ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

母がいない日々にもどる

2007-11-05 22:07:57 | 年老いた母
2日に息子の運転で夫と母と4人で実家に行く。息子には母が退院して間もないので、慎重に運転してねと言ったら、後で緊張したと言って笑っていた。

高速のサービスエリアは何処でも、車椅子マークの所に駐車出来るので本当に助かる。ちゃんと屋根も付いているし。でも、息子の車は車椅子のマークも付いていないし、若者の好む車なので誰も乗っていないと正義感の強い人は、ムッとするだろうなと思った。

実家に帰ると、母はどこもかしこも変わらない佇まいに涙ぐんだ。父が亡くなった一年前は庭のもみじの木々が真っ赤に燃えていたが、今年は10枚くらい?しか赤くなっていない。大きな山茶花の木が白い花で満開だったのに、それも、つぼみだけで一輪も咲いてはいない。でも、寒かった。

一周忌の法要には親戚が集まり、一人ひとりと話し合いながら母は喜んだ。皆が、去年よりも元気になったみたいだと喜んだ。父が亡くなった時は、本当に何もかも分からなくなっていてどうしょうと言う状態だったから。

私は夫と息子と4日には帰って来たが、母達はもう一日泊まった。もう会えるかどうか分からない近所の人達と母との時間を持つ為に。

家に帰って来たら、母が居なくなって家の中が広くなったように感ずる。いつもチョコンと座っていた母の場所に母が居ないのが寂しい。夫と二人で食事をしながら「何か、忘れ物をしたみたいで落ち着かないわ」「うん、何か寂しいね」と。

母がアレが不思議、コレが不思議と言っていた事を思い出す。特に「頭の中に、沢山の言葉が書いてあって、その一つ一つをじっと見て考えるのだけど、意味が分からない。どうして分からないのか不思議だ。ふみちゃん、教えて」と言われた事。頭の中に沢山の言葉が書いてあるとはどういう事なんだろうと、時々私も考える。言葉が浮かぶと言うのは分かるけど・・・。

「“かえる”という言葉が頭の中に何回も何回も出てくるのだけど、寂しい言葉だね。どっかに帰るのもそうだけど、土に返るのも“かえる”で何か無常を感ずるね」
夫と思わず「おお!」と思った。そうね、人生には終わりがある、未来永劫には続かない、無常なんだよね。

母さん、短い時間だったけど、一緒に過ごした日々は楽しかったよ。いろいろと計画していたんだけど、入院でダメになったけど、でも、母を連れて来て良かったと思っている。

生まれて初めて、手を握り髪を撫でながら話した時間は私にとっても心温まる時間だった。枕を並べて寝た夜は、「ふみちゃん、トイレ」と起こされトイレに連れて行った夜は、思い出しても愛おしい。

母さん、又、私の所に行きたいと言ったら迎えに行くから、元気で長生きしてね
コメント
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