父がペンタックスカメラを所有していた関係で、私もいつのまにかペンタックス派になってしまっていた。ME-Fが壊れた時も、あまり考えずにペンタックスの一眼レフMZ-3を購入してしまった。
Pentax MZ-3(1997発売)
もちろんその前にMZ-5が発売されたときから気にはなっていたのだが、手もとのME-Fでそれなりに撮れていたので、買い換えや買い増しはしないでいた。だが、壊れてしまったら調査などの関係上、やはり買わねばならない。そんなわけで、98年になってMZ-3を購入。
使ってみると、やはり十数年の進歩は大きく、新しいカメラはいいなぁと再認識。なによりペンタックスMZシリーズは全般に軽いのが良い。私の場合、スタジオ撮影などではなく、フィールド調査系が多いので、長時間肩に掛けて歩くのに軽い一眼レフは助かる。もちろん、性能も良く、使い勝手も良かったので、その後はデジカメに乗り換えるまで、ほとんどこれを使うことになったのだった。
それまで中央重点露出のカメラばかり使っていたので、多分割プログラム測光というのはらくちんだなぁと思った。もちろん、露出補正などは多少するのだが、基本的に順光ならおまかせ状態で、シャッターを切るまでの手順がほとんどない。カメラのことはあまり考えずに、気の向くままにレンズを向けてシャッターを押すことができるというのは気楽だった。
だが一方で、露出計をもとにシャッタースピードや絞りを決めて、ようやくシャッターを押すという旧来のカメラでの作業というのも、捨てがたい魅力なのだなぁとも思った。その点、MZ-3は操作感がマニュアルカメラ的でもあるので、マニュアルモードにして、昔ながらの手順を踏むこともできるのは面白い。
デジタル一眼を買ってしまい、ほとんどデジタルに移行した今でも、たまに引っ張り出してみることがあったのだが、最近、使おうと思って、シャッターを押したら、ミラーが上がりっぱなしになってしまい、いきなり故障。しかたなく新宿のペンタックスギャラリーへ持ち込んで修理して貰った。モーター交換などで1万円。最近はあまり使っていなかったので、修理をためらってしまったが、完全に使えなくなるのは悔しいので、やはり直しておいた。
あまり使わずにいると、却って故障が増えるかもしれない。もう少し使ってあげようと思ったのだった。