アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

崩してかっこよくなるならいいけど

2017年09月21日 | バイオリン
今日はバイオリンレッスンでした(^^) レッスンのあと、「今日は〇〇さん(超ビッグネームのバイオリニスト)が来てレッスンをするんだけど、聞きたい人はどうぞって」ということで、そんな機会滅多にないので残って聞いていくことにしました。

   にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ←プレシャスな不思議体験でした。

レッスンを受ける人は、中川Vn先生の先輩バイオリニスト。伴奏は、中川P先生で、レッスン曲はなんと「ロンドンデリーの歌(別名: ダニーボーイ)」で、イージーリスニング的なおしゃれなピアノ伴奏のついてる編曲。「こういう、『雰囲気の曲』って教えてもらったことないからさ、どうなるのか興味津々で」とその先輩バイオリニストさん。確かに、音大とかではやらんでしょうね。

レッスンが始まって、まず一回も弾いてないうちから、弓の持ち方だの立ち方だのの話に長々なり、要するに無駄な力が抜けるようにして、かつ、ちゃんと弾けるというのはどういうことかという…そういや結局ピアノもそういう話になりますけどね。

…なんだか禅問答みたい…

ほらバイオリンの入門者なら、まずは「あごでバイオリンを支えられるように」ってな話になるでしょ。
それが、あごでバイオリンで支えずにポジション移動も移弦もするにはどうしたらいいかってところから始まるわけで。

それで、いよいよ演奏が始まりますと、まぁ当たり前ですがふつう以上にいい感じに演奏されてます(生徒もバイオリニストですから)。

しかしそれを聞き終わりますと、
「ちょっと速いかな? メトロノーム60出してくれる?? そうそう、このくらいでいいんじゃないかな…」
とメトロノームをスタートさせ、
「崩してかっこよくなるならそれでもいいんだけど、そうじゃないんだったら、クラシックでそのまま弾けばいいと思う」

あれ。「そうじゃないんだったら」とかって、ずいぶんさらっとズバッといきましたね。

そしてなんと、メトロノームを動かしたまま、それにきっちり合わせて伴奏させ、自分もきっちりきっかりメトロノームに合わせつつ、ほんとにかっこよくハートフルに弾いてくれました(o_o)

うぉぉぉここからかっ

そこからさらに禅問答ぽくなり。。

一般には、ニュアンスをつけるというか、何かテクニックみたいなもので色付けしていくことが表現だと思ってるけど、
余計なことをしない
そのままプレーンに(無駄な力を入れないということでもある)弾くことで、むしろ心がそのまま弓から弦に伝わるように。

「手でつなげない、頭でつなげる」
「脳波でつながる(伴奏者と、後ろのお客さんと」
「楽器を弾いてる場合じゃない」(←禅!?)

エスプレッシーボといっても、自分の感情ということじゃなくて、曲に表されているものを表現するってこと。違う自分になれる。演じる。

「自分じゃない人が弾いてるのを聞きたい」という先輩のリクエストで、選手交代して中川Vn先生が弾いたりもしたんだけど。
なにせ夫婦ですし、いつもアンサンブルしてますし、息ぴったり合った演奏なんです。ふつう以上の意味で。
でも、その「脳波でつながる」レベルまで来てない(らしい)。確かに〇〇さんがすごくニュートラルな弾き方をすると、「アンサンブル」であるレベルが違って聞こえるんです。

なんだかわけがわからないよ…

不思議体験でした。


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コメント (2)
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