夜明けの月

今日は、家を朝の６時半には出ないといけないので、５時半過ぎに起きた。

私は、朝起きると、いつも、直ぐにベランダに出て、空を見たり山を見たり、遠くのマンション群を見たり、道を見下ろしたりする。

雨が降っていても、雪が降っていても。

ベランダに出たら目の前に月が、ぽっかりと浮かんでいた。

いつもこんなに大きかったかしらと思ったら、スーパームーンだったのだ。

しばらくその月を見つめていた。

会社務めをしていた時、まだ、駅の改札の前にお店が無かった頃。駅は高台にあったので、遠く眼下に都心のビル群が広がっていた。

会社から帰って来ると、駅の改札を出るのがだいたい夕方６時過ぎ頃。

月に一回、満月の時だけ、駅の改札を出ると目の前に、まん丸のお月様が浮かんでいた。

「ああ、今日は満月なんだ」　と月を見ながら家に帰った。

そのうちに、駅ビルやお店が出来たので、満月を見る事はなくなった。

最近は、偶然に玄関を開けて、目の前に満月を見て、「あら！」　と思う。そして、会社務めの頃をフッと思い出す。

満月は少し過ぎたけど、それでも、今日の月は大きく見えた。