「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     傘寿のノーベル賞受賞おめでとうございます

2010-10-07 07:43:10 | Weblog
2010年のノーベル化学賞に北海道大学名誉教授の鈴木章氏(80)と米パデュー大学特別教授根岸英一氏(75)ら三氏が選ばれた。日本人のノーベル賞受賞者は1949年の湯川秀樹博士以来、これで18人である。しかし、80歳での受賞は2008年度の下村修先生についで二人目だ。

鈴木章先生は1930年9月生まれで、31年2月生まれの僕とは同学年である。80歳を越えての受賞は下村先生と二人だけだ。後期高齢者にとっては、まことに喜ばしく勇気づけられる。鈴木先生の略歴をみると、先生は北海道南のシシャモの町むかわ町(旧鵡川)で生まれで、昭和18年、北海道立旧制苫小牧中学校に入学、戦後の学制改革で24年新制苫小牧高校(現在の苫小牧東高)を卒業している。

この世代は下村先生も受賞のさい、いわれていたが、戦争で勤労動員に狩り出され教室であまり勉強できなかった世代である。多分、鈴木先生も同じ体験をされている。

鈴木先生がは受賞での記者会見で最近の若者の理科離れを心配して”日本は資源もないところで、人間の頭しかない”と発言されていた。この言葉は戦前から僕らはよく耳にした言葉だ。同世代の人間として、改めてこの言葉をかみしめる必要があると思った。