アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

先生、審査員としてのダン・タイ・ソン

2021年12月15日 | ピアノ
私にとってのショパン・コンクールといえばともかくダン・タイ・ソンから始まる。

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中学生になって、自分の部屋に「ラジカセ」を置いて「FMエアチェック」をするようになり、そのころばんばんかかってたのがダン・タイ・ソンのショパンなのだ。
(ラジカセもエアチェックも死語かな…)

そのころ若かった(当たり前)ダン・タイ・ソンも今ではいいおじさんになってるわけだけど、引き続きショパン・コンクールでは絶大なる存在感を持っている。

審査員をしているだけでなくて、弟子を送り込んでは入賞させていますからね(前回はケイト・リウとか)。今回はいよいよ優勝ですよ(ブルース・リウ)。

まぁしかし、ケイト・リウとブルース・リウは全然弾き方が違いますね。今回は優勝者のブルース・リウのほかにJJジュン・リ・ブイとカイミン・チャンもダン・タイ・ソン門下だそうですけどみんな違うね。けっこうばらばら。

ショパン12月号にあるブルース・リウのインタビューによれば、ダン・タイ・ソン先生は
「私たちの個性を見抜いて、大きな視野でそれぞれの個性を自由に伸ばしてくださるんです。こう弾きなさいと教えるのではなく、自由に弾かせて境界線を超えるとストップをかける。」

ダン・タイ・ソン先生の側のインタビューでは
「教師にとって最も難しいことは、自分の好き嫌いを忘れて生徒を指導することです。自分の好みに合った生徒を教えるのは簡単ですが、生徒たちはそれぞれ違います。教師はエゴを忘れて、彼らの個性を受け入れ、そのよい面を伸ばさなければなりません。私も以前は、どの生徒にも自分の好みを押し付け、画一的な指導をしていました。でも、最近は経験を積んで少し変わってきました。生徒の才能を自由に開花させ、境界を越えそうになったら注意する。今の私の役目は警察官です(笑)。」

おもしろいですね。それで実際次々に成果が出ているわけで、成熟した現在のダン・タイ・ソン先生は生徒それぞれのよいところを見出し、それを伸ばして、はみ出しそうになったら整えることができているのでしょうね。それって、けっこう難しいことだとは思いますが。

ところで、そんなダン・タイ・ソン先生は、審査員としてはどんな評価をするのでしょうか。

まず、インタビューによりますと
「ピアニストとして完璧であるより音楽家として何かを持っているかどうか…(略)少し傷があっても、何かメッセージを持っているピアニストを認めたいと思いました。」

一次予選の採点表では

沢田(24) 反田(19) 角野(23) 牛田(23) 古海(20) 小林(23)

沢田・角野が高く評価されています。反田くんの19はびっくり。むしろ…完成されたピアニスト然としすぎていたのかしらん??

二次予選では

沢田(18) 進藤(20) 反田(22) 角野(18) 牛田(19) 古海(19) 小林(21)

あれれ。まぁ確かに反田くんの二次はよかったけども…角野くんも一次より二次のほうがよかったと思うんだけど。

三次予選では

進藤(22) 反田(21) 角野(19) 古海(20) 小林(23)

うーん…ダン・タイ・ソン審査員とはあんまり意見合わないみたい(笑) ダン・タイ・ソンの演奏は今でも好きなんだけれども。

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