朝日新聞の“オピニオン”に、事業仕分けのスパコンについて、二人の人が書いていた。
理化学研究所理事長の野依氏と米スタンフォード大客員教授の中村氏。
確かに、資源のない日本においては、何と言っても基礎科学は国を挙げて取り組まなければいけない分野だと思う。そして、人材には日本の未来がかかっていると思う。どんなに、お金が無くても、未来に向けての投資は絶対に必要とは思う。
二人の文章を読み比べて、中村氏の言うことは、なるほどと思い、スッと分かった。日本はどんな分野でも、そうだと思うが、「日本の科学者集団はムラ社会的ななれあい体質が強い。立場やしがらみを超えて生産的な討論を尽くす真の“まじめさ”がないと国際競争に勝てない」と。
そして、「スパコン開発を止めるべきではない。飛躍的に性能を高める“新しい設計の哲学”を磨くしかない。課題を見つめ、国内メーカーを育てつつ、真の実力をゼロから再構築してほしい」と、外から日本へ提言している。
野依氏の文章は、官僚的なので二回読んだ。言っている事は、確かにそうだとは思う。全ての発見も発明も“1”か“0”しかない。最初の発見者か発明者が、全てを得ると。
そして、「高等教育の大改革が必要であり、世界に伍して戦う為に“研究開発法人”のさらなる強化が必要だ。投資とシステム刷新を一体として進め、科学技術振興を実行あるものとしなければならない」と官僚的な文章で結論づけている。
又、ノーベル賞の小柴昌俊氏が「国立大学の“法人化”で現場には研究費が一割しか来ない」と嘆いている。つまり、国からのお金のほとんどが中抜きされて、本当に必要な人達には届いていないというのだ。どれだけの予算が組まれようとも、それでは何にもならない。それこそ、税金の無駄使いだ。
発光ダイオードの中村氏の事もあるが、日本で、才能と意欲のある現場の人達が思う存分に、研究し開発し、その能力を発揮できるシステムを早急に構築する事が必要ではないだろうか。日本のシステムに絶望して、外国に出て行かないように。
今、日本中で未来に生きる若者達が辛い思いをしている。職が無い、住む所が無い、結婚が出来ない、子供を育てられない、年老いた親の面倒も見れないし、自分の将来に不安しかないと。相対的貧困率が最悪になっている日本で、そういう若者が急増している。どうして、安心した暮らしが出来ないのか。
私達が納めた税金が、どこに流れ、どこに詰まり、どこに消えて、本当に必要としている人達に、どうして届かないのかを、この事業仕分けが見せてくれた。10円、100円と倹約している私達には、圧倒される億円だの兆円だの金額が、穴の開いたバケツに水を入れるように消えて行っている。そのバケツの隅にわずかに残ったお金が、やっと末端に届く・…。何となく分かっていた事が、私達の前に明らかにされた。
この不況、デフレ、円高、株安で、国の税収は大幅に減っている。前政権の膨大な借金の返済もあり、現政府は来年の予算を決めるのに非常に苦労するだろう。
何と言っても日本の未来に一番必要なのは、やっぱり、人的資源だと思う。だから、「コンクリリートから人へ」の理念にそって、沢山の圧力に負けないで、もっとも必要な所にお金を回して欲しい。
納めた税金の使い道に、私達は、あまりにも無関心であり過ぎたと思う。
理化学研究所理事長の野依氏と米スタンフォード大客員教授の中村氏。
確かに、資源のない日本においては、何と言っても基礎科学は国を挙げて取り組まなければいけない分野だと思う。そして、人材には日本の未来がかかっていると思う。どんなに、お金が無くても、未来に向けての投資は絶対に必要とは思う。
二人の文章を読み比べて、中村氏の言うことは、なるほどと思い、スッと分かった。日本はどんな分野でも、そうだと思うが、「日本の科学者集団はムラ社会的ななれあい体質が強い。立場やしがらみを超えて生産的な討論を尽くす真の“まじめさ”がないと国際競争に勝てない」と。
そして、「スパコン開発を止めるべきではない。飛躍的に性能を高める“新しい設計の哲学”を磨くしかない。課題を見つめ、国内メーカーを育てつつ、真の実力をゼロから再構築してほしい」と、外から日本へ提言している。
野依氏の文章は、官僚的なので二回読んだ。言っている事は、確かにそうだとは思う。全ての発見も発明も“1”か“0”しかない。最初の発見者か発明者が、全てを得ると。
そして、「高等教育の大改革が必要であり、世界に伍して戦う為に“研究開発法人”のさらなる強化が必要だ。投資とシステム刷新を一体として進め、科学技術振興を実行あるものとしなければならない」と官僚的な文章で結論づけている。
又、ノーベル賞の小柴昌俊氏が「国立大学の“法人化”で現場には研究費が一割しか来ない」と嘆いている。つまり、国からのお金のほとんどが中抜きされて、本当に必要な人達には届いていないというのだ。どれだけの予算が組まれようとも、それでは何にもならない。それこそ、税金の無駄使いだ。
発光ダイオードの中村氏の事もあるが、日本で、才能と意欲のある現場の人達が思う存分に、研究し開発し、その能力を発揮できるシステムを早急に構築する事が必要ではないだろうか。日本のシステムに絶望して、外国に出て行かないように。
今、日本中で未来に生きる若者達が辛い思いをしている。職が無い、住む所が無い、結婚が出来ない、子供を育てられない、年老いた親の面倒も見れないし、自分の将来に不安しかないと。相対的貧困率が最悪になっている日本で、そういう若者が急増している。どうして、安心した暮らしが出来ないのか。
私達が納めた税金が、どこに流れ、どこに詰まり、どこに消えて、本当に必要としている人達に、どうして届かないのかを、この事業仕分けが見せてくれた。10円、100円と倹約している私達には、圧倒される億円だの兆円だの金額が、穴の開いたバケツに水を入れるように消えて行っている。そのバケツの隅にわずかに残ったお金が、やっと末端に届く・…。何となく分かっていた事が、私達の前に明らかにされた。
この不況、デフレ、円高、株安で、国の税収は大幅に減っている。前政権の膨大な借金の返済もあり、現政府は来年の予算を決めるのに非常に苦労するだろう。
何と言っても日本の未来に一番必要なのは、やっぱり、人的資源だと思う。だから、「コンクリリートから人へ」の理念にそって、沢山の圧力に負けないで、もっとも必要な所にお金を回して欲しい。
納めた税金の使い道に、私達は、あまりにも無関心であり過ぎたと思う。