「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     「新高齢者医療制度」は民主党政権のまやかし

2010-10-28 05:48:56 | Weblog
「後期高齢者医療制度」に代わって平成25年から実施される新高齢者医療制度の骨格みたいなものが厚労省から示されたが、正直いって新聞で読む限り後期高齢者には解らない。理解出来たのは、民主党が昨年の選挙で政策公約に掲げていたものとは、ほど遠いものだということだ。結局、民主党は出来ぬことを、あたかも出来るといって年寄りを騙したのだ。

新制度によると、僕の場合は国民健康保険に移行することになるが、現在支払っている「後期高齢者保険料」(年間約32万円)が減額になる保証はないし、医療機関への窓口負担3割が元の1割に戻ることはまずありえない。少なくとも3年先の平成25年までは今のままである。

新制度を伝える新聞の中に大きな見出しで"会社員9万4000円負増、現役にしわ寄せ”とまるで新制度によって現役だけが犠牲になるかのような記事があった。しかし、よく読んでみると、これから15年後の平成37年の保険料についての厚労省の試算にすぎない、この試算では高齢者は6000円減額になりそうだが、15年先まで果たして僕はこの世にいるかどうか判らない。

多少年金以外に収入があるがために僕は"現役なみ”と認定され、3割の窓口負担を支払っているが、一定以外の収入しかない年寄りにとって1割と3割では受ける負担感が随分違う。保険の性格上、お互いに助け合うという精神は理解できるが、後期高齢者は後期高齢者である。新聞報道によると、厚労省は介護保険まで"高額所得者”の自己負担率を上げようとしているらしい。民主党の政治主導によるものかどうかは知らないが、昨年の選挙前「後期高齢者医療制度」は"ウバ捨て山、即時廃止”と絶叫していたのは、どこの政党か。無責任きわまる。