「題名のない音楽会」はとりあえず録画しておいて、時間があれば見るという調子なので、世の中から遅れをとっているけれど、今日見たのは「教科書を超えた音楽会」というタイトルの放映(むっちゃ「題名」ついとるやん、というツッコミはとりあえずおいとくとして)。
←まぁテレビ番組を真摯に作るというのも難しいんだろうけど
ここでいう教科書というのは、まぁ「四分音符」なら「八分音符」の倍の長さあるとか、そういう算数どおりに割り切れる世界のことを指している。
で、生き生きした音楽…というか演奏として意味のある音楽にするためには、それプラスアルファが必要なので、そのコツを伝授しましょうという趣旨らしい。
ピアノを弾く人なら日々そのことを考えているわけですが、でも考えても考えても終わらないほど、そういうたぐいのことって、山のようにあるだろうからいったいどのように紹介するんだろ、と興味深々。すると、
取り上げたポイントは以下の三つ。
(1) スタッカートは音を短くきるのではなく、特別な音にする
スタッカートがついてる音は短く切る、というのがいわゆる教科書的な意味なんだけど、単に短くピッと切ったら表情もへったくれもない、もっと「特別な音」をということで。特別な音っていったい何なのかってことになるけど、やや長さがあってふんわり膨らみがあるような音だといいたいのかな。
(2) 半音は全音よりエネルギーを使え
これはもういうまでもなく調性音楽の推進力の肝だから、たとえば「シ」から「ド」に行くことで解決するとか(ハ長調の場合)、半音があるというのは超重要なんですよね。「シ」から「ド」に行くのに限らず、臨時記号が付くことで半音進行になる場合もそこに気持ちが入るというか、わぁどこに行っちゃうんだろうって不安になったりとか、曲の中でのポイントであることは間違いない。そこに、エネルギー注入。
(3) 「イン・テンポは音楽に存在しない」
練習のときはメトロノームに合わせて弾いたりすることもあるかもだけど、カッチカッチにきっかり合わせて進行するというのは音楽とはいえない、という主張。あるときは微妙に、そしてあるときはあからさまに揺れているからこその音楽。
これらのポイントについてはいずれも、「で、どう演奏するとそうなるの?」って疑問に答えないと意味がないので、それぞれ1フレーズを使って比較実演をするんです。
つまり、
・短いだけのスタッカートで弾いてみます…
・特別な音にしたスタッカートで弾いてみます…
ってな感じ。番組中は、「あぁ確かに違いますね」なんてやってるんだけど…
確かに違うことは違うんだけど…
あのね。
どの実演も結局、今説明してるポイントだけじゃなくてもうすべてが違う演奏なのよ。
違うの当たり前すぎてもぅ。
我が家では「これ、ドゥーッドゥ、ドゥーッドゥ♪ だね」という評判でした。つまり、ライ〇ップのあれね。
ビフォーとアフターは姿勢から表情からもうすべてが違っていてハラ肉の分量だけの違いじゃない。ってやつ。
もちろん、その説明で納得してもらえたとすればとりあえずそれでいいよね。
別に文句を言うにはあたらない。嘘じゃないし、わりと役に立つノウハウでもあるし。
スタッカートの話は、単にスタッカートを長めに切ればいい? って誤解される可能性はありそうだし、
あと、インテンポの話はなかなか危険というか、てきとーにぐだぐだに揺らされたら逆に、音楽的もへったくれもなくなりそうで怖いけどな。
どんな心得であっても、単独で存在するようなものじゃないから実演するのも難しいってことはある。
しかも、テレビ放映で万人に納得してもらえるような実演というと大げさにするしかないってこともある。
ただそれを差し引いてもそんなにうまい実演じゃなかったような気はする。
レッスンがうまい先生というのは、そういう実演がうまい人だよね。
比較実演に説得力があれば別に全体を演奏する必要はないし。
(まぁそういうことを考えても、レッスンが「演奏権」云々というのはどうもピンとこない)
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←まぁテレビ番組を真摯に作るというのも難しいんだろうけど
ここでいう教科書というのは、まぁ「四分音符」なら「八分音符」の倍の長さあるとか、そういう算数どおりに割り切れる世界のことを指している。
で、生き生きした音楽…というか演奏として意味のある音楽にするためには、それプラスアルファが必要なので、そのコツを伝授しましょうという趣旨らしい。
ピアノを弾く人なら日々そのことを考えているわけですが、でも考えても考えても終わらないほど、そういうたぐいのことって、山のようにあるだろうからいったいどのように紹介するんだろ、と興味深々。すると、
取り上げたポイントは以下の三つ。
(1) スタッカートは音を短くきるのではなく、特別な音にする
スタッカートがついてる音は短く切る、というのがいわゆる教科書的な意味なんだけど、単に短くピッと切ったら表情もへったくれもない、もっと「特別な音」をということで。特別な音っていったい何なのかってことになるけど、やや長さがあってふんわり膨らみがあるような音だといいたいのかな。
(2) 半音は全音よりエネルギーを使え
これはもういうまでもなく調性音楽の推進力の肝だから、たとえば「シ」から「ド」に行くことで解決するとか(ハ長調の場合)、半音があるというのは超重要なんですよね。「シ」から「ド」に行くのに限らず、臨時記号が付くことで半音進行になる場合もそこに気持ちが入るというか、わぁどこに行っちゃうんだろうって不安になったりとか、曲の中でのポイントであることは間違いない。そこに、エネルギー注入。
(3) 「イン・テンポは音楽に存在しない」
練習のときはメトロノームに合わせて弾いたりすることもあるかもだけど、カッチカッチにきっかり合わせて進行するというのは音楽とはいえない、という主張。あるときは微妙に、そしてあるときはあからさまに揺れているからこその音楽。
これらのポイントについてはいずれも、「で、どう演奏するとそうなるの?」って疑問に答えないと意味がないので、それぞれ1フレーズを使って比較実演をするんです。
つまり、
・短いだけのスタッカートで弾いてみます…
・特別な音にしたスタッカートで弾いてみます…
ってな感じ。番組中は、「あぁ確かに違いますね」なんてやってるんだけど…
確かに違うことは違うんだけど…
あのね。
どの実演も結局、今説明してるポイントだけじゃなくてもうすべてが違う演奏なのよ。
違うの当たり前すぎてもぅ。
我が家では「これ、ドゥーッドゥ、ドゥーッドゥ♪ だね」という評判でした。つまり、ライ〇ップのあれね。
ビフォーとアフターは姿勢から表情からもうすべてが違っていてハラ肉の分量だけの違いじゃない。ってやつ。
もちろん、その説明で納得してもらえたとすればとりあえずそれでいいよね。
別に文句を言うにはあたらない。嘘じゃないし、わりと役に立つノウハウでもあるし。
スタッカートの話は、単にスタッカートを長めに切ればいい? って誤解される可能性はありそうだし、
あと、インテンポの話はなかなか危険というか、てきとーにぐだぐだに揺らされたら逆に、音楽的もへったくれもなくなりそうで怖いけどな。
どんな心得であっても、単独で存在するようなものじゃないから実演するのも難しいってことはある。
しかも、テレビ放映で万人に納得してもらえるような実演というと大げさにするしかないってこともある。
ただそれを差し引いてもそんなにうまい実演じゃなかったような気はする。
レッスンがうまい先生というのは、そういう実演がうまい人だよね。
比較実演に説得力があれば別に全体を演奏する必要はないし。
(まぁそういうことを考えても、レッスンが「演奏権」云々というのはどうもピンとこない)
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