「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       福島から「元気百倍」のお酒のプレゼント

2012-11-03 06:25:55 | Weblog
福島県田村市の介護老人施設「滝根聖オリオンの郷」の施設長をしている女医の田中リナさん(インドネシア国籍)からまた暖かい贈り物が届いた。先日お礼の手紙のついでに、インドネシアへ旅行すると書いたところ、その餞別と一緒に会津喜多方の酒蔵「会津ほまれ」で出している「元気百倍」という銘柄のお酒を贈って頂いた。

昔は日本の社会の中に知人、友人が遠くへ旅行するというと、旅の安全を祈って「御餞別」を贈る習慣があった。いつのまにか、この習慣は消えてしまったが、田中先生の心の中には残っておられるのだろう。贈り物の中には、山で採れた「からたちの実」も同封されていた。恥ずかしながら僕ら老夫婦は80歳をこえながら「からたちの実」を見たことがなかった。

昨日テレビを見ていたら平野復興大臣が、東日本大震災以降今年9月までに”震災関連死”とみられる人は、原発事故があった福島県が一番多く、1,121人と全体の半数以上だと述べていた。いかに原発事故によるショックが大きいかがわかる。

電話で僕は餞別のお祝いのお礼を申したら「元気百倍」のお酒は、施設で100歳のお祝いをした老人からのお礼のお返しだという。先生はお飲みにならないから”飲み助”の僕にわざわざ贈ってくれたのだ。その電話の中で、先生は10年近い「聖オリオンの郷」勤務の中で死亡診断書を書いたのは105歳のお年寄りだけだと自慢げに言われていた。原発事故現場から30キロ少しの施設だが、先生をはじめ介護に携わる人たちの御努力の賜物であろう。僕も「元気百倍」のお酒を飲んで旅行にでかけてくる。

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2 コメント

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人の力 (chobimame)
2012-11-04 07:30:31
その施設長さんのお話を聞いていると、人はそうして生きていくものかなと思うところがあります。とても大変な人生を生きられていると思いますが、常に前を向いている方だと思います。そのお酒は、長寿の方からのお返しだということで、長寿をあやかってください!元気に旅行へ行ってきてくださいね。
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教育 (kakek)
2012-11-04 09:24:34
chobimame  さん
前にも紹介しましたが、田中リナさんのお父さんはバリ島近くの島の軍属でしたが、戦時中リナさんのお母さんと結婚、敗戦時リナさんを連れて日本へ復員してきました。したがってリナさんには日本人の血は入っておりません。戦後日本の教育を受け、医大(東邦)を卒業博士号を得ています。しかし、考え方は日本人以上に日本人的で、こちらが恥ずかしくります。やはりご両親の教育でしょうね。
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