数学科」に進んで数学の研究をするようになった人たちで、そこまで数学オタクでない凡百の人たちの考えていること(というか、何がわかって何がわからないか)を理解していない。する気もない。

一方、三年以降の授業に出てきて私に数学「の一部」を教えてくれた先生は、数学の先生ではなくて、もしかしたら学生時代、数学が苦手だったかもしれないが、自分のお仕事に数学が必要になって使っている人たちである。

もともと、私だけでなくほとんどの人が数学者にはならないクラス(生物、化学、薬学、医学などが多い)で、あの数学の授業をすることに、なんらか建設的なポリシーがあったとは考えられない。もしも数学以外の理学部・工学部・医学部などで切実に必要になる数学を、使えるように演習を交えながら教えていたとしたら、ぜんぜん違ったことになっただろう。

またろうの教科書(「高専の数学」)を見たら、高校範囲を抜け出したあとの数学も、私に読める内容で並んでいて、ちょっと感動した。やればできるじゃないの!! …というのは、私が、という意味じゃなくて、私でもわかるようなカリキュラムが作れるじゃないの、ということである。もともと、高専は、数学者を輩出するつもりはなくて、工学に使うための数学を考えているので、こうなっているんだろう。

能力と熱意に欠ける学生の面倒なんか見られない、と数学の先生はいうかもしれないけど(^^;; 少なくとも高校までの数学がある程度できたはずの人を集めておいて、ゼロよりイチくらいの教育ができなくてどうするんだ。甘えてんじゃないよ!! といいたい。少なくとも、xとyの判別ができる字を黒板に書けるくらいには練習しておこうね!!

今はだいぶ違うのかもしれない。学生が授業評価したりするらしいし。

漫然とあんな授業やってたら、「そんなの意味ないから、東大ももうL型大学でいいです!!」っていわれちゃうかもしれないよね。

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コメント (16)
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